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「屋敷を出たら巨人達は追って来いないけど……ここは、もう五階層に入ったのかな?」
「知らないけど、そんな事よりボロ雑巾、ちゃんとお家に帰れたかな……?」
ボロ雑巾を心配するエリアル……
「それこそ知らんがな!」
そして、エリアルとフロックがいるココは……巨大な昆虫と獣が生息する森であった。為に、時たま現れる虫はフロックが瞬殺するとムシャムシャと食べ始めた……。
「お前も食べるか?」
「いらないわよ! 昆虫なんて!!!
私は、獣でも捕まえて食べるわ。声も聞こえるし必ず居るはずだから……」
そして、そこに現れたのは……巨大な野ウサギ。それを見て二人は
「こんな愛くるしいウサギを捕まえて食べるのか? お前は……」
「……ぇ、ええ! 生きるためよ……」
睨み合う両者……すると、突然! ウサギの頭に一本の矢が刺さる。
「え……!? フロック、何かした?」
バタンッ……!!! 頭を射抜かれたウサギが倒れる。
「俺は、何もしてない」
すると、大きな手がウサギを掴むと持ち上げる……そして……巨人の父親と目がしっかりと合う。
「「ぎゃぁぁあぁぁぁぁーーー!!!」」
無我夢中で走り出す二人——。
「ここは、ただの巨人の庭だったのか!!!」
「ど、どどうするの? フロック!?」
「知らねーよ。今は、逃げるだけだ!
このまま五階層を目指す。そこまで行けば追って来れないはず……」
しかし、地響きの様な足音は——どんどん近づいて来る。
「このままじゃ、追いつかれる!!!」
「来い! エリアル……」
そう言うと、フロックはエリアルを抱き抱えて舌を伸ばし! 立体機動の様に、飛んで逃げた。
*
そして、二人が必死の思いで逃げ込んだ。
その場所は、五階層——
「エリアル、巨人が追って来る気配は消えたが……」
「よかった〜……これで、一安心ね」
「いや……この先から複数の気配がする。
一応、これを飲んでおけ」
フロックは、そう言ってMPポーションを手渡した。
「嫌よ! これ、あんたの体内で作ったやつでしょ。そんなもん飲むわけないでしょうが!」
「好きにしろ! 来るぞ! エリアル……」
「えっ——!? もう? 少しは、休ませてよ……」
そんな事を言っている間に、数百……数千……数万の昆虫のモンスターに囲まれていた。
「気持ち悪い……どれだけ居るのよコイツら……」
「知らん! が、四方を囲まれた。
とりあえず、突破口を見つけ出す!」
そう言ってフロックは、虫の群れに飛び込んで行った。
「分かったわよ。やれば良いんでしょ、やれば!!!」




