5…ゆあのかわいい事情
ちょい番外っぽい話かもしれない…
ぼくは普通の男子高校生。成績はまあまあ良いし、運動神経もそこそこ良い…。背が少し低い事を除けば至って普通だ。好きな物が女子っぽいこともあって、小さい頃から謎にかわいいと言われ続けてきた。
(ぼくも一応男だし、一度くらいカッコいいって言われてみたいんだけどな…)
まぁ、趣味がお菓子作り。好きな物はイチゴパフェ、嫌いな物は虫とオバケだなんて…プロフィールだけ見るとどこからどうみても女子だ…。
まぁ…うん…。こればっかりは仕方ないな…。
ぼくの見た目もどこか幼いらしく、女子だらけのスイーツバイキングに行っても全く浮かなかったしな…。ぼくの女子っぽさは筋金入りだと誰かに言われた事がある。
ぼくの部屋のクローゼットには女の子用の服がたくさん掛かっている。これは全て母のせいだ。
「やっぱり似合うわ〜女の子みたいで可愛い…!」
とかなんとか言いながらおさがりをたくさん持ってくるのだ。
(ぼく男子なんですけど…?)
そんな家、早く飛び出したくもなる。
ようやく実家を離れ楽しい普通の男の子の生活を手に入れた…そう思っていたのにな…
数時間後…なぜかぼくはステージに立っていた。
あれは数時間前の事…