第三幕 ツインテール反逆同盟
確保したツインテールを俺は両手両足縛り上げ、身動き取れないようにして体育倉庫に放り込む。
「さあ、落ち着いたところで白状してもらおうか、ツインテールの女! 貴様は一体なんの目的で俺に近付いた!? そして俺を無視した!? 納得いく答えを聞かせてもらおうか!」
「ムムーッ! ムムーッ!」
「ああそうか。口をガムテープで塞がれていてはいかにツインテールとはいえ口も聞けないか。俺としたことが失礼した」
ビリィ!
ガムテを思い切りひっぺがしてやると痛みで顔をしかめるツインテールの女。ふん。白昼堂々、ツインテールにするようなふてぶてしい女にそもそも人権などないのである。
「ふざけんじゃないわよ! このキ◯◯イ! 私のどこがツインテールなのよ!? 誰がどう見たってショートカットじゃないの! アンタが病的なまでのツインテールフェチだかなんだか知らないけど、この学園にはツインテールで登校するような頭のイカれた学生なんかいないんだからね!」
涙を浮かべながらも気丈に振る舞うツインテールの女。この後に及んで大した度胸だ。やはりイイ歳してツインテールにしているような女は一筋縄ではいかないか。
「それが貴様の答えか。正体を見破られているとも知らずにめでたいことだな。しかし! 俺の目はごまかせないんだよ! もう正体はバレてんだよ! 痛々しいからクサい芝居はやめろ! お前の両側頭部に伸びているその髪が、俺に見えてないとでも思っているのかあ!」
「だからさっきから何言ってんのよ! 私は見ての通りツインテールじゃないし、今までツインテールになんかした覚えもないんだからね!」
「やれやれ、まだシラを切り通すのか。おとぼけもそこまで来るともう意地だな。どうやら貴様のようなツインテールは体に直接聞くしかなさそうだ」
「ひいいっ!」
ネクタイ緩めつつ発した俺の言葉に怯えるツインテールの女。ふん。今度は泣き落としか。だが、この俺にツインテールの涙など決して通用しないのである! もちろん、体に聞くとは言ってもふしだらな行為に及ぶつもりもない。俺がツインテールの女に欲情すると思ったら大間違いだ! 多少痛い思いはするかもしれないがな!