宝⑨
そして、ダンジョンの最深部に到着すると……
「ここが最深部なの……? 何にもないところね」
そこは、ただ広いだけのゴツゴツした岩が有るだけの部屋……
そして、部屋の中心には壇上があり! その上には宝箱が一つ置かれていた。
「なぁ、エリアルぅ〜宝箱を見てみようぜ!」
「そうね……。あのお爺さんは、出てこないのかしら。それとも、本当にダンジョンとは関係ない人だったのかしら?」
エリアルがそんな事を考えているうちにフロックは宝箱を一人で開けて見ていた。
すると、フロックからは禍々しいオーラが立ち込めて……雄叫びと共に、己の魔力をぶちまけた!!!
「ヴぉぉおぉぉぉーーー!!!」
「ど……どうしたの!? フロック……」
「ヴガァァーーー!!! ふざけるなァー!」
そして、エリアルはフロックに近づくと……宝箱の中身を確認してみる。
その中には【スカ】と書かれた紙切れが一枚入っているだけであった……
「ふざけてる……死ぬ思いでダンジョンを攻略した冒険者の気持ちをもて遊んでいる。この行為は、許されるべき悪の所業だ!
俺は必ず! あのジジイを見つけ出し。この行いを必ずや後悔させてやる……!」
「また、ギトギトのヌルヌルにするんでしょ。
お爺さんのギトギトのヌルヌルになんて見てらんないからやめなさいよ……」
「俺は、絶対に許さない!!! ヴォーぉーーーーー!!!」
「うるさい! もう、迷宮の主人も出て来ないし——帰りましょう」
「俺は、必ずや迷宮の主人を見つけ出してやるー!!!」
「分かった、分かった! また、今度ね……」
エリアルが、フロックをそう宥めて一度ダンジョンから出る事になった。
そして、二人が居なくなったダンジョンの最深部の部屋では……
「ちょっとした遊び心。ジョークのつもりじゃったのに……あんなに怒るなんて、こわッ!
しかも、なんじゃ! あのカエルのモンスター私に匹敵するほどの魔力量を秘めていたゎ……どう言う事!?」
白髪の老人は、涙目になり。煙を上げて元の姿に戻って行く……
「本当は、友達になりたかったのに……どうしよう……。
次に見つかったら、間違いなく殺されるゎ……ゔぅ〜……」
そう落ち込む白髪の少女は、次にフロック達に会った時にどうなるかは、まだ少し先の話……




