10…対決の行方は…?
まろんとゆあは舞台裏に居た。先攻を決める話し合いの末、じゃんけんで勝った方が先攻、負けた方が後攻ということになった。
「「最初はグー!じゃんけんぽん!」」
まろんの勝ちだ。ゆあは後攻。
どちらが有利なのかは良くわからないが、とりあえずまろんのステージを見ることにしよう。対策を練らなくちゃだし…。
「それじゃ、先に失礼するわ」
そう言ってまろんはステージ中央へ飛び出した。
「私の森の小人達〜!盛り上がる準備は出来てるかしら!」
まろんのステージはおとぎ話の白雪姫をモチーフにしたライブだった。本人の性格的にはどちらかというと毒リンゴを与える側のような気もするが。
(次はぼくの番…!緊張する…。でもみんなを笑顔にしたいから…一生懸命作った歌、皆に聴いてほしい…!!)
ゆあはステージ中央へ駆け出した。
大きく息を吸って精一杯大きな声で、
「みんな〜!ぼくが考えた甘々な曲…!みんなを笑顔にしたい…そんな気持ちが溢れる程詰め込みました!聴いてください…ファンタジーエスコート…!」
なんとか歌いきったゆあは楽屋に戻った瞬間、空気が抜けたかのようにソファになだれ込んだ。
「疲れた…でも…楽しかった…」
その頃会場ではどちらのライブが良かったかの投票が行われていた。
「一番目の子良かったね!」「でも私は二番目の子のライブの方が好きかも…!」「わかる…!心に直接届いたっていうか…なんか温かい気持ちになった…!」
数分後集計が終わり、結果発表の時間がやってきた。運命の瞬間…スポットライトがゆあを照らした。
(ぼくが勝った…?)
驚いて後ろのモニターを見るとwinの文字が映し出されていた。
「あぁ〜!悔しい…!今回は負けたけど、次こそは絶対に負けないんだから!覚悟しといてよね!」
「えっ!?またやるの…?」
「当たり前でしょ…?私達は永遠のライバルなんだから!」
「永遠って…」
相変わらず押しが強い…。けど、彼女のライブを見ててわかった。彼女は心の底からライブが好きなんだということが。口は悪いけど、自分がアイドルでいることを誇りに思っている。
彼女がライブにかける情熱みたいなものがライブを通して伝わってきたのだ。
(また対決するのも悪くは無いかもしれない…でも…)
「次はデュオでライブしよーよ!」
「…へ?デュ…デュ…デュオ…!?ま、まぁあなたがそこまでやりたいって言うなら考えなくも無いけど!!」
(ふふっ…素直じゃないなぁ…)
夢野ゆあ…新しいお友達が一人増えました!




