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鬼枕

作者: 東拓 釜丸
掲載日:2019/02/27

音が耳に入っているのに遠い。

この音も聴き慣れてしまったな。

頭の中で思考が流れる。

目を閉じたら寝てしまいそうだ。


この後の流れもみんな同じ。


受け入れているのか、受け入れてもらっているのか。どうでもいいな。


分かっている。この後も、もう分かっている。

その感情が直撃する。やだな。

   「鬼枕」

 

 目を開けたくない。

毎回思う、二日酔いの気分と同じだ。

何度同じことを繰り返すのだろう。

記憶はある、自分でその流れに持っていった自覚もある。

 なのに後悔するのだ。

 それも毎回。

改めて言うが、自分はその行為が嫌いじゃないし、むしろ好きなことは認める。

しかし、この行為は世間体でもそうだし、自分の罪悪感でもそうだ。大事にしたい。

 自分は今、夜の仕事をしている。何かは想像してくれ。わざわざ言いたくない。

 そのお客と僕は、私は、毎回同じことを繰り返している。

 一応言っておくが、相手は毎回ちがう。だから後悔するのだ。

 自分はこんな自分が嫌いだが、世間、こんな狭い世間について語るのも恥ずかしいが自分にとっての世間にも嫌われるのは当然の流れだと思う。

 その中でも寂しい、人肌を求めている人が僕と、私と、夜を共にするのだ。

 ここで自分の唯一の願いをこぼしたいと思う。

 恋がしたい。 

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