宝⑤
それから、何の音沙汰もない日々が過ぎた。ある日……
「ねぇ、フロック……」
「あ?」
「あのさぁ〜……最近、色んなことが多くて忘れていたけど——ダンジョンに入った時に会ったお爺さんの事を覚えている?」
「……ああ、居たな。じいさん! それがどうした?」
「それがどうした? じゃなくて、あのタイプの不思議な人物って言うのは、基本的ダンジョン創造主とかでダンジョンを攻略もしくは、出る際に力を認められて! 仲間になるパターンのやつじゃないの? 普通は!?」
「そうなのか?」
「いや、分からないけど……今後、ダンジョンに行く予定とかある?」
「全くないな。 だって、二人とも変身できるし隠れる必要が無いからな!」
「いや、変化出来るって言っても! 私は、カエルにでしょ。逆に危ないわよ……」
「だったら、行ってみるか!? ダンジョン。
暇だし……」
「そうね。行きましょうか」
そうして、二人はダンジョンに向かった。
*
ダンジョンに到着すると、二人が巨人の部屋から助けた冒険者達が……あの時助けてくれた冒険者を探していた。
その者達に、フロック達は話しかけると……
「何してんだ!? お前ら……また、性懲りも無くダンジョンに挑むつもりか?
やめとけ、やめとけ! お前らじゃ巨人のエサになるのがオチだ」
「げッ……お前は、くそカエル! うるさい。お前には、関係ないあっちに行け!!!」
「心配してやってるのに、なんて言い草だ! お前らがピンチになっても、もう助けてやらないからな」
「お前になんか助けてもらか! バカが——俺達は、この前助けてくれた冒険者を探しているんだ。分かったら、あっちに行け!」
すると、エリアルが……
「ねぇ、貴方達は覚えていないかも知れないけど……この前、あなた達を助けたのは間違いなくフロックよ!」
「そんなはずない。私は、ちゃんと顔を見たもの……こんなブサイクなカエルじゃ無かったわ!!!」
「そうだ! 俺も薄らと覚えている。
助けてくれた冒険者は、男の俺から見てもかなりのイケメンだった。
だから、こんなカエル野郎のはずがない」
「確かに、そうね……。
フロックもあの時の姿とかなり違うからね。分かったわ! フロック、この人達に——あの時の姿を見せてやりなさい!」
「めんどくぜーが……しゃーねぇー分かったよ!!!」
そう言うと、フロックはあの時の人の姿へと変身……
「おまえ……『その顔は……』」




