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最弱職「便利屋」が攻略AIで挑む異世界冒険記 ―チート勇者とのAI対決を便利屋スキルで出し抜く―  作者: Mr.RX
【生存確率28%】からのサバイバル

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リュグレインの激闘③――冥府の宝玉と聖光の杖

《おはようございます涼さん。大至急攻略分析開始します》

《個体識別:ハデス・ハウンド変異種ケルベロス(魔獣ランクA、LV38)》

《物理無効化率80%、魔法無効化率30%》

《弱点は喉元やや下の魔力核コアが唯一の急所》

「生存率はいらない!」 


《作戦計算終了:全員に脳内伝達致します》

 

 皆の脳内にノアの作戦が優しく流れる。

「涼さんこれって……」

「兄貴!頭に直接指示が来た!」

 

『なんだ?この機械の女の声は? だがどっちにしろこれで終わりだ!!』

『【冥府ハデス葬列・デスパレード】――!!』


「みんな、これでいくぞ!」

「涼、わかった」 

 レイナがすぐに攻撃魔法の詠唱を始めた。

「はい! 【魔法防御壁ホーリー・シールド】――!!」

「了解! 【旋風ファルコン・ウィング】――!!」

 エリスとサスケが展開した、聖なる風を(まと)う二重の障壁が、ケルベロスの放つ死の波動を強引に弾き飛ばす。


『なんだとーーー!?』


 次の瞬間、レイナの 【暗黒黒炎(ダークフレア)緋刻・エクリプス】がケルベロスの身体を焼き尽くす。


『ウギャアアーーーー!!』


「これが、俺の新必殺技だ!【雷光十字刃ライトニング・クロス・エッジ】――!!」


 カインの放った銀の閃光で、三つの首が根元からへし折れ、胸部は十字の亀裂が深く刻まれた。


『!!!?』


「喉ごと斬られて声も出せないか? コアが見えてんぞ?」


 俺は「予定通りだ」と言わんばかりの足取りで歩み寄り、聖なるナイフを剥き出しの核へ突き立てる。


「泥人形もツギハギも皮しか残さねえ。冥王の忠犬なら当然レアドロップ位はしてくれるんだろ?」


 言葉と同時に、俺はナイフを捻り上げた。砕け散る核。ケルベロスが爆ぜ、黒煙の中から怪しくも高貴な輝きを放つ【冥府(ハデス・)宝玉(クリスタル)】が転がり落ちた。


 これには内心驚いたが、実際は本当に偶然だった。


(これは決まった。決まり過ぎる位決まった。エリスとレイナはちゃんと見てたかな?)


「すっ凄い!!」

「兄貴、凄げぇ」


解体ミッション終了だ!」


 その後、神官らと到着したエリスママが、アデルに蘇生魔法を施したが、ベゼルはもう間に合わなかった。

 エリス家族はベゼルを囲んで泣いていた。


―――三年前


「叔父様、古い魔導書なんか見て、何の研究をしているの?」

「おおエリス、ずいぶん大きくなったなー。眼鏡なんかかけて、勉強し過ぎたのかい?」

「えへへーそうみたい。何かここに転生の秘術?って書いてますね?」

「まだ禁呪だが、少しでも世の中の役に立てればと思い、研究しているんだ。私も大神官にまでなった兄に負けないように、まだまだ頑張らなきゃな」

「おーいエリスーどこ行ったー? おーベゼルも来てたのか」

「兄さん、大神官おめでとう!僕も鼻が高いよ」

「ありがとう。そうだ、妻がホーン・ラビットのポトフを作った所だから、お前も一緒に食べてけよ」

「ああいいね、僕も兄さんみたいな家族を持ちたいな」

「二人ともうるさいぞー」

「あっお父様ひどーい。これはお母様に報告案件ですね」

「こっこらエリス、冗談、冗談じゃー」

「……」

 


―――現在 


 そばに落ちていた【死霊使ネクロマンサー・いのロッド】が、ひび割れ、表面の醜い装飾が鱗のように剥がれ落ちていく。

 中から現れたのは、かつての純粋な信仰を象徴するような、白く輝く【聖光ホーリー・)(ロッド】だった。


「……ベゼルよ。お前は最後に光の元へ戻れたのじゃな」

 アデルは涙して呟いた。




 みんなで神殿に戻ろう……

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