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「待たせたな! エリアル——準備は、整った!!!」
フロックの周りには、大量の水魔法が浮遊している。
「奥義! 《水千手観音》!!!」
「フロック……私、もう戦わなくていい……?
気持ちが悪い……」
「後は、俺に任せろ! エリアル」
そう言うとフロックは、一本の水の腕でエリアルを優しく包み込むと、フロック本体へと運んできた。それを抱き抱えると……
「ありがとう。あとは、ゆっくり休んでてくれ……」
その言葉を聞いたエリアルは、静かに目を閉じて眠りについた。
そして、それとほぼ同時くらいにエリアルのカエル化は解けた。
「五分って、とこか——まだまだ改善の余地がありそうだな……」
*
それからのフロックは、凄まじかった。
水千手観音の腕は、水の刃と化し……昆虫達の硬い甲羅も、もろともせず切り刻み——粉々にして! フロックは、五階層をゆっくりと進んでいく……
そして、一つ……一つだけ難点と言えば、魔力の消費量が馬鹿みたいに多い事……
しかし、それを解決する策もフロックにはあった。
エリアルの為に作ったMPポーションを飲みながら倒したモンスター達を次々に食べて行くと……
それにより、異常なまでに魔力を消費する魔法だが……継続、維持する事が出来た為に
フロックは、エリアルをお姫様抱っこをして一歩一歩……ゆっくりと進む。
エリアルを抱っこして塞がった手の代わりは、水千手観音の腕を使い。ポーションとモンスターを次々に、フロックの口へと運んで行く。
しかし、クチャクチャ……ペチャペチャ……と食べるフロックの下では、エリアルが食べこぼし飲みこぼしにりよ。
ベタベタになっていたが……疲労でぐっすりと寝てしまっているエリアルは、自分の顔や体に——虫の触覚や手足……羽などがついている事には気づかない。
そして、二人は五階層を抜けた。
*
だだ今、六階層……ダンジョン内にのセーフティーゾーンいわゆる安全地帯である。
そこで、フロックは湖の水を使いエリアルを洗い流していた。
「…………冷たいッ…………」
それにより、エリアルが目を覚ます。
「…………私が、気絶をしている間に五階層を抜けたのね……。
ところで、フロック……湖で何をしているの?」
「洗い流していた!」
「……何を?」
「汚れ……」
「ああ、そう言う事……戦いっぱなしで、汗もかいているからね。
私、このまま水浴びをしようかしら」
「なら、俺は——その辺で果物でも探して来るよ!」
「ありがとう。でも、果物って……自分の分は良いの?」
「大丈夫だ! 俺は、お腹いっぱいだから」
「それなら、良いんだけど……
なら、お願いするわ!」
そうして、エリアルは水浴びをフロックは果物を探しに行った。




