一話 始まりの日
初めまして、もげラッタ星人と申します。
この度から、小説を執筆させていただきます。趣味は動画編集です。
今回の作品は第一号です。読んでいただいて、おかしいところや改善点をご指摘いただけたらなと思います。これから先よろしくお願いします。
プロローグ
暑い、とにかく暑い。
まだ初春だぞ。俺は心の中で暑さに対して文句を言いつづけた。
まず、こんな暑い日に指定の制服を着用させる学校が悪い。
夏服が恋しいな、女子の夏服も見れるしな。
そんな事ばっか考えているうちに新しい学校に着いた。
周りを見れば、同じ制服を着て騒いでる奴らがいっぱいいる。
これからこの学校でやっていけるのか、不安を抱えながら俺はクラス発表を見に行く。
1ー1
晴れて二月の高校受験に受かった俺は、卒業までの間ずっと遊び呆けていた。そのおかげかどうかはわからないけど、俺の身長はえらい伸びていて高校に入る頃はそれらしい見た目になっていた。
俺は公立の学校か私立の学校に行くかでずいぶん迷ったが、幼馴染のしおりに言われて私立に
行くことにした。中三の夏ぐらいからの猛勉強の末に無事二人で合格した。
そして今日高校生活の第一歩となる入学式とクラス分けが行われた。
全行程が終わった後にしおりと待ち合わせをして、どこか遊びに行こうということになった。
俺は少し学校内を見て回ってからしおりと会うようにした。
一通り見終わってから、先に行ったしおりに合流しようと、急いで下駄箱に向かおうとするが、
校舎の中で迷子になってしまった。
「ったく、どこだよここ。てかさっきもここを通ってきた気がするし…」
一人愚痴をこぼしながら、急ぐが全く道がわからないまま。気がつけば、夕方になっていた。
「やべーな、これ絶対しおり怒ってるな」
「そろそろ、下駄箱についてもいいだろ。ったくよ」
第三音楽室の前を通って廊下の突き当たりを曲がっていくと、三年生の教室が並んでいた。
「確か…この道まっすぐ行ったところに左に階段が見えてくるはずだ」
そう一人で確認しながら誰もいない廊下を走って行く。
3年5組の教室を過ぎて、もうすぐだな…と思いふと左を見てみると
多目的室2と書かれた教室があった。俺は目を丸くした。
教室の扉は大体がスライド式のものだが、目の前にあるのは明らかにおかしかった。
目の前のものはあまりに無機質で、金属のような光沢を放っているが、触ってみると金属の
感触ではなかった。粘土と金属の中間のような手触りの両開きの扉にはなにかの模様が描いてあった。
俺は自分でもよくわからないままこの扉を開けていた。奥は真っ暗で、何も見えなかった。
俺は無意識に足を踏み出して、扉の中に入っていった…