ダンジョン①ー①
「ここがダンジョンにね……」
「早速、入ってみよう!!!」
「ねぇ……私、モンスターと間違えられて斬られたりしないわよね!?」
「……大丈夫だろ!?」
「今の間は、何? 本当に大丈夫なのよね!?」
「心配するな! 俺が必ず……治してやる!」
「斬られるの前提かいッ!!!」
そんなこんなで、二人はダンジョンに入った。
*
「ダンジョンって、凄く広いのね……」
「ああ……俺も、このダンジョン初めて入ったけど——めちゃくちゃ広いな」
「あんたも初めてなの……ここ?」
「あまり行ったことはないと説明したじゃねーか。
カエルの姿になってからは、斬り殺されるおそれがあるからダンジョンなんて、入った事無いぞ!」
「あんたね……私に何かあったら、ちゃんと守りなさいよ!」
「分かってるよ! あっ……! 冒険者だ!
こんには〜〜」
フロックは、出会った冒険者達に元気よく挨拶をした。
そして、冒険者達は
「…………」
「……お前、ここを山か何かと勘違いしているのか?
しかも、嫌われカエルなんか連れて」
「ちゃんと、ただのモンスターじゃないって分かるんだ!?」
「当たり前だろ! このダンジョンには、カエルモンスターは出現しないし。
そのカエルは、もともと有名だったが……
最近は、エルフのねぇーちゃんと一緒になってからは、ますます調子に乗ってやがるからな!」
「別に、調子になんて乗ってないぞ……」
「うるせー! お前に言ってる訳じゃねーよ」
いきなり後ろから声が聞こえて来た!
「所で……お主達は、ダンジョンに何を求めるんじゃ?」
フロックが冒険者と言い争いをしていると、突然! 年老いた魔法使いらしき老人が話をかけて来た。
「誰だ!? じいさん……」
すると、お爺さんの問いに冒険者が答える。
「金だ! 金!!! ダンジョンに来る理由なんて、それ以外にあるはずがないだろ。
魔石は、売れば結構な金になるし……しかも、ダンジョンを攻略した者には——もれなく財宝と国王より貴族の位が貰える。
それを求めて、俺達は命を賭けてダンジョンを攻略するんだ!!!」
「正直で結構……でッ!? イケメンのお前さんは?」
「俺は……金には興味がねーし……貴族にもなりたくない。
だから、ただの暇つぶしだ!」
「私達には、それが一番あった答えね……」
「他の者が、命を賭けて挑むダンジョンが暇潰しとは……フォフォフォフォ!!!
これは、愉快愉快! お前さん達の活躍を楽しみにしているぞ……」
そう言うと、老人は出口へと向かっていった。
「なんだ!? あいつ……」
お爺さんの乱入で、言い争いが中断されたフロック達は——ダンジョンの奥へと進む事にした。
そして、言い争いをした冒険者達は……われ先にとフロック達を置いて走っていった。
「アイツら、文句だけ言って先に行きやがって……次に会った時は、ギトギトにしてやる!」
「なに……油まみれにでもする気?
今のアンタじゃ無理でしょ! 諦めなさい」
そんな事を話しながらダンジョンを進む。




