手紙④
街に戻ると、二人は急いでギルドへと向かった。
ギルドは、もう人で——ごった返していた!!!
「何事……皆んな、リサさんに集められたの?」
すると、他の冒険者に声をかけられた。
「お前ら、何をやっている!!! 早くこっちに集まれ! ボスがもう到着する」
そう言って、皆んなが集められたのはギルド内の中庭……
一段高い段上の前に、ギルドに所属する全ての冒険者が整列して集められていた。
段上の上には、複数の上級冒険者とギルドマスターが整列をして待っている。
その前をリサさんが、ゆっくりと歩いて通る……
「………………」
皆んな、固唾を飲んでリサさんが話すのを待つ。
「………………」
そして、段上の中心に立つとリサさんがゆっくりと話し出した。
「お前達、よく集まってくれた。
知っている者もいるかも知れないが……少し前に、この国のお姫様が魔王軍幹部に攫われた」
「それは、一大事ではないですか!!!」
一人の若い冒険者が、その言葉に反応をすると……会所は、静まり返った。
「…………まぁ、話を最後まで聞いてくれ!」
「はい、しかし……何故!? そんな主要な案件をギルドマスターではなく——リサさんが話しているのですか!?」
「…………」
「私が、話を聞いてくれ! と言ったのが聞こえなかったのか?」
すると、その若い冒険者を数名の人達が連行して行った。
「……………」
会所は、またも静まりカエル……
「話を続けよう。
攫われたお姫様だが、ある冒険者によって無事に助けられたから心配しないでくれ!」
しかし、その冒険者達は——お姫様を助ける際に魔王軍幹部のゴルバチョフを倒してしまった。
そして、それに激怒したゴルバチョフの息子が軍を率いて、この国に攻めて来る事になったとの事であった。
リサは、その程度なら問題ないが……と、続け——問題は、ここからで
その隙に乗じて隣のスネーク国が攻めて来る為、国はそちらに軍を当てがうしかない為に魔王軍の方をギルドで対処して欲しいとの願い立てであった。
そして、今回の魔王軍幹部の息子コルバチョフはゴルバチョフ軍を率いていた事もあり。事実、父親であるゴルバチョフより厄介な敵な為に
今回は、ギルドマスターに代わりリサが指揮を取る事になった。
「敵の数は、我らより遥かに多い……しかし、我らは負ける訳には行かない!
私と共に、死んでも良いと思う者だけついて来い!」
そのリサの声を聞いて、皆んな下を向く……
「…………」
すると、若い冒険者達が一人、また一人と
その場から立ち去ろうとする。
それを止める者は、誰一人として居ない……
「今! 立ち去る者は、自分の恋人、友人、親、兄弟が魔王軍に殺されても何とも思わない者達だな!
戦える者が戦わなくて、一体誰が大事な人を守ると言うのだ!!!」
その場から立ち去ろうとしていた者達の足がピタリと止まる。
「さぁ、決めろ!!!
大切な者達と一緒に、逃げ続ける人生を選ぶのか! それとも、この街で一緒に笑って過ごせる明日を掴みに行くのか!!!」
その言葉で、逃げようとした者達も戻って来ると……
「よく決断してくれた! 勇敢なる諸君よ。
私が君たちを勝利に導く……私に心臓を預けよ!!!」
「「「「「「「「「「「はーーーッ!!!」」」」」」」」」」」
掛け声と共に、心臓を捧げるポーズをとる冒険者達!!!
「部隊は、追って連絡するので今日はギルドで作戦内容の確認をしてくれ!
では、以上!!!」
そう言うと、リサが立ち去ると……ギルドマスターと上級冒険者が冒険者達を誘導し始めた。
そして、エリアルとフロックはギルドマスターからリサの元へと向かってくれと頼まれたので、二人はリサが待つ部屋へと向かった。




