表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/29

4章 2話







たっぷりの野菜は、韓国製のスープメーカーでポタージュにした。


韓国式のおかゆも出来る、優れものだ。


食欲のない時、体調の悪い時、このスープメーカーにお世話になってきた。


野菜の繊維も細かく粉砕されて、最後に調味と牛乳を入れることで栄養たっぷりのスープになる。


ブイヨンを使うことで、野菜の青臭さもない。


これなら匠もきっと飲んでくれるだろう。


メインはトマトソース煮込みのハンバーグだ。


大好きなメニューなら、違和感なく嫌いなものも食べられるはずだと思う。



「お母さん、お腹すいた・・・・。夕飯、まだ?」


『ごめんね、もうちょっと待って。亨さんも来るんだって』


「何時に来るん?」


『ん~?7時半くらいだって言ってたけど』


あと20分ほどで、その7時半だった。


「そっか、ならもうちょっと我慢する」




結局、亨さんがやってきたのは、7時半を少し回った7時40分ごろ。


「おじさん、遅いよ~。僕、餓死するとこやった・・・・・・」


『・・・・大袈裟すぎでしょ』


「ほんとだよ!」


『はいはい』


「まあまあ・・・・匠君、遅くなって悪かったな。デザートを買ってたら遅くなったんだ」


『デザート?』


「ええ!何?何?」


「勿論、ケーキだ」


「やったー!」


「その代わり、夕飯をきれいに食べたら・・・・の話だぞ?」


『当然だわ、それは』


「大丈夫!今夜は好きなものばっかだから」


・・・・・・・・・・・・・・たっぷり野菜、使ってますけどね。


気が付いてないのは匠だけだ。


凄い勢いでパクパクと口に運んでいく。


気付いた様子はまったくないのが、本当におかしかった。


今夜はコーンポタージュ風だけど、コーンはそんなに入ってないのだ。


ケーキを食べる前に、スープ内容を伝えると唖然としていたのがおかしかった。


食後に匠がお風呂に入りに言った時、これがチャンスだと思ってあたしは口を開いた。


『あの・・・・聞きたいことがあるんですけど』


「ん?」


『あたし・・・・・確かに亨さんに告白はされたし、ベッドも共にした。でもなんで婚約者なんです?』


「・・・・気が早いと言いたいのか?」


『そうじゃないですけど・・・・・・・でも・・・・・・プロポーズはされた覚えないですし、応えた覚えもないんですが』


でもそれが事実だ。


意味も分からず、ただ話ばかりが進行していって、正直戸惑っているのだから。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ