第三話 神様の苦労と初めてのガチャ
改善点
話のボリュームを増やし、読みやすく理解できるように工夫した
ステータスの改善(ステータス項目を減らしたことからの差)、ガシャの中身の変化(ステータス関係で)
これからも改善して読んでいてて興味の持てるものにするつもりなので是非見ていってください
頭の中に柔らかな光が差し込んだ。
やがてその光が揺れ始め、意識がふわりと浮かぶような感覚に包まれる。
しばらくして目を開けると、見覚えのある空間に立っていた。
空は淡い金色に輝き、空間全体が静かに脈打っている。
その中で、転移直後に出会ったの女神である――ミエナ様がひとり愚痴をこぼしていた。
ミエナ神:「もう〜また神界の書類仕事が山積みなんだけど〜!
他の神様ったら手伝ってくれないし、私のこと敬ってないでしょ!?
眷属神みたいなものなのに、なんで私ばっかり働いてるのよ〜!」
拓人はしばらく黙って聞いていた。
だが、延々と続く愚痴に「これはもう止まらないな……」と察する。
このままでは、ミエナ様をまともに見れなくなりそうだった。
心を鬼にして、声をかける。
拓人:「いい加減にしてください、このダ女神様!
こっちは話があって来てるんですけど!」
ミエナ様はびくっとして、ぺたんと座り込んだ。
「も、申し訳ありませんでした……」
「ああーもう、なんでこの世界の王族や貴族って、あんなに自分のことしか考えられないのー!
しかも教会も、まともなのは一部の信者くらいで、他は多種族差別に布教金の私的流用……はぁ、ほんとやんなっちゃうわ〜」
その愚痴を聞きながら、拓人――いや、日陰はそっとため息をついた。
(……これは、聞いてていいやつじゃないな)
「しかもさ、今回の召喚だって、前の転移者たちが貴族に利用されて、結局死んじゃったのが原因でしょ?
だから今回は転移地点を森にしたんだけど……私、寝ぼけててタイミングずれちゃって、一人取りこぼしちゃったのよね〜。しかも……」
「……」
堪忍袋の緒が切れた。
拓人:「いい加減にしてください、このダ女神様!!」
「こっちは話があって来てるんですよ!? 愚痴は止まらないし、自分の失敗を語り出すし、長いんだわ!!」
「ていうか、僕がこんな目に遭ってるの、あなたのせいみたいなもんじゃないですか!? それなのに、反省の色が見えないってどういうことですか!?」
ミエナ様はびくっと肩を震わせ、
ミエナ神:「も、申し訳ありませんでした……」
と、ぺたんと座り込み、正座で深々と頭を下げた。
……それから30分。
「……はぁ。もう、そのことはいいですけど」
日陰はようやく口を開いた。
「次からは、ちゃんとしてください。召喚される側にも、心の準備ってあるんですから」
ミエナ様はしょんぼりと頷く。
「それに、もし誰かに話したいことがあるなら、他の神様でも、僕でもいいんです。
相談しづらいなら、聞くだけでもしますから。……神様だって、そういう時あるでしょ?」
ミエナ様の目に、ぽろりと涙が浮かんだ。
「うぅ……初めて……私の話を、ちゃんと聞いてくれる人が……」
「ありがとうございます、拓人様ぁ〜〜〜!」
泣きじゃくるミエナ様を見て、日陰は思わず頭を撫でていた。
その手は、どこか優しく、あたたかかった。
そこまで言うと、ミエナ様は泣き始めた
「う〜始めて私の話をまともに聞いてくれる人が〜〜
あ、あ、あり、がと、ご、ご、ござい、ます〜」
そんなミエナ様をみていると自然に頭を撫でていました
ミエナ様が落ち着くまで、話を聞きながら待っていった
しばらくして、ミエナ様は涙を拭いながら、咳払いをひとつ。
「……おほん。ご迷惑をおかけしました。これからは、ちゃんと気をつけます」
日陰は頷きながら、少し笑った。
「じゃあ、そろそろ本題に入ってもいいですか?」
「はい、もちろんです。今日はどのようなご用件でしょうか?」
日陰は、少しだけ肩の力を抜いて言った。
「ガチャのポイントの貯め方について、聞きたくて」
「なるほどですね〜。それなら、魔物を倒すことで“魂の波動”が加護に届き、ポイントとして蓄積される仕組みになっています」
「魂の波動……?」
「はい。あなた様のような加護持ちなら、討伐した魔物の力が直接加護に反映されるのです。
ちなみに、ゴブリンくらいなら50ポイントほどですね」
日陰は頷きながら、頭の中で計算を始めた。
(……じゃあ、もっと強い魔物を狩れば、効率よくポイントが貯まるってことか)
もう少し気になったのでさらに詳しく聞いてみると
具体的なポイントの配分としては
S級の魔物 1000ポイント以上
A級の魔物 500ポイント程
B級の魔物 300ポイント程
C級の魔物 150ポイント程
D級の魔物 100ポイント程
E級の魔物 50ポイント程(ゴブリン達はここぐらい)
F級の魔物 30ポイント程
ということがわかった
「ひとまずはポイント集めつつ、自分の力をつけた方が良さそうだな」
「ですね。このスキルは、使い続けるほど真価を発揮します。
進化も可能ですし、拓人様の力になるはずです。ぜひ、頑張ってください」
「……ありがとうございます、ミエナ様」
「いえいえ、こちらこそ。迷惑をかけた上に相談にも乗っていただいて……
今回のお礼として、ガチャスキルの性能を少し強化しておきますね」
「それは助かります。では、そろそろ戻ります」
「はい。またいつでも、お話しに来てくださいね」
眩い光が空間を包み、拓人の姿は神界から消えていった。
日陰はその後、拠点に帰ってきて今の自分の現状について知ろうとステータスを開いた
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日陰 拓人 17歳 男
ステータス
レベル 4(+3)
HP:49(+9)/49
MP:349(+25) /349
筋力 24( +12)
敏捷 26(+11)
知力 72(+16)
幸運 23(+5)
[戦闘系]
剣術Lv3(1up)、回避Lv4(1up)、風魔法Lv1、火魔法Lv2(1up)、闇魔法Lv1、光魔法Lv1
弓術Lv2(New 2up)
[補助系]
神眼、偽装
[生産系]
料理Lv10、錬金術Lv10、土木Lv10、鍛治Lv10、調薬Lv10 アイテムボックス♾️
[特殊系] ガチャ、創造
装備: 鉄剣
革鎧
鉄槍
短弓
初級ポーション5本
加護:世界神の加護
ミエナの加護
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うん今回のゴブリン狩りだけでかなり強くなれたぞ
しかも、それでスキルもいくつか上がったし、かなりいい感じだな
ではさっそく貯まったポイントを使ってガシャを引くとするか
ひとまず魔石は残しておいて、でも魔石ってなんかに使えないかな?
そう言いながらひとまず収納しておいた
ではさっそくどれぐらい引けるのか確認していくか
ポイント残高:8900ポイント(+100)
うん、これだけあればかなりの回数引いてもいいな
でも今後ことを考えると、ある程度は残しといた方がいいよな
あっそういえば強化してくれたっていってたけど何かないかな?
するとこんな欄があった
[スーパーガシャ]
ノーマルより上のランクのものが出やすい
10連に900ポイントかかる
1回引くのに100ポイント
景品例
鋼の武器、能力が付与された武具
ポーション中級程度のもの
戦闘の補助的なスキル
素材C級並みのもの
一般的でない魔道具や地球の製品など
おおー前より確実にいいものが出そうだな
ひとまず前と同じ30連だけしておくか
そうして引いてみたところこのような結果になった
スーパーガシャ:30連結果(消費2700ポイント)
* R枠: 豚肉、調味料、銅貨、ポーション容器など
* SR枠: 鋼の短剣、スキルオーブ(短剣術Lv4・魔力付与・身体強化・闘気)、ステータス強化(敏捷+29、HP +11、MP +11、筋力+10、知力+11、幸運+31)、魔道具(風の弓、念話の耳飾り)
* SSR枠: 玉鋼、レッサーベアの毛皮、メタルリザードの鱗、状態異常の双剣、隠密のマント、魔導書(従魔契約)、運命の指輪
* UR枠: 称号「器用貧乏」
ガチャを引いてみた結果―― まず目についたのは、ファンタジー素材の数々。玉鋼、レッサーベアの毛皮、メタルリザードの鱗……これはもう鍛治に挑戦するしかないかもしれない。 地球の品も混ざっていて、特に調味料セットは食事の質を一気に引き上げてくれそうで嬉しい。
スキル系では、短剣術Lv4のスキルオーブに加え、魔力付与・身体強化・闘気と、応用性の高いものが揃った。 これで戦闘の幅もぐっと広がる。
さらに、ステータス強化系のアイテムも充実。 筋力+10、敏捷+29 、HP +11、MP +11、知力+11、幸運+31……これはもう、全体的に底上げされたと言っていい。 俊敏のリングや物理耐性の指輪も、装備するだけで即戦力になるのがありがたい。
装備品では、状態異常の双剣と隠密のマントが特に目を引いた。 奇襲や特殊戦闘に役立ちそうで、今後の戦術に幅が出そうだ。風の弓というやつも目を引くが今でも十分に役立っているからひとまずはスルーだ。
そして最後に現れたのが―― 魔導書(従魔との契約)と、称号「器用貧乏」。 称号の効果は、スキルの成熟度アップとレベルアップ時のステータス上昇率アップ。 ラノベではネタ扱いされがちな“器用貧乏”が、この世界ではまさかの超有能称号だった。
「……これは、かなり当たりだな」 拓人はそう呟きながら、手に入れたアイテムをひとつずつ丁寧に収納していった。
[器用貧乏]
概要: あらゆる分野に手をつけ、学ぶ姿勢を持つ者に授けられる称号。 一つに特化せず、幅広く知識や技術を習得しようとする姿勢が評価される。
効果: ・スキルの成熟度アップ ・レベルアップ時のステータス上昇率アップ
おー……ラノベだとデメリット扱いされがちな称号だけど、この世界ではかなり有用なんだな」 日陰はそう呟きながら、器用貧乏の称号の効果をじっくりと読み返す。 スキルの成熟度アップ、そしてレベルアップ時のステータス上昇率の強化―― どれも今の自分にとって、まさに欲しかった力だった。
「他のものも、概ねよさそうなものが出てきたな……」 そう言いながら、手元のアイテムをひとつひとつもう一度確認していく。 今すぐに試したいもの――そう聞かれれば、真っ先に思い浮かぶのは従魔契約の魔導書だった。
だがその時、日陰はふと気づく。 この森には、まだ――クラスの誰かが残っていることを。




