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最弱職「便利屋」が攻略AIで挑む異世界冒険記 ―チート勇者とのAI対決を便利屋スキルで出し抜く―  作者: Mr.RX
【生存確率28%】からのサバイバル

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22/50

便利屋の一味、遠征準備開始

 リュグレインの街に帰還した夜。

 俺はあてがわれた自室の机で、ひとり作業に没頭していた。


 手元にあるのは、ケルベロスがドロップした魔力結晶の【冥府(ハデス・)宝玉(クリスタル)】と、今日採取してきたばかりの『黒曜樹の霊枝』だ。

 これらを使って、レイナのための新しい魔道士のロッドを組み上げている。


(せっかくだ。手に入れたばかりの『新道具』も試してみるか)


 俺は便利屋としての腕を鳴らし、彫刻刀のような特殊ツールを使って霊枝の表面に精緻な彫刻デザインを丹精込めて施していく。


 新しく手に入れたグリムワークス製の工具は驚くほど手に馴染み、細かな作業も思い通りに進んだ。

 最後にクリスタルを先端へしっかりと固定する。

 魔力がゆっくりと霊枝へと流れ込み、黒い木肌がわずかに光を帯びた。


「よし……」


 我ながら見事な【冥府ハデス・宝玉クリスタル・(ロッド)】が仕上がった。


「ついでに、あっちもやっておくか」


 俺は更に夜更かしして、密かに拾っておいたグリード・キマイラのなめし皮を取り出した。

 サスケが空を飛ぶ時、落ちないように気を使って飛んでくれていたのを思い出し、皮を加工して、できるだけ日常の邪魔にならない手綱レインを製作した。

 作業が一段落つき、俺はスマホを取り出して何気なく現在のステータスを開いた。

 

《涼 帰還率:3.3%》


(……かなり増えている。やっぱこの前の連戦がでかいな。ボス級とかの強敵程帰還率が一気にあがるな。っておい! この前みたいなでかい戦闘を後30回もってたら確実に死ぬっての。てかライアンはっと)


 《勇者ライアン 帰還率:72%》


(あんなに命掛けで頑張ったのに、同じだけ増えとるやんけー! マズイマズイ、このままでは。……だが経験上、無理して近道狙うとロクな目に合わない。今は我慢して仲間達と一緒に力をつける大切な時期のはずだ)


 そして次に、また遭遇するかもしれない『召喚士』のデータを調べることにした。


《ルーク・フォン・シュナイダー:27歳》

《身長:176cm 体重:68kg》

《ジョブ:召喚士サモナー

《調伏召喚獣:ゴーレム、ベビードラゴン》


(ルークのやつベビードラゴンも持ってるんだー。可愛いなあ)


 だが――

 俺の視線は、その隣に釘付けになった。

 召喚士の背後に、まるで背後霊のように浮かび上がる異形の『使い魔』が映り込んでいた。

 一瞬、両腕に鳥肌が立つ。

 そして、すぐさまその使い魔のステータスを覗き込んだ。

(おい……嘘だろ)

 表示された規格外の数値を見て、俺は言葉を失うと静かにスマホの画面を伏せた。

 


――翌朝。


「エッ?本当にロッド完成したの!? 凄い魔力!凄い凄ーい、ヤッターー!、涼、超大好きー!!」


 俺が手渡した新しいロッドを見るなり、レイナが目を輝かせて叫んだ。

 柄に施された彫刻デザインを指でなぞり、大興奮でぴょんぴょんと飛び跳ねている。 


「涼、ホンットにありがと! これ、レイナ一生大事にする!」


「おう、俺の傑作だからな」


(頑張って作って良かった)


「ついでに、サスケにはこれだ。空を飛ぶ時の手綱レインを作っておいた」


「おお……涼殿。我ら兄弟のために夜ふかししてくださるとは……! これで飛行スピードをあげれますな」

 

 そのまま朝食の席に着くと、自然とこれからの身の振り方が話題になった。


「このままいつまでもエリスの親に甘えてばかりもいられないし、俺も訳あって旅をしているんだ。みんなはこれからどうする?」


「では拙者、せっかくレインも出来た事だし、借りを返すため涼殿に同行するでござる。そしてその道中で両親の手がかりも探してみたいのです」


「私も一緒に行きます! か、回復役は私しかいませんし……どっちにしろまた狙われるなら、この強いパーティと一緒にいた方が安全ですからね!」


 もっともらしい理由を口にしながら、エリスはチラチラと上目遣いで俺の方を見てくる。

 ……男としては正直、悪い気はしない。


 カインが腕を組み、困った顔から抑えきれないドヤ顔で口を開いた。

「フッしょうがないな……このパーティーにはローグになった俺のするどい諜報能力と物凄い攻撃力が必要だな。魔物を狩り、日々の糧を稼ぐのも悪くないだろう。うん、全くしょうがないな」


「ゴメン!涼と皆にお願いがある。レイナ、何故かとても胸騒ぎがするの。両親探しも大事だけど、どうしてもまずは先生を探したいんだ。出来れば探すの一緒に手伝って欲しい」


(珍しく腰が低いなレイナ。よし、援護してあげよう)


「みんな!訳はあると言ったが、俺もサスケ同様、目的地が決まってる訳ではないんだ。レイナの話も加味しつつ、出発するとしたら、昨日俺に魔導士情報を漏らした召喚士のいる【港街エルミナ】をまずは目指してみよう」


 こうして俺たちは、全員で旅に出る事を確認しあった。


 そして、俺はこれ以上迷惑をかけれないと自分でいったそばから、エリスを通して、ちゃっかり各人金貨五枚ずつと広めのテント2セット、マナポーション10本を協賛して貰った。


 冒険の準備は整った。

 【港街エルミナ】へ向けて出発だ。


 最後までお読みいただきありがとうございます!


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