二頁 変貌する生活
大変だ...
中学校生活でおそらく俺の拘束時間一番長いのここじゃね?
などと絵空事をつらつらと考えながら授業を受けていると授業は終わっていた。
塾を終えた俺は、家に帰り明日の学校の用意や、宿題などを終わらせ親の正式(?)な許可を
得た上で、唯一といっても過言ではないであろうRPGゲームに打ち込むのである!!
「おぉ、イベント来てんじゃん! ……中級ボス攻略か……フレンドオンラインのやついるかな……?
報酬分けようかなぁ!』
友達のオフラインを確認したところで、ぼっちでボス攻略へ行くことにした俺。
『ステータスのポイント確か結構あまりがあったよな? 2割くらい使うか……!!』
どんなRPGゲームでも、初期段階で作業のように極め無双するのが常であった俺は、案の定レベルも異常なほど高かったのである。レベルが上がるごとに数十から数百に渡って得ることができるステータスポイントは、俺が2割ほど使い攻撃等に適当に振っておけば、そこらへんのボスなど簡単に倒せるのだ。
「ああああぁぁぁー! 負けたー!」
「強すぎるやろー……」
「俺もう落ちるわー!」
先にボスに挑んでいた他のプレイヤー達の敗北報告が出始めた。
何であれに負けんだよ……? と彼らのレベルをチャット欄で見てみると、そこそこではあるものの初心者プレイヤーであった!
このボスは中級くらいの強さだしまぁ負けるのも無理はないか……と勝手に納得しボス戦へ臨む俺! ちょーかっこいい!!
「お! そこでか! うーん……相性的に火炎魔法系統でも使うか!」
などとブツブツ呟きながら、最大レベル近い俺は余裕でボスを攻略し、
「ストレス発散が止まらねぇ」
などとふざけたことを考えながらゲームを落として電源を切る。時計を見るとそろそろ夜も遅くなってきており、塾の疲労も溜まっているので、その日はもう寝ることにした。いつもよりも2時間ほどの早寝、ぐっすりと眠れそうである!
深い眠りについていると、どこからか聞こえてきた。
「やめ……! t……ほんとにするんですk……」
不思議だ。夢の中ではあるのだが、確かに意識があり、自分と謎の声を、確かに認識できる。
初めての感覚だ。
確かに今までも夜更かしはしてきたし、おかしな夢とかは見たことあったけど、こんなのは初めてだ。
例によってほっぺたをつねる。
こういう時のお約束ぅ! と、心の中で笑いながら。
「いてっ...」
案の定痛かった。そもそもこれで本当に夢かいなかを確かめれるのかは別として、だが。
「私は……○対ですよ! ……無○……に召喚するなんt…」
時間にして、どれくらい後だろう、恐らく俺が深い夢の中にいたであろう時に、頭の中に文字が浮かんだ。
「召喚に応じますか」と。
夢現ながらも……というかほとんど寝ていたのに、その時は意識がハッキリしていた。
よく覚えてないが、適当に「YES」を選択した……気がする……。
そうするとはっと夢が覚めた。
目が覚めると、茫然自失ながらも、周りが見える。
だが真っ暗だし、意識が曖昧だ。
「ん? なにここ? 夢、ではないよね? 暗い……ただただ暗い……」
これ……なに??
なんなのぉ!!
それが、俺がまだ辛うじて現実世界にいた時の最後の言葉になるのであった。
前回よりは少しは文字が多くなりましたかね?次回からの、亮太くんの行動にも注目ですね!これからもよろしくお願いします!!