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爆弾と呼ばれた男  作者: 岡上 山羊
極道の世界へ
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特訓

一ヶ月が経って、彰はようやく動ける様になった。

玉野に三ヶ月でと言われていたのに、思いの外、回復に時間がかかってしまい、一ヶ月間を無駄にした事になる。

しかし、そんな事は言っていられない。光一郎は二人で達成しようとする夢をそんな簡単に諦める事は出来なかった。

初めて出来た友、初めて出来た居場所、どちらも失う訳にはいかないのだ。

玉野に言って、彰を鍛える為の場所を提供してもらった。そこは玉野の同級生がやっているテコンドー道場で練習生が来ない21時以降なら、いくら使っても構わないし、防具などの道具類も好きなだけ使っても良いと言われていた。

通常、若い者を鍛える時、玉野は同級生の師範に任せるのだが、光一郎が自分が何とかすると言った事に責任を取らせる為に、あえて同級生には頼まなかった。

光一郎は武道などは一切教わった事がない。しかし、何故こうも光一郎は強いのか?それは、ケンカはセンスが殆どだからだ。

実際にこの道場で練習生とテコンドーの試合をやったら、恐らく光一郎は負けるだろう。しかし、その生徒とルールなしでやれば、分からないし、ましてや周りに何が置いてあるか分からない場所でやりあったら光一郎が圧勝するだろう。

ケンカにルールはない。だから、周りにある物を武器にも防具にも使える。相手が複数人いたら、その敵すら武器に利用する事も出来る。そう言うセンスに光一郎は長けていた。

しかし彰と初めて会った時から"コイツにケンカのセンスはない"と光一郎は思っていた。が、一つだけ武器があるとも思っていた。

彰はいくら殴られても向かって行く根性だけはあった。それを活かすには、とりあえずテクニックを教えて長期戦に持ち込んだら、何とかなるかも知れない。その為にスタミナをつけさせる事が第一だろう。

初めの一ヶ月はとにかく彰が吐いてしまうほど基礎的な体力アップをさせた。手押し車に20kgの重りを乗せてやらせたり、肩車スクワットや光一郎が上に乗っての腕立て伏せ。しかもそれらを回数を決めず、彰が限界を口にしてから更に数回やらせる。

これらを毎日続ける内、一ヶ月もすれば、なかりタフな身体が出来上がった。そして、残りの一ヶ月間を防具を付けての実戦練習に費やした。

道場の師範にテーブルや椅子などを借りて、実際に戦う時に光一郎であればそれをどう使えば有効に戦いを進められるかを身にもって教え込んだ。そしてまたたく間に三ヶ月が過ぎた。

事務所に行った二人は、早速玉野に呼ばれた。

「光一郎?最近な、岡山組ウチ領地シマで備前組のチンピラ連中がイキリ倒しとるらしいわ。約束の三ヶ月が経った!相手が五人以上おったらお前も加勢してエエ!彰と二人して締めて来い」と言われた。

光一郎は相手が五人以上いる事を願いながら二人して繁華街へ向かった。

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