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残 像

 昔から観える小学校が解体される。

新しくバスケの競技場が出来るそうだ。

私の観ている存在した景色がもう直ぐ残像に変わってしまう。

私の脳裏には七五年間の残像が詰まっている。

たった独りで道を歩いていると残像が断片的に脳裏を横切って行く。

それは普通は思い出と言うのかも知れない。

しかし私は思い出とは思わない。

ただの連片の残像だと思う。

この小学校の景色も、もう直ぐ残像に変わってしまう。

今、小学校の植栽の周りを犬を連れて散歩している女性が観える。

数秒でその女性と犬は見えなくなった。

これは残像に変化して、私の脳裏のフイルムに焼き付いたようだ。

残像は全て白黒の映像で脳裏に焼き付いている。

いま校庭に朝日があたって来た。

これは素晴らしい私の残像になるはずだ。

「昔、この場所に小学校が在ったんだよ。え? 私、あの小学校を卒業したのよ。海の観える楽しい小学校だったわ」

彼女は思い出を想像している。

私は残像を創造する。

そこに見える小学校は『三次元の存在』である。

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