第40話 探索開始前と龍信仰者
目覚めて起き上がると朝日が昇ったばかりで、寝間着から制服に着替える。
なんていうか、鉱石を手に入れようとした時を思い出すな。
あの時は子供のようにはしゃいでいたが、今は世界を守るために戦うんだ。
俺はそう思いながら着替え終え、用意したアイテムを空間所持に収めて、ゴエティアに向かっていく。
寮から出て学園の奥にあるゴエティアに向かって歩くが、商店は商品を準備したり、家の前を掃除したりしている。
今は準備とかしたりする時間だからな。
俺はそう思いながら歩き、ゴエティアに向かっていく。
しばらく歩いているとゲーツが先着で、数分経つとエステルとリザがやってきた。
エステルは眠そうにまぶたをこすっているが、逆にリザは眠たくないくらいピンピンだ。
先着のゲーツもリザと同様なくらいピンピンしている。
俺は眠たそうにしているエステルを心配しながら聞く。
「大丈夫か? リザはピンピンなのに、エステルは眠たそうにしてないか?」
「実は昨日ゴエティアに関する文献を遅くまで読んでて……」
俺の質問にエステルはそう言いながらあくびを上げる。
そう言えばエステルが「引きこもりじゃなく探究者として読んでほしい」とか言っていた。
役に立ちたい気持ちは分かったが、睡眠時間を削るのはどうかとも思うぞ……。
少し呆れていると、ゲーツが懐から何かが詰められた小瓶を取り出し、エステルに差し出して言う。
「少し眠いなら、これでも飲んだらどうだい?」
「アッ、ありがとう……」
ゲーツの善意にエステルは申し訳なさそうにしながら、小瓶を受け取って蓋を外して飲む。
エステルが小瓶を一口飲むと、一気に顔を青くして噴き出す。
「ブッ! な、何これ!?」
「おい、大丈夫か?」
吹きだしたエステルに俺は心配しながら背中をさする。
さっき小瓶の中身を飲んだエステルは顔を青くしながら口を拭く。
さっき飲んだ小瓶は早朝覚醒の睡眠薬だろうか? カフェインやメチルフェニデートとか。
そう思っているとゲーツは少し頬を掻きながら言う。
「さっき渡したのはウォーキングポーションで、一口飲めれば強く目覚めるけど、そこまで苦かったのか?」
ゲーツはエステルを心配しながら言い、当の本人はうなずいて答える。
あー、これはかなり苦かったんだな。
俺はそう思いながらエステルの背中をさする。
しばらくしてエステルは顔を明るくなり、苦々しくなりながら呟く。
「ウゥ、目覚めたけどまだ苦いよ……」
「大丈夫か? 無理だったら背負っていくが?」
俺はエステルを心配しながら声をかけるが、エステルは顔を赤くしていう。
「ウ、ううん! 大丈夫! ちょっと予想外な目にあったけど、全然平気だから!」
「お、オウ……けど無理はするなよ?」
俺はエステルの勢いに驚きつつ警告し、エステルは顔を赤くしながら頷く。
しかし大丈夫だろうか? 顔がとても赤くなっているし、もしかして熱があるのでは?
そう思っているとリザがニヤニヤとしながら言う。
「ヒュー! 罪な男~!」
「あまり茶化さない……」
リザはそう言って茶化すけどゲーツが呆れながら注意する。
エッ、罪な男? 俺は前世で殺人や銃刀法違反をしたが、この世界ではなんも犯罪はしていないぞ?
俺はそう思いながら首を傾げる。
多少時間を食ってしまったが、俺たちはゴエティアのゲートを通って探索を開始する。
▲▽▲▽▲▽
ルイ達がゴエティアの探索を始めようとしている中、レグルスは姉が残したレポートをめくりながら呟く。
「ふむ……姉上が残したレポートには、回収した天魔や悪魔を解体した結果が書かれているな」
レグルスはそう呟きながら、レポートに書かれている内容を見る。
それには今まで倒した天魔や悪魔の死体を解体した結果が書かれており、その中には供述した言葉も書かれていた。
そこには『やめろ!』や『俺たちの王はあまり知らない!』などと書かれているが、次に選んだ資料にはある事が書かれていた。
それは黒い龍と称える人々の絵が書かれており、資料には龍を信仰する者・龍信仰者と書かれていた。
レグルスは龍信仰者に関する資料と、天魔の被害が書かれた資料を交互に見る。
天魔の被害が書かれた資料には、二体の天魔が村人や兵士を殺害し、一体の天魔が特殊な天魔と共に暴れていた。
後者はまだ死者が出ていないが、前者は突然ピタリと被害が止んだ。
レグルスは天魔の被害が書かれた資料を見ながら呟く。
「後者は死者が出ていない代わりに破壊行為を行っているが、逆に前者は被害が突如ピタリと止んだ。これは何かが事件が起こりそうだな……」
レグルスはそう呟きながら、龍信仰者に関する資料を漁り始める。
その様子を水晶で見るソルは目を細めながら呟く。
「ヘェ、何度も探しても見つかりませんでしたが、まさか龍信仰者と言うものがあったとは……」
「今すぐバインドとイーターに伝えます」
ソルの呟きを聞いたアースはそう言いながらこの場から立ち去る。
ソルはあくどい笑みを浮かべながら言う。
「最初に出会ったときは苦戦してしまいましたが、今度はリベンジを果たしてもらいます……」
ソルはそう言いながら、黒い龍が書かれた紙を強く握り占める。
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