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爆弾と呼ばれた男  作者: 岡上 山羊
新天地 東京へ
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謀略

"フェアレディ""ピンクサファイア"と立て続けに岡山組、いてはタマミツに襲われ、その後も続々と同じ様なり方で制覇されて行った備後組だったが、有効となる対抗策を見出みいだせず、歯痒はがゆい思いをさせられていた。

磯貝 俊英がくだした命令、タマミツを先に見つけ出し射撃すると言った策に付いても、光一郎がピンクサファイアで倒してしまった大柄な男、大山の話しを聞き付け、みなが恐れを成し、名乗り出る者はいなかった。


「オドレら!皆んなして、あのクソガキをろうってモンはらんのか!」磯貝のやり場の無い怒りは頂点を極めた。

「そう言われましても若頭カシラ、ヤツのカンは、まるで野生の猛獣のごとく鋭いんであります。戦いも慣れたもので、あの大山ですら簡単に倒されたと聞いています。正直に言いますと、すべがないと言うのが本当の所です」舎弟の青木にも磯貝の怒りを収める手立ても方法も持ち合わせていない。それ程までにタマミツの存在は、備後組内で大きなものとなっていた。

「ヨシ!ほなら内部からの崩壊を狙うっちゅうんはどないや。聞けばタマミツの組内の立場は一番いっちゃん若いのに、玉野のクソにエラい優遇されとるらしい。それを良う思わん下のモンもるらしい。ソイツらに現金ゲンナマ掴ませて裏切らせるんや」磯貝は煙草のヤニで黄色く染まった歯を露出させた。

「でも、当てはあるんですか?言っては何ですが、岡山組ヤツらの結束は、結構固いと聞いています」青木の言葉を受けて、磯貝はサングラスを外すと、青木の顔をにらみ付けた。

「アホか、ワシが何の情報もなしにそないな事、言うと思うか?

浦川の直ぐ下にる花川や。アイツは自分が今まで組織クミに対してやって来た自分の功労とタマミツが受けとる贔屓ひいきとも取れる待遇にエラい不満を持っとる。何やったら備後組ウチに高待遇で受け入れるってブラフをチラ付かしたってもエエ」磯貝の悪魔とも取れる表情が、より一層増した。

「具体的な話しはこれからや!取りあえず、花川を連れて来い。ワシが花川ヤツを落としたる」磯貝の黄色い歯がキラリと光った。

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