表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/29

終章 1







「お母さん・・・・・大丈夫?」


5ヶ月を過ぎた頃から、既に臨月か?って位の大きなお腹になったあたし。


腰痛や股関節痛が酷くて、横になることしばしば。


匠は弟妹が出来る喜びもあるけれど、手伝えることは何でもやってくれる。


さすがは4年生!と思う。


『うん、ごめんね~。手伝わせてばっかりで』


「大丈夫。だってもう5年生やん。手伝いくらい出来んのはみっともないやん?」


『サンキュー、助かる』


「とーちゃんは何しとんねん・・・・」


『忙しいんでしょ』


「そんなん言っとる場合じゃないやん」


亨さんと結婚することになってから匠は、素直に亨さんを父と慕っている。


実父とは元々疎遠であったし、今も連絡を取ることはしない。


そして只今、亨さんはめちゃくちゃなスケジュールで仕事に励んでいる。


かなりの高位の役職についてるのにも関わらず、何をやってるのか・・・・役職以上に働いてるわけで。




「ただいま」


やっと帰ってきたと思ったら、既に23時を回ってる。


『お帰り・・・・匠がたまには早く帰ってこいって怒ってたわよ?』


「あ~・・・・そうだよなぁ」


匠のお怒りの原因はあたしの不調だけじゃない。


『もうずっと、対戦が止まったまんまなんだけど!・・・・・だって』


そう、ゲームの対戦相手が帰ってこないとお怒りなのだ。


「あー・・・・・そっちか(苦笑)もう少しで片付くからって言っておいてくれ」


『せめて朝食くらい一緒にとって、自分で言ったら?』


「うーん・・・でもほんとあと少しなんだよ」


『何が少しなのか、こっちはまったく分からないんだけど!』



何をやっていたのかがわかったのは、出産まであと10日という頃。


「やっと完成した!これでやっと、今まで通りに過ごせる・・・・・」


『完成って何が』


「おいおい、俺たちの会社は何をやってると思ってる?」


『ん?』


「何の会社?」


『酒造メーカー・・・・・・だけど』


「そう。それだよ。新酒をね、創ったんだ・・・・出産に併せて」


『はい?』


あたしたちが家族になって、匠と新しい命が加わって、その記念に・・・・と思ったようで。


「いつか・・・・・みんなで飲めるといいよな・・・・」


『・・・・ロマンチスト』




やっぱりまとまらなかったので、2分割します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ