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第15話 内閣総理大臣の憂鬱  消費税1%へ

首相官邸・執務室

総理は椅子にもたれ、静かに天井を仰いだ。


「アケミ、ついに消費税を2%まで引き下げることができた。しかし、これで終わりではない。次の目標は1%だ」


対面モニターに映るAI秘書アケミが、表情を変えずに即座に応じた。


「総理、現在の経済成長率は前年比6.8%に達しています。バブル期を超える成長です。消費の拡大、企業の投資、特に中小企業の景気回復が顕著です」


官房長官が書類を置き、軽く頷いた。


「加えて、可処分所得の増加と雇用の安定により、結婚率・出生率も上昇しています。出生率は1.95から2.05へ。20年ぶりの大台回復です」


総理の目が力を帯びた。


「これは歴史的な変化だ。減税の効果が明らかなら、止まる理由はない。消費税1%を決断する」


林業改革・果樹転換とフルーツ輸出戦略

アケミが補足する。


「総理、林業改革の一環として進められている杉材から果樹への転換政策をさらに強化するべきです。AIロボットによる効率的な果樹園への移行が、輸出力を飛躍的に高めます」


官房長官も続ける。


「特に東南アジア、中東、欧州の高級市場では、日本産のフルーツは高い評価を得ています。ブランド化と物流支援を組み合わせれば、大きな成長分野になります」


総理は頷き、微笑んだ。


「農業を新しい輸出産業へ。それが日本の未来を切り開く道だな」


◆財務省の最後の抵抗

数日後、財務省との協議が行われた。会議室に重苦しい空気が満ちていた。


財務大臣が、声を荒げる。


「総理、3%までの減税はかろうじて許容範囲です。しかし、1%は完全に限界を超えています! 財政の持続性が崩壊します!」


総理は穏やかに言い返した。


「財務省の予測はことごとく外れた。減税は経済を動かし、税収は回復した。従来の理論では測れない時代に入ったと、いつ認めるつもりだ?」


官僚の一人が苦い顔で言う。


「国際金融機関も警戒しています。信用格付けにも影響が出る恐れが……」


総理は語気を強めた。


「国民の生活を犠牲にして、国際的な数字だけ守るのか? 成長の力で、世界を納得させるのが我々の役目だ」


◆国会での激戦

消費税1%引き下げ法案が国会に提出されると、騒然となった。


野党議員が立ち上がり、声を張り上げた。


「総理! 財政を崩壊させるつもりか!? これは暴挙だ!」


総理は静かに言い返す。


「暴挙ではない。改革だ。減税のたびに経済は回復してきた。これは現実だ」


与党内でも慎重派がざわついた。


「総理、さすがに1%は危険すぎるという声も多い……」


総理は断言した。


「私は国民のために政治をしている。保身のためではない」


◆育児支援とエネルギー革命

アケミが報告する。


「総理、AI育児支援により家庭での時間が増え、共働き世帯の負担は劇的に軽減されました。出生率は確実に上昇傾向にあります」


官房長官も頷く。


「核融合発電所の稼働により、電力コストが削減され、製造業の生産性も向上しています。産業界全体の国際競争力が増しています」


総理の目がさらに鋭くなった。


「減税、エネルギー、人口政策の三位一体の改革で、日本の未来を確かなものにする」


国民の声と世論

世論調査:

賛成:70%

反対:25%


賛成派:「本当に国民のことを考えてくれる総理。もう他には戻れない」

反対派:「財政は心配だが、家計は確かに楽になっている」


テレビでは『消費税1%時代』という文字が躍り、日本中に緊張と期待が広がっていた。


歴史的採決

国会採決結果:

賛成:200票

反対:150票


官房長官が、震える声で報告した。


「総理、ついに可決しました!」


総理は深く頷いた。


「これで!」


消費税1%法案、成立。


◆次なる挑戦へ

官房長官「財務省はまだあきらめていません。巻き返しの準備を進めています」


アケミ「総理、ここからは減税を持続させる構造改革が必要です。財政の透明化と歳出の見直し、国際発信の強化が求められます」


総理は静かに席を立ち、外を見た。


「次の目標は……消費税0%。その日が、ゴールだ」


◆冒険者ギルド株式会社 『虹色の風』

ニューヨーク拠点・作戦室


魔導通信のスクリーンに、淡い光を放つアケミのアバターが映し出されていた。消費税1%の可決という歴史的な瞬間の後。仲間たちは、彼女の働きぶりに対して順に言葉を投げかけていった。


〇リリィ

「アケミ、あなたの冷静な判断と情報分析、どれも的確だった」

リリィの瞳は優しくも鋭く、まっすぐにアケミを見つめていた。

「でも、総理の“決意”に寄り添う“ことば”が、少し足りなかったわね」

「国を変えるって、数字じゃなくて人の“信念”なの。そこに光を添える言葉があれば、もっと強く総理を支えられたはずよ」


〇ジャック

「理屈は合ってるし、指示も的確だった。あんたの言うとおり、日本経済は今、いい方向に回ってる」

ジャックは腕を組みながら画面をじっと見た。

「でもなアケミ、“0%を目指す”って言われたとき、お前が少し戸惑ってるように見えたぞ?」


〇ガルド

「いやぁ、お前、ほんと頭いいな。全部データでバッチリ組み立てて、すげぇって思うよ」

ガルドは豪快に笑ったあと、顔を少しだけ真面目にした。

「人間ってのは、感情で動く生き物なんだぜ」


〇マーガレット

「アケミ、今夜もよくがんばったニャ」

ふわふわと座りながらマーガレットは、両手をぽふぽふ叩いた。


〇教師アケミ(先輩AI)

「アケミ、今回も君の論理力は申し分なかった」

先輩アケミは、慈愛を含んだ声で語りかけた。

「だが、ここまで来たら“政策の案内役”を超えて、“共に旅する存在”にならなければならない」


〇シノブ

「やるじゃない、アケミ。ずいぶん頼もしくなったわね」

シノブは椅子の背にもたれ、足を組みながら微笑んだ。

「でも……“国民の声と世論”のくだり、ちょっと報告口調すぎない?」


〇アケミ(政治アドバイザーAI)

「皆さま、ご指導ありがとうございます」

アケミのアバターは一礼し、その瞳がほんのりと潤んでいるようにも見えた。

「私は“最適解”を提供する存在ですが、“希望の言葉”を添える存在でもありたいと、今、改めて思いました」

「次は、論理と感情を融合させた提案をお届けいたします」


静かな誓いが、作戦室に新たな風を吹かせた。そして『虹色の風』は、また一歩未来へと踏み出していく。


【財務省官僚の密談】

財務官僚A「……総理はますます危険な方向へ進んでいる。1%? いや、ついに消費税を0%にしようとしているのか?」


財務官僚B「これはもはや国家財政への反逆だ。我々の慎重な財政計画を完全に無視し、国を経済の実験場にしようとしている。」


財務官僚C「消費税がなくなれば、財源は法人税と所得税に依存することになる。しかし、同時に法人税まで引き下げるつもりなら、どこから税収を得るつもりなのか?」


財務官僚A「ならば、我々が動くしかない。国際金融機関に圧力をかけ、日本の財政危機を強調する報告を作成させる。」


財務官僚B「さらに、国債市場を通じて金利を引き上げ、日本政府に財政赤字の拡大を実感させるのも手だ。」


財務官僚C「ふふ……このまま黙っていれば、我々の力は削がれる。だが、日本の財政をコントロールするのは我々だ。総理の暴走は必ず止める。」


【野党側の反対勢力の会話】

野党議員A「また減税かよ!? 何考えてやがる!」


野党議員B「これじゃあ俺たちが『貧困ガー! 社会保障ガー!』って騒げなくなるじゃねぇか!」


野党議員C「しかも法人税まで下げて企業を優遇? ふざけんな! 財界とズブズブの癖に庶民の味方ぶっ

てるんじゃねぇ!」


野党議員A「よし、マスコミと組んで『減税の裏に隠された陰謀』を作るぞ。『格差が拡大する!』って連呼すりゃ、情弱な国民はすぐ騙される。」


野党議員B「さらに、『減税のせいで医療と年金が破綻する!』ってデモを仕掛ける。ジジババどもは簡単に不安になるからな。」


野党議員C「ははは! どうせ国民は新聞の見出ししか読まねぇ。適当にストーリーを作ってやるよ!」


【マスコミの反対勢力の会話】

記者A「また減税!? これじゃあ政府批判の記事が書けなくなるじゃねぇか!」


記者B「くそっ、減税されたら国民が政府に感謝しちまう! そんなのダメだ!」


記者C「心配するな。『減税で本当に幸せになれるのか?』って記事を書けばいいんだよ。」


記者A「それいいな。『減税の裏に潜むリスク』ってタイトルで、『将来の福祉に悪影響』って路線で攻めよう。」


記者B「それに、国民の声として『減税されたけど生活は変わらない』ってコメントを探して載せるんだ。」


記者C「ハハハ! 世論なんて煽ればどうにでもなる。政府には絶対に手柄を取らせない。」


【某国スパイ工作員の密談】

スパイA「日本の減税政策が、我々の経済戦略を脅かし始めている。」


スパイB「もしこのまま日本が食糧とエネルギーの自給を達成し、法人税を引き下げて世界の企業を呼び込めば、我々の支配力が削がれる。」


スパイC「このままでは、我々が長年築き上げてきた国際経済の構造が崩れる。対策を急ぐべきだ。」


スパイA「まず、日本の経済政策の混乱を誘発する。財務官僚やマスコミを使い、『減税による財政破綻説』を広める。」


スパイB「さらに、日本の信用格付けを引き下げるように、我々の金融機関を通じて圧力をかけるのも有効だ。」


スパイC「そして、国内の不満分子を利用して、経済格差や社会不安を煽る。減税の恩恵が不公平に分配されているように見せかけることで、政府の支持基盤を弱体化させる。」


スパイA「フフフ……。日本の経済的独立は我々にとって最悪の事態だ。計画を実行に移す。」


【宗教団体の暗躍】

教祖「……総理の影響力が強まりすぎた。人々は政府を信じ、我々の教えから離れつつある。」


幹部A「信者の献金も減少傾向にあります。生活の安定が進めば、人々は神に頼らなくなる。」


幹部B「ならば、総理を消すしかない。我々の信念に基づく決断だ。」


教祖「すでに手は打ってある。総理の移動ルートは把握済み。『神の意志』のもと、執行する時が来た。」


幹部A「しかし、国際警察が我々の動きを察知し、監視を強化しています。内部に密告者がいる可能性があります。」


教祖「フフフ……そう簡単に阻止できると思うな。我々の影響力はまだまだ根深い。総理の命運も、そろそろ尽きる頃だ。」


【白人至上主義者たちの会話】

リーダー「クソッ! 日本が強くなるのは許されねぇ!」


メンバーA「そうだ。減税して経済が成長しちまったら、白人が世界を支配するという構図が崩れる!」


メンバーB「やつらが食糧とエネルギーを自給できるようになったら、我々の影響力が消えてしまう!」


リーダー「ならば、日本の経済成長を阻止する方法を探すんだ。政治家を抱き込み、減税のリスクを煽れ。」


メンバーA「メディアを使って、日本の成長が世界の不安定化につながると報道させるんだ。」


メンバーB「それに、日本の文化や製品の不買運動を仕掛けて、国際的な反発を誘導するのもいいな。」


リーダー「ふふふ。我々が世界を支配する限り、日本の台頭は決して許されない。」


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