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爆弾と呼ばれた男  作者: 岡上 山羊
新天地 東京へ
25/50

カチコミ

岡山組の事務所には、浦川と臼井うすい、真島の三人がいた。玉野は、昨夜のキャバレー"フェアレディ"に正式な契約をさせる為、河野と根来を連れ立って朝一番から行っていた。その他の連中は、歌舞伎町に見回りに向かった。浦川は臼井と組んでおり、留守を任せると玉野から言い使っていたので、本来は二人なのだが、未だ姿を見せない光一郎を待って、真島は地団駄じだんだを踏んでいた。

「アイツ、何しとんですかねぇ?やっぱ、あんな飲み方したから、二日酔いでぶっ倒れとるんちゃいますか?それか、あの美人べっぴんと、ヤリまくって足腰立たん様になっとんですかねぇ?」

口の減らない真島に「ワレ!黙っとけ!お前と光一郎を一緒にすな!それより入れたばっかしのボトル全部、けやがって」浦川は咥えていたラッキーストライクのフィルターをつぶした。

「アニキ、あれは光一郎が…」真島が言い訳をしようとしたその時、けたたましく電話がなった。

「お早うさんです、光一郎です。若頭オヤジは?」光一郎のやや震えた声に、浦川はただならぬ雰囲気を感じ取った。「若頭アニキは出とる。それより何かあったんか?」

「そうですか、ワシ…今からち込み行って来ます」浦川の嫌な予感は当たっていた。

「打ち込みって、お前…何処に?」

「昨日の店から50mほど行った"ピンクサファイア"ちゅう風俗店フロやです。応援は任せますけど、多分、来た頃には全部、始末カタ付いてる、思いますけど」と言う言葉の後、電話は直ぐに'プーッ、プーッ'となった。

「もしもし、光一郎!オイ、もしもし!」浦川の声が事務所中に虚しく響き渡った。

「イカン!若頭アニキに直ぐ連絡や」


浦川は、直ぐに玉野のポケットベルを鳴らしたが、リターンがあったのは約10分後だった。

若頭アニキ!大変です!光一郎が…光一郎が打ち込みに…」なす術無い浦川は苦虫にがむしを噛み殺しながら、玉野に事の経緯を伝えた。

「何?何やと?こっから直ぐやないか!分かった!直ぐに向かう。後、遅いかも分からんけど、真島も直ぐにコッチ寄こせ」玉野の電話も直ぐに切れた。真島は浦川に言われ、張り切って事務所を後にした。


その頃、ピンクサファイアでは、光一郎が堂々と乗り込んでいた。

「いらっしゃいませ、おや?お客さん、初めてですね。ウチは美人じょうもの揃いですよ」と言いながら、カウンターの店員は店の女の写真が載ったファイルを差し出した。

「そやなぁ?ほなら店長を指名させて貰うわ」光一郎の言葉に一瞬顔がゆがんだ店員は、直ぐに笑顔を取り戻し

「お客さん、関西の方で…お冗談が宜しいございますね!さぁさぁ、遠慮なくご指名下さい」と愛想を振りいた。

「冗談ちゃうねん、コッチは…」と言って、光一郎は1m50cmはあろうカウンターに一飛ひととびで飛び乗り「本気マジや」と店員のネクタイを掴んだ。

「おい!おかしい客だ!変な客が来たぞ」と叫んだ。すると、かさず奥から四人の風体ガラの悪い男達が現れた。

「そうななぁ」光一郎はカウンターから降りざまに、店員を蹴飛ばし、男達の前に仁王立ちになった。

「面白そうな兄さんが来てくれたもんだなぁ」プロレスラーの如く体格ガタイの良い男が指を鳴らしながら、不敵に微笑んだ。

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