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手紙②

 そして、フロックは順を追って説明をする。


「まず……この体勢から、目の力を抜く……それから……鼻、口の力を抜く……頬の力を抜き顔全体の力が抜けて来たら……首の力を抜き……胸の力を抜く……肩の力を抜き……腕、指の力を抜いて行く……それれから、下半身の力を徐々に全て抜いて行けば……」


「zzz」


 話を聞きながらエリアルは、戦闘の疲れもあったせいか寝てしまっていた。


「エリアル、起きろ!」


「……ぇ!? あっ……ごめん。寝てた……

 この訓練、何もしないし……魔力切れ、戦闘の疲れから、すっごく眠くなる」


「間違っていないから、安心しろ。

基本的に自然エネルギーとは、寝ている時に誰でも微量ながら集まって来る。

 その為に、傷や体力が回復する! それを強制的に集めて戦闘に応用する為の訓練だ。

 だから、回復の為ではなく! 自然エネルギーをコントロールしたいのなら、起きているのと睡眠の狭間でエネルギーを集める必要がある」


「それって、かなり難しわよ。

 ここまで魔力も体力も消耗していると、自然エネルギーを集めなくても眠くなるし……

 戦闘訓練前に、この修行を行えないの?」


「それは、まだ無理だな! 自然エネルギーを集める為には、空っぽになる必要がある。

 だから、事前に戦闘で魔力と体力を消耗させているんだ」


「そう言う事なのね……分かったゎ。

 なら、また寝てしまったら起こしてちょうだい!」





 そうして、二人の修行が数日たった。


 ある日……エリアルの目元に、赤いラインが入った。


「……おっ!!! エリアル、目元だけカエル化しているぞ。やったな!」


「……ぇっ……ほんと……やった〜…………」


 ぼ〜としながらエリアルが答える。

 

「エリアル、そのままの状態で俺と戦闘をしてもらう」


「そんな事をしたら……カエル化が解けちゃうわよ!」


「大丈夫だ! 一度なれば、自然エネルギーが無くなるまでは持続する。と、言うわけで

 行くぞ! エリアル……」



 そして、二人は軽く手合わせをする。



「一分って、ところか……まぁ、初めはこんなもんだろう」


「……はぁ……はぁ……一分じゃ……戦闘で、使えないわよ!

 もう少し長く持続出来るように訓練して!」


「初めてだから、仕方ないと思うが……分かった。

 確かに、目だけなら数十分は持続出来た方がいいからな。と、言う事で……もう一度、カエル化をして——これを飲め!」


 そう言ってフロックは、エリアルに乳白色の液体の入った瓶を渡した。


「…………これは! 

(私は、これを飲みたくないから自分で自然エネルギーを集める訓練をしているのに……)」

 

しかし、今は仕方がない……そう自分自身を納得させてフロックから渡された液体を飲んだ。


「…………ゴクンッ!

(この味と喉にへばり付く感覚が……何とも不快……)飲んだわよ!!!」


「よしッ! なら、全身のカエル化を止めて! 目だけに力を集めろ」


「……やってみる」


 すると、エリアルの目だけが……さっきよりカエルに近づいた。


「凄いな! お前、エルフだけあって——魔力の扱いとか上手いな……」


「あんたなんかに褒められたからって、嬉しくなんてないんだからね!」


「……どうした!? いきなりツンデレ?

 まぁ、いい。じゃ〜行くぞー」


 そうして、二人の手合わせが……また始まった。


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