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5.認識

その時から麗良はクレアへと存在が変わったことを認識しなければならなかった。クレアの細い手足は関節部に結合の溝がうっすらと見え、また腕にはなんらかの計器がつけられているのが見えた。胸はドームのように持ち上がって、そこだけが元の胸よりも立派になっているようにみえた。そして腰はまるでハイレグの水着でも着ているようなラインを描いていた。しかもその全てがピンクだった。まだ覆われていない首を伸ばしていたらプリスはこういった。


 「これからクレアちゃんのお顔にしましょうね? そうしたらクレアよ、あなたは!」


 クレアは機械娘になるというのを再び認識せざるを得なかった。女の頭部にマスクのようなモノを被せられ真っ暗な世界に閉じ込められてしまった。そして全身が猛烈な熱と刺激を受けて痙攣してしまった。その時の感覚と言ったら拷問というか快楽というか・・・どっちなのかが分からなくなっていた。そして少しの間気を失っていた。


 その気を失っていた時間は長いようでもあり短いようでもあったが、目を覚ましたら自分の存在が別のモノへと転移したことを自覚せざるを得なかった。さきほどまでの柔らかい肉体は機械娘の内臓にされ、今は・・・ピンクのボディを持つクレアになっていた!


 「おはようクレア。あなたに会えたわね」


 プリスの声は嬉しそうだった。目の前に写る鏡には現在の自分の姿が写っていたが。。その姿は真っ赤なロボットそのものだった。クレアの内臓の精神状態は狂ってしまいそうだったが、クレアの人工音声は別の事をしゃべっていた。


 「機械娘クレア。ピンクボディーヴァージョン起動しました! 内臓のメンタルに問題ありますが、制御可能です!」


 そういってクレアは拘束器具を自分で外すと立ち上がった。この時、内臓は機械になった身体が少し誇らしいモノなんだと感じていた。内臓にされた麗良のボディラインを最大限生かすような外骨格は、物凄く美しい機械であった。その機械の中の女はクレアを人の形に保つだけの器官にすぎなかった。


 「それはよかった。ところで、クレア。今やるべきことは何ですか?」


 「それは起動試験です。クレアの制御に問題ないのかチェックいたします。まずはプリス様、私に刺激を与えてください」


 クレアのAIはそういったが、内臓の意志は全く反映されなかった。全ての女の身体機能の制御はクレアの外骨格が行っていた。自由になる事といえば、考えるぐらいの事だった。それで何を行おうとしているのか不安になっていると、向こうから先ほどの拉致実行犯が入って来た!


 「さあて、いつものように戯れなさい! いいわね」


 プリスがそういうとゼンタイ姿の男にいたずらされてしまった。もう人間の少女ではないクレアにとって道具をいたぶられているだけど認識しなければならなかった、クレアと感覚表現に微妙なずれが生じていた。

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