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火薬の魔女  作者: 鳥夏
第一章
6/16

開戦

※今回から殺傷の描写が入ってきます。


作品設定の方でも、残酷な描写、R15要素、などに選択していますが苦手な方はくれぐれもご注意ください。

夏休みまで残り一週間を切った

空は雲一つない晴天

魔女学院の生徒達は日頃よりも元気な姿で授業に励んでいる

穏やかな日常が続いていた

       

ー ナタリア王国海域 上空ー


「こんな気持ちのいい日に箒で空を飛べるなんて夢みたいだぜ。」


「仕事で飛んでるって事を除けば完璧だったな。」


「仕方ないだろ、王様からの依頼なんだから。」


「そんなことより、二人とも周りをちゃんと警戒して。」


「はいはい、分かってるよ」


「てか、飛行物体の調査とは言われたけど具体的にどうすればいいんだ?」


「魔法で攻撃して落としてフォーヨンド学院で調べて貰えばいいんじゃないのか?」


「まあ、とにかく何かしらの情報さえ手に入れればいいのよ。」


「おい、あの左に向かって動いてる3つの影って...」


「間違いない、鬱陶しい()のやつらだ!」


「飛行物体は2つだけじゃ無かったの?」


「関係ない、落としに行くぞ!」


「あぁ、ちょっと!」


「あの飛行物体って結構速いんだな。」


「箒よりも速く飛んでいるのか?」


「蚊どもの進行方向の先を狙って飛んで追いつくぞ、追いついたら落としてやる!」


「分かった」


「待って、同じ高さで見た事無かったから分からなかったけど、もしかして人が乗っているんじゃ...」


「関係ない!俺が落としてやる!」

      __________________________


「今日から魔族どもの中心地付近まで偵察に行くんだよな」


「あぁそうだ」


「具体的にどこら辺まで飛んでいけばいいんだろうな?」


「そうだな、一回機体を逆さまに回して下の様子を確認するかって、あの光は...」


Engage(交戦)Break(回避)Break(回避)!」

      ___________________________


三つの飛行物体(戦闘機)の間を水柱が抜けていった。


「クソ、避けられたか」


「何やってんだよ、下手くそ」


「うるせぇ!」


腐れ縁のような会話交えている二人に向け、一機の戦闘機がこっちに向かってきている。


「ちょっと、こっちに向かって来てるよ!」


二人の少し前に飛び込み魔法を構える。人に当てないように左の翼に狙いを定めた時だった。


考えが甘かった、これはもうすでに調査では無く、殺し合いになっていた事に気づけていなかった。


ダッダッダッダッダッダッダ.......   鈍い音が鳴り広がる。


「え......」


箒と一緒に体が少しずつ落ちてゆく。腹部から上部分が折りたたまれたかのように下を向き、横腹だった物が下半身を連れて海に落ちていく。


動けなかった。

この時、1つのおとぎ話を思い出す。

様々な魔法を収集していた魔女・マリアのお話。

その話から魔法を使えない科人族を見下していたが、マリアはそんな科人族に殺されていた。

()によって。


「おい逃げるぞ! おい!」


「あぁ.........ぁ......」


「クソ!」


自分の箒を捨て、背中めがけて箒に飛び乗る。

腰から手をまわし箒を握りしめ、全速力で降下しながら逃げていく。


「どうしてこんな事に...」


どれだけ速度を出そうが無情にも戦闘機が真後ろにつける。

         ____________________________________________________________


「やった」


「流石は20mmだ、二人まとめて人の形をしてないぜ」


「どうする、このまま調査に行くか?」


「いや、戻って報告だ。飛行速度で言えばこっちが上だが、ホバリング(空中停止)が出来る時点で旋回性能は向こうが上だ、下手に戦うと痛い目を見ることになる。」


「了解」


「それに、伝えなければならない.......開戦だ.....」

読んでいただき、ありがとうございます。


この話からは殺傷の描写が入ってくるので、苦手な方は注意してください。


次回も数日後に上げます。

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