第八話ゴブリン掃討戦①
いよいよゴブリン掃討戦を始めようとする時、二人は最後の確認を行なっていた
「ねー、拓人これから攻めるのはいいんだけどさー本当にこれで準備万端って言えるのかな?」
「うーん、洞窟の大きさは外から見た限りだと全貌があらわになっていないからどうとも言えないかな」
「でもそれって、もしかしたらがあるってことだよね よし気合いを入れないと」
「そんな気を詰めなくてもいいと思うよ そんな気合いを入れて体がこわばったら本末転倒だしね」
そんな話をしながらも準備をすすめながら朝食の準備を始めた
今日の朝食をどうするかを相談してみると
「私、今日はちゃんと体力がつくものが食べたいんだけど大丈夫かな?」
「うーん体力が付くものか?だったらスタミナ系の食材を使った方がいいかな」
そうしてアイテムボックスの中を確認したらちょうど良さそうな食材が入っていた
マニラ
品質D
葉野菜で香りや食感から薬味や食材に食欲増進効果などのさまざまな体力をつけるのに適した食材
うんこれはいいなどうやら異世界産のニラみたいだしこれと肉を炒めたレバーを使わないレバニラを作ってみるか
そうして、作ったレバニラ風の炒め物はかなり美味しくて、二人揃っておかわりを作ってしまったほどだ
うーんこのマニラちょっと育てるのを試してみるだけの価値がありそうだな
さて話は少し話が脱線したがいよいよ攻略を開始するとするか
まず初めに洞窟の外のゴブリンからだ
ここの出番は黒雨と俺がメインだ
まず黒雨には影魔法で潜ってもらいその間に俺が弓で狙っていったその隙に見張の裏に回って
仕留めてもらう作戦だ
あらかじめ黒雨には前に俺が使っていたナイフを渡していてのどと心臓に向けて突き刺してもらった
ほとんどを一撃で仕留めることができたが一部は避けられたが俺のアシストまで見切れず
最終的には全て仕留められた
それを見た優奈とスズは
「すごいね。ほぼ百発百中じゃない?」
「わんわわん」
といった感じで自分たちのことを称賛していた
それを受けて俺たち二人は悪くないような感じ、少し照れくさそうにしていた
「さあここからは気を取り直して、洞窟に乗り込んでいくとするか」
「外のゴブリンは大体レベル4から6といったところかな?」
「倒したのはそこまで数はいないし、見張りってことだし、もっと中にいることを想定する必要が出てくるよ」
「偵察では20から30程度の規模だとは思っていたけどもう少し多いと仮定した方がいいかもね」
「うん最低でも40から50くらいいてもおかしくないとわたしも思うよ」
やっぱりこういう点では日本での出来事は役に立つな戦況の確認や状況判断でより良い結果を出せるという点ではゲームや漫画などは今の生活に役に立っていると実感させられるな
そう思い馳せていると洞窟から続々とゴブリンが出てきた
試しに神眼を使って鑑定をしてみるとレベル10から15に近い個体が出てきた
「どうやら、そこそこ強そうな個体が出てきたみたいだけどみんな大丈夫」
そう試しに聞いてみると
「ええ、 今の私にできることを把握できる場面だから大丈夫だよ」
「キュキュー」
「ワン」
と頼り甲斐のありそうな言葉数々聞こえてきた
「じゃあいくか、みんなレベル上げの時間だ
今の自分の実力を実際に確認していこう」
そういうと拓人は弓から双剣を手に腰には剣を刺し、スズと共に先頭を進みその後方から黒雨と優奈がついてくるという陣形で進んでいった。
そしてゴブリン達の先頭集団と接触しそうになったタイミングで
「優奈、閃光玉を投げてくれ、黒雨とスズは目を一時的に瞑って」
その意見を聞いた優奈達は言われた通り閃光玉を投げ目を瞑った
そして閃光が広がっていき、あたりが晴れてくると目を抑えて悶えているゴブリン達が顕になった
それでもなんとか閃光を凌いでいたゴブリン達はいたのでひとまず全員で残りのゴブリンを相手にしながら
戦闘不能になっているゴブリン達を先に仕留めていった
そうすることでレベルが上がりまだ動けているゴブリンを相手にしても苦戦することなく
戦闘を継続することができた
その結果として俺と優奈はレベルが8、黒雨とスズは13までレベルがあがった
それに伴いいくつかのスキルも上がった
例えば俺だと剣術と回避が優奈だと魔法系が黒雨は影魔法と身体強化、スズも魔法系と身体強化が
それぞれ上昇していた
「うん、この時点でかなりレベルを上げることができたなこれなら全滅させることができる可能性も上がるな」
「確かにかなりレベルが上がったね でもまだ上位種らしき奴らには出会っていないから安心はできないね」
「確かにな、もしこの先勝てるビジョンがなくなることがあったら撤退するとするか
みんなもそれで大丈夫だよな」
「うん大丈夫だよスズと黒雨も大丈夫だよね?」
「キュー」
「ワン」
といった返事が返ってきた
さて話がまとまってきたところで早速中に突入していくことにしよう
「陣形は先ほどと同じだが黒雨だけは影に潜ってついてきてくれ、もし敵が近づいているならば奇襲を仕掛けて数を減らせるようなら減らしておいてくれ」
「キュー」
「じゃあ進むとするか」
しばらく進んでいくと今まで見たタイプのゴブリンと系統が違うタイプのもの複数体出てきた
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ゴブリンナイト
レベル13
HP 60
MP 30
筋力61
耐久52
敏捷35
知力18
器用22
持久力40
幸運 3
スキル:剣術4、大楯術2、身体強化1、
装備:ゴブリンアーマー
ゴブリンの片手剣
鉄の大盾
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このステータスを見て拓人は
「こいつはかなり強いなでも今の俺たちならできる」
「うん、この程度で怯んでたらこの先に進めない
だからここを乗り越えなくちゃ」
そして従魔達にも気合が入り、2匹揃って雄叫びをあげた
「よし、じゃあまずポイズンポーションと閃光玉を使って行動不能にしよう
それでも動ける奴がいるなら前衛が惹きつけて後衛が狙っていこう」
「わかった」「キュ」「ワン」
「そしたら作戦開始!!」
そうして行動を開始したまず俺が閃光玉を先に投げ後ろから優奈がポイズンポーションを3個ほど投げた
投げたポーションに向けてスズは魔法を当てて周辺にばら撒いた
そして閃光が収まったところで全員で攻め込んでいった
先制攻撃は黒雨の奇襲だった
「キュ〜〜」
その隙を逃さまいと拓人は攻撃を仕掛けた
「これでどうだ」
そうして黒雨が攻撃してバランスを崩したところに袈裟斬りを叩き込んだが
その攻撃は体制を崩しつつ、もなんとか防がれてしまった
しかし、次に優奈とスズの魔法によって最も簡単に倒された
「スズと優奈、ありがとう少し攻めが甘かったみたいだ」
「いいよ誰にでも失敗はあるから」
「ワン、ワン」
「そうだなお前もありがとうな」
と優奈にお礼を言いつつ、拓人は鈴の頭を撫でていた
その後もいくつか上位種らしきゴブリンも出てきた
例えば、マジシャンゴブリン(一種類の魔法を使ってくる)、アサシンゴブリン(奇襲を仕掛けてくる)
ブリーストゴブリン(光や治癒の魔法を使う)、ファイターゴブリン(肉弾戦をしてくる)も出てきたが
皆、ナイトゴブリンと同じように攻めてしまったらほとんどのやつは倒せてしまった
そうして、しばらくすると最奥の明らかに強い奴が出てきそうな場所を黒雨が見つけたためそれに備えて、
決戦の準備を始めた。
拓人達は少し不安にも感じながら
なんとしても勝とうと思っていた。
しかしそこに準備されているのは、明らかに過剰戦力だとは気付いていなかった
次回はちょっとしたボス戦を想定しています。
そこで前回には紹介していないアイテムも出てくる予定です。
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