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書生備忘録/Memorandum Of The Student  作者: さりす
新生活-Genesis
24/36

二十二頁 欠乏した思考①

はっぴーらっきーすまーとふぉん!

 模擬戦の練習、と大きく言っても基本的にはいつもとやることは対して変わらない。

 そう、魔法の修練である。修練――そう修練、つまりは各自で演習場やグラウンドで魔法の練習は試射を行っていくものだ。僕としてもスキルではなく魔法の方の練習もしたいのでこの時間はとても有意義なものになるのだ。


 そこで先生が吸った息を全て吐き出すように持ち前の優しいおっとりとした声をどこへ忘れたのか少々怖めに声を響かせる。

「君も、模擬戦であのスキルは使っても構わないけれど加減はするのよ?」と。

 加減……するのは当たり前だ、殺しかねないからな。生憎魔法の才能はないので、じゃあ、と続ける。

「加減したら、舐めてるみたいに思われないですか……?」

 先生の眉の間にシワがよっているのに気づいた僕は、

「あ、やっぱりなんにもないです」としっかり無かったことにしておいたのだった。


 ――そうだ、新しい魔法を作ればいいんだ、初級魔法に見える別の魔法を! そうだ! 天才か! と言わんばかりに小さくガッツポーズを決め、先生がみんなに説明しているのを流すように聞いていたのだった。


※ ※ ※


 こうか? いや――この程度の魔法なら選抜クラスの誰が使ってもおかしくない。そんな魔法を作ることが出来た。

 冠された名は、そうだなぁ……ちょっと弱めのスチームバースト――略して「ちょいよわバースト」だ!!

 本家と同じ仕組みで発動しているが、エフェクトというか見た目は完全に火炎魔法そのものに出来た。我ながら天才だと思う。その感動の瞬間を他の生徒に指導していたであろうミリさんが見ていたようで、指導の最後の方適当じゃね? と言いたくなるほど、あぁ、そうそう的な感じで終わらせてこっちへとやってきた。そして、練習試合をしているの他のみんなに聞こえない程度に軽く叫んだ。

「すごい! すごいすごいー!! よくこんな魔法打てるようになったね!」

「そりゃね!」

 スキルだもの、とは思ったが言わなかった。

「これを上手く使えば結構戦えるんじゃなぁい?」

「うーんどうだろう……そんな上手くは行かないと思う……そういえばミリは模擬戦に出るの?」

 当然の疑問である。そもそもミリが出るのであれば他の生徒に勝機など毛頭ないので答えは想像できるが。

「残念ながら出られないの……他の子たちも出るから〜って先生に言われちゃったのよ」

「そうか、そりゃ残念だね……」

 1度ミリとしっかりと戦えると思っていたのだけどなぁ、とそこそこ悲しくなる僕であった。


※ ※ ※


時は経ち、体育大会の前日。予行演習が行われる日の朝になった。

続きは②で

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