八頁 意志の介在
オヒサシブリデス。
朝、はじまりの朝。
今日も特になにもないといいけど……っと、そんなフラグ建設めいた発言をするのはよすとして。
「亮太くん、もう起きた? 早速だけど、今日から練習始めるからね! しっかり朝ごはん食べておいてね!」
まじ!? 朝からとか!ナニコノコ、恐ろしい子!
朝からとかどこの鬼顧問だ!
一応三年間中学でクラブはやりきったんだが……!! 地獄の朝練はもう嫌だぁー!
「はいはい〜、もう起きてます!」
そうして、俺は朝ご飯を食べにミリのいる食堂へと向かった。
「うそだろぉ? なにこの広さ、ハ○ーポッターかよ!」
いくらなんでもでかすぎるだろ。これが賢者の権力ってやつかよ……。
「ほらほら! パンよ!」
って、朝ごはんは至って普通だな……。
「今日から練習開始だけど、早速今日から死ぬ気で練習してもらうつもりだから、沢山食べときなさいよ!」
し、死ぬ気で……って!
一体何させるんだ!?
よく学校でのトレーニングとかで、
『おーい! お前ら遅い! 追加でグラウンドもう1周!』
まじか、この鬼! 俺ら真面目にやってるやろっ!
一部のヤツらのせいで……ゴニョニョ……。
とかで、1回まじで死にそうになったことがある俺だが、ミリの死ぬ気でする練習に耐えられる気がしない……。
というより、昨日の1件もあって散々聞かされたわけだが、俺の魔力はどうやらとても少ないらしい。
でも、それにしては不思議なことがある……なんで結界とか、想像具現化で作った魔法が使えてるんだ??
「一体、今日はなんの練習をするんですか……?」
若干怯えながらミリに問う。
「うーん、そうねぇ……実を言うと、昨日亮太くんが撃ったアレあるよね? あんな兵器レベルの威力で魔法を使うことができるならさ、入試の実技はいけそうなんだよね……。
座学の勉強は自分でしてもらって、基本的な魔力の抑制をする方法を学びましょうか…」
やっぱりか……アレは強すぎたのかな。
って、え、待って今……!
「あれ、でも亮太くんからはそんなに魔力を感じないから――え! なんでぇえー!? なんであんな魔法使えるわけ!?」
ねぇ! いやまって! それ俺が聞きたいんだよ!!
そう。俺の魔力は人より少ないのに、あの威力なのだ。個人的にはイメージの違いってことも考えてるんだけど、この人たちはどんな炎をイメージしてるんだろ……。
恐らく、魔法の威力はイメージによるところが大きいのであろう。だがそうであれば俺にとっては好都合!! 理科の実験やテストでガスバーナーの使い方から炎の色は青色にする! とか、上が空気調節ネジ! とか嫌ほど勉強してきたのだ!
「うーん……よく分からないんですけど、ミリさんってファイヤーボール使う時ってどんな炎をイメージしてるんですか?」
素直に聞いてみた! テヘ!
「え? どんなって言われても別に普通の赤い炎だけど……? 昨日亮太くんが見せたあんな青い炎なんて、見るの始めてよ!」
そういうことか…彼、ひいては彼女の話を聞く限り、俺はそんなに魔力を持ち合わせて居ないらしい。にも関わらずそこそこの威力が出せたのは、推論通りイメージによるところが大きいのであろうな。
実際問題、どうやら魔力とやらが尽きているのか知らないが、炎を出そうとしても出る気配がない……。
仮に、急を要する際には魔法ではなくスキルを使えばいいのだ。
なるほど、と俺が呟くより早く彼女は言う。あれはおかしい、と。
続けて俺は言う。俺にも何が何だかわさっぱり分からない、と。
先程魔法を出力した際にも使ってしまったのであろうか、スキルの力を。イメージするだけで具現化されるこの力。
炎を出そうとした時、また、出した時に、魔力から来る魔法だけであのような威力になるというのはおかしいからな。
しにそ。




