第44話 落とし穴
額に弾丸が当たって上に向くと同時に、右頭部から高濃度の魔力をレーザーのように放った。
高濃度の魔力レーザーがゴエティアの天井にぶつかるが、爆音がなっただけで崩れたりしなかった。
リザは靴底から突風を起こしながら言う。
「噓でしょ? ゴエティアは破壊不可能って聞いたけど、あの高濃度の魔力レーザーを受けてもヘッチャラなんて、頑丈過ぎない?」
リザはゴエティアの頑丈さに呆れつつ、財を食らう双頭龍から放てた高濃度の魔力レーザーに当たらない様に気を付けて走る。
財を食らう双頭龍は高濃度の魔力レーザーを放って口から煙が出るが、気にせず撃たれた額を治癒してリザを追跡する。
リザは振り向きざまにスプリングフィールドM14を構え、肉質が柔らかそうな所を狙って引き金を引く。
銃口から7.62×51mm NATO弾を放ち、首・目玉・口内にヒットするが、魔力によって完治する。
リザは傷が完治した様子を見ながら呟く。
「あの再生能力、傷ついても瞬時に治るなんて厄介すぎでしょ!」
リザは財を食らう双頭龍を見ながら文句を言い、靴底から突風を放って財を食らう双頭龍を引き寄せる。
ルイ達が対財を食らう双頭龍の罠を完成するまで。
▲▽▲▽▲▽
リザが囮になって別れてから二時間ぐらい経った。
リザを除いた俺たちは対財を食らう双頭龍の罠が完成し、偽装のための草を敷き詰めている。
ちょうど草を敷き詰め終えると、エステルが不安な表情で質問する。
「ねぇ、リザは大丈夫なのかな? 素早いけど財を食らう双頭龍に食べられたか心配だよ」
エステルはそう言いながら遠く見る。
確かにリザは足がとても速いが、高濃度の魔力レーザーを放ってくるから、囮として逃げるのは難しそうだ。
助けに行きたいのは山々だが、ココで離れたらせっかく作った罠の場所が分かりにくくなってしまう恐れがある。
しかし安否を家訓するためのドローンは今のところ作っていない。
それに遠く見る魔法はあるが、眼球の血管や神経を傷つく恐れがあるため、俺としてはあまり使いたくない。
う~ん、どうやって安否確認を行おうか?
そう考えていると奥から木々が倒れる音が鳴り、リザを除いた俺達は何かに備えて武器を構える。
構えると音が聞こえた方からリザがやって来て、その後ろから財を食らう双頭龍が付いてきた。
まさに話をすればなんとやらだが、今はそんなことを言っている場合じゃない!
俺はリザに向けて叫ぶ。
「リザ、空中浮遊を解除しろ!」
「えぇ! マジで!?」
俺の言葉にリザは鳩が豆鉄砲を食ったような表情になるが、地面に仕込んである罠を見て空中浮遊を止め、地面を力強く蹴って走る。
財を食らう双頭龍はリザを追いかけながら双頭の口から魔力をチャージし、俺達を吹き飛ばそうとする。
財を食らう双頭龍の口内でチャージされている魔力の光度が高まり、俺達を消し飛ばそうと放とうとする。
その時に罠の中心に入り、俺は素早くエステルに呼びかける。
「今だ、エステル!」
「うん、準備万端だよ!」
俺の呼びかけにエステルは答え、地面に混合杖を差して詠唱する。
『無のエレメントよ。今一度、付与の力を破壊せよ!』
「付与強制破棄!」
詠唱し終えると草を敷き詰めた場所だけ光り出し、財を食らう双頭龍が一歩進むと地面がへこんで穴に落ちる。
実は魔力を使った再生能力があるのなら、落とし穴を作って集中砲火を食らわせようと考えた。
穴の深さはざっと二メートルぐらいあり、縦と横は10メートル×30メートルで出来ている。
もしも財を食らう双頭龍が地面に上がろうとしても、ある液体を満たしている。
すると落とし穴の方から叫び声が上がり出す。
「ギャォォ!」
「おっ、効果が来るのは早いな」
俺はそう言いながら落とし穴を確認する。
落とし穴の中にいる財を食らう双頭龍は四肢や体が煙を上げながら溶けており、落とし穴に大量の硝酸水に苦しんでいた。
この落とし穴の半分は硝酸水を満たしており、再生能力があったとしても腐食性が高いため、再生能力がないに等しい。
俺はそう思いながら空間所持からミニガンを取り出し、財を食らう双頭龍に向けてから叫ぶ。
「お前ら、しばらく耳をふさげ!」
俺の叫び声にエステル達は耳をふさぎ、俺は財を食らう双頭龍に向けて引き金を引く。
銃口から数多の7.6mmNATO弾を放ち、財を食らう双頭龍の肉体を撃たれ抉れる。
大量の薬きょうが出ようが、財を食らう双頭龍は高濃度の魔力レーザーを放とうとする。
しかし一筋の弾丸が口内にある砲撃器官を撃ち抜き、高濃度の魔力が散布される。
このままこいつがくたばるまで引き金を引き続ける!
俺はそう思いながら引き金を引き、少し経つと財を食らう双頭龍は上に見上げて呻く。
「グォォォォ……!」
そう呻くとバタンと倒れ、肉体のすべてが魔力になって宝玉に変化した。
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