表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
火薬の魔女  作者: 鳥夏
第一章
3/16

魔女学院へ

魔女学院へ入学することを決めて3日ほど経った


「シセンちゃんは、どの魔女学院にいくつもりなの?」


「調べてみたけど、私にはフォーヨンド学院しかないかな。」


フォーヨンド魔女学院は今暮らしているオリビア王国の隣国、ナタリア王国の首都に位置している。

特徴としてはオリビア王国と同じく海に面しており、食文化が近く、気候も左程変わらない。


「それに、他の学院に比べて研究に力を入れてるから」


「確かに、火薬について調べるならそこが一番だね」


「ただ、実際に行くとなると寂しくなるね」


「大丈夫、隣国だから夏休みにまた会えるよ、それに夏休みは一か月後だし」


「それもそうか...」


確信では無いがこの時なぜか、少し不安に感じてしまった。


「それにしても大丈夫かな...私、試験の事とか何も知らないけど」


「それに関しては大丈夫だよ、なにも心配する必要は無いよ」


ニコニコしながらアリスは語る。まあ彼女がそう言うのならきっと大丈夫なのだろう。


そして二日後の朝、ナタリア王国に向けて出発する


「じゃあね、シセンちゃん」


「うん、また夏休みに会おう」


唯一見送ってくれたアリスに手を振りながら空に消えてゆく


名残惜しそうに空を眺めていた姿を、ぼんやりと見ていたが気持ちを切り替え速度を上げる


「予定通りなら今夜にはナタリアの首都につけるはず」


村から離れて見たことのない景色が広がる、不安と期待に胸を膨らませながら空を駆ける。


そんな中ふと上を見上げる。すると上に二つの点が見えた。


「あれってもしかして、科人族の...」


例の飛行物体だ、しっかりとは見えないが鳥が翼を広げたような形をしている。


そんな姿を目の前に息を呑む。


(あれが私を苦しませる元となった存在...)


間近で見たいと思ったが、飛行魔法で飛べる高度の遥か上空を飛んでいる。


悔しさを感じながらも目的地に向け進んでゆく


その後は特に何もなく、完全に日が暮れる前にはナタリア王国の首都についた。


「今夜一部屋空いてますか」


「あぁ、空いてるよ、銅貨6枚だ」


宿に到着し、部屋に入るや否やベットに倒れこむ。


休むことなく飛行魔法を使用し続けた影響でかなりの疲労が溜まっていた。


(まぶしい...)


気が付けば朝になっていた


近場の屋台で朝食を取るとその足でフォーヨンド学院へ向かった。


「お待ちしてました、シセンさん、今回試験を担当するスフィアです。」


そう言うと、優しいそうな雰囲気のお姉さんがそこには立っていた。


「どうも」


「さあ中へ、まず簡単な面接から始めます」


そうして小さな部屋へと案内されていった。


「書類の方はお持ちになられましたか?」


「はい、ここに」とアリスから渡された書類をカバンから出した。


「では、拝見しますね」


(えっと、害獣討伐による推薦状、討伐数382体......382?!)


「む、村ではどのような害獣を討伐されていたんですか?」


「昆虫類から鳥類などいろいろです。一回だけドラゴンとも戦いました。」


「ドラゴン?!無事だったんですか!」


「えぇ、右足を切り落としましたが逃げられてしまいました。」


(なにそれこわい)


ちなみに、ドラゴンは鳥類の害獣がさらに魔力を蓄え進化した姿である。


(それに、固有能力の『火薬』これは研究のやりがいがある)


「君、採用!」


スフィアはシセンの両肩に手を乗せハァハァと興奮気味に話した


(ちょっと怖い)


何はともあれ、アリスの話した通りに無事に入学することが出来た。


その後スフィアに学院内を案内された。終始息を荒げていたのが怖かったが何事もなく終わった。


「では、シセンさんには明日から授業に参加してもらいますね」


そうしてこの日は終了した。





読んでいただき、ありがとうございます。


次回も多分数日後に更新します


読んでもらえると幸いです

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ