三頁 後の強者たる所以
問題の語彙力喪失エリアです。ここより後数話乗り切って頂くと軌道修正頑張ったまとも(?)なものになっていますので頑張ってください。え?これ小説だよね?ってのは無しの方向で
上も下も暗いままだが一応地面はある……?
今僕が何をしているか?
そんなことは形容することができない。
だんだん周りが明るくなってきたような気がするが……。
先程までの行動を思い出せ。
そうだ、塾から帰った僕は、趣味であるゲームをしていたんだ。
「中級の攻略終わって、寝て……そのあとは……」
記憶が曖昧になっている。
そうこうしているうちに明るい光が見えてきた。
「う、んん……」
日差しを感じて目を開ける。美しい朝日である
まずい! やばい!
不安、そして恐怖。
様々な感情が溢れてくる。
オイオイオイオイ!! ちょっと待ってくれよ!
時間をくれ、落ち着くから。こういう時は素数を叫べばいいんだよな!
1、2、3、5、7、……って飽きたああああああああ!!
違う、そうじゃない。そもそも、1は素数じゃない!!
いやいや、そんなことはどうでもいい!
そんな馬鹿な事を言っている場合ではないぞ、ヤバイんじゃない!?
いったい僕はどこにきてしまったのであろうか……。
サーッ、と爽やかな草木の音がする。
何だろう、この音……。
僕はそこが森であると認識した。
もうなんだか吹っ切れて面白くなってきた!
「なにこれ……? 夢じゃなかったのか?」
どうやら僕は仰向けになって寝転んでいた。
空を見上げてみると木々が広がっており、暖かな眩しい木洩れ日がちょうど僕に差し込んできていた。
何ということでしょう、至って普通の中学生は家で寝ていたはずなのに、気づけば今は――
大自然あふれる森の中に優雅に寝転んでいるではありませんか!
ってアホか!信じられるかぁぁあ!
いやいや、だって、ねえ?
これあれだよね? 転生しちゃったよね?
確かにしたいって答えたのは僕ですし……? 夢の中で「召喚に応じますか?」と聞かれれば、8……6割くらい――意外と弱気だなおい! と自分でも思った――の人は同じ回答をするだろう……。
信じたくない、認めたくない!!
だが、認めるしかないのかもしれない……。
いや、認めざるをえないのである……僕はどうやら、興味本位でしたいと応えて、転生してしまったのだと……。
あぁ……今現実世界どうなってるのかな……僕消えてるのかな……。
そんなことを考えていた。
暇だ……ただただ暇だ……。
あれは……朝日か?
羊を数千匹数えてみた。飽きた。
地面の草の数数えてみた。飽きた。
素数を数えて、って途中で訳がわからなくなる。出来る訳がない。
とりあえず落ち着ける場所探すか……。
僕はそう思って周囲を探索した。
え? なにこれ……?
うわっ、生き物いるじゃん……ってかあれは魔物的なあれか!
お! この川綺麗! 泳ぎたーい!!
はぁ……近くを一周ぐるっと探検してみたけど疲れた……。
え? 何でこんなことしてるのかって?
暇……ってのと、NE・TA・I・KARA・DA・YO!!
ようやく見つけた昼寝場所で寝転がり、いろんなことを考える。
風……気持ちいい……。
って、そんなことを言っている場合じゃない!
はぁ……。
自分が転生したのだと、嫌々ながらも認めてから結構時間が経っている。
それでも誰一人としてこの森は通らない。
まず最初に心配したのが、食事だった。
僕は、この身体でも確かに空腹を感じていた。
食いもんねぇかなー!!
そう思った矢先、視界に見覚えのあるUIが出てきた。
[焼いたステーキ肉]
そう書かれたお肉と所持数の数字が振ってある何か……。
このUIはゲームのと同じだ!
「なにこれインベントリ? ……もしかしてゲームと同じとか!? 確認しとくか……!」
例によってほっぺたをつねる。こういう時のお約束!
既視感を感じるのは気のせいだぞ?
ということで、僕は自分の頬を少し強めにつねってみる。
「いてっ!!...」
案の定痛かった。
これ、本当に食えるのか・・・?
そう疑いながらも食べてみたのだが……。
これはぁいけるぞ!! 下手な焼肉屋なんかで食うやつより全然うまい!
そうだ、インベントリがあるならステータス! ステータスどうなってんの??
寝転がっていたはずの僕の体は自分でも知らぬ間に起き上がり、ゲームのときにあったアイテムやお金、ステータスを確認する。
するとレベルや武器の熟練度はそのまま、お金はないのね……っと。
にしても……ここはどこだ?
いや、まぁおそらくゲームと同じような世界なのだろうが……。
「おー……! ……おー……い……って!!」
首を傾げていると不意に誰かの声がしたような気がした。
え? 今のは、誰……だ?
聞き覚えがあるような、ないような……この声一体いつ聞いたんだろう……。
というより、召喚主ならもっと早く出て状況を説明しろ!
そう心で懸命に訴えると――。
「うーん、今はわけわっかんないと思うけど、私はあなたの召喚者! 一応! 私――だけじゃないけど……まぁ! そんなことはどうでも良くて!』
なんだろ……。
てか誰この人、なんか教会とかにいそうな服だな……。
髪の毛めっちゃ綺麗……ってかよく見たら顔もめっちゃかわいい……!
って、そういうのは置いといて!
召喚? って言ったよね、てことは僕を呼んだのはこの人か……。
……え、まって! 召喚!?
何となくお察しは付いていたがやはりそうだ! 異世界なのか――。
「ここは! 君の世界とは違う、異世界だよー!!」
人が心の中で考えを走らせているのに全く!
タイミングをわきまえていない! そんなんじゃ空気が読めないだの何だのと言われて友達できないぞ! うん!
ちなみに僕が言われていたわけではない! そんなことはしない!
「さっきも言った通り、ここは異世界なんだけど……いろいろ深い事情があって……。
私たちの国が今隣国といろいろ揉めててね。強いスキルとかを扱える人材を集めて、両国間で戦争が起こりそうなの」
戦争――と、そう聞こえた気がする。本当だろうか……。
「私はあまり違う世界の人をこっちが勝手に呼び出してーってのは嫌なんだけどさ……|然るべき機関からの命令だから、呼び出さなきゃいけなかったの……それで召喚の位置を大幅にずらして――ちなみにずらしたのはわざとだよ――ちょっと抜け出して、君に説明しに来たってわけ』
そんなことが……。
てかいい人だな。国の教会か何かの人か? ――って、そんな異世界の謎の掟ランキング上位の謎施設がこの世界にあるとは限らないか。
「で、さすがにそのままじゃきついでしょ? だからさ、召喚された人は世界を渡る時に天啓って形でちょーやばいスキルとか貰えちゃうの! 確認してみて!」
そういうの待ってました!!
いや、元は兵器に利用されるやつなんだろうけど……。
特典? なんかアニメとかのああいうやつ?
僕は、特殊能力とかそういうものを想像するが……。
「そうそう! そういう認識でいいよー!」
まじっすか! すでにゲームのアイテムとか持ってる時点で十分あれですが!! いいんですか!
ちなみにサラッと心を読んだことは置いておく。
「なに……? 想像具現化……って書いてあるけど……」
「な、なにそれ……。
うーん、名前から察するにぃ……君の想像知識を攻撃とかに使えちゃったりする力! とかじゃないかな?』
え?
「って、ごめん私もう行かなきゃなの! 近くにウェミシアって国があるから! まずはそこへ行ったらいいと思う!! なんかいろいろごめんね!」
久々に動揺した。なんか凄い能力のように聞こえたぞ!!
……ってなんだ?? 勝手にしろってことだよな?
僕の思考が追いついていないだけか?
とか考えていると、そんなことは気にしてませーんと言わんばかりのダッシュで彼女は去っていった。
なんだったんだ?
いやまぁ、今はまずもらったこれだよな……すげぇ、絶対高位の何かだよな……。
決して僕なんかが持ってていいものじゃない……ような気がしなくもない。
ま、そんなことどうでもいっか! くれるんだもん、もらっちゃおう!
……え、てことはスキル技能的なあれか……名前をもっとこう、カッコイイのにしよう!
あーでも適当でいいか! どうせなら魔法っぽく……。
『『想像具現化』』
そう言うと、僕の体が時間にして数秒微かに光った。
能力獲得の記念すべき瞬間である!!
*エクストラスキル『『想像具現化』』を獲得しました。*
そうチャットの通知欄に表示されたのを確認した。
お、ためしになんか出してみよっと!
んん……炎でも出すか。
僕は手のひらを広げて想像する。
……なんだと? まじで出たーー!!!
しかし、だんだん熱くなってくる!
やべぇ! 熱い熱い! おかしいだろ! こういうのって普通熱感じねぇだろ!
き、消えろ! そう念じると同時に炎は消えた。
あぶねぇ、こんなことが起きないように対策しないとだな……。
大問題だぞ? 自分の出した炎で焼け死ぬバカがいるかよ!
死にかけた人のクセに……っとかそういうのほんといいんで。
なお! 異論は認めませんっ!
ああああ、そうだ! 想像具現化で新しい耐性作れるかやってみよっと!!アニメとかの耐性をイメージしてっと……。
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ステータス紹介
名前:志水 亮太
種族:人類種
魔法:なし
称号:なし
技能スキル:エクストラスキル『想像具現化』
耐性:熱変動耐性(予定)
し、しんどい...ですがっ!読者諸君がいてくれるかぎり!私は頑張るのである!
次回!なんか近くの町に行ったりしマウス!