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第十一話 風の精霊の名付けと見つかったもの

今回は風の大精霊さんの名付けと宝物庫にあった武具を一部紹介していきます


改善点

主に話の流れや喋り方のなるべくの統一、武具の概要の濃さを上げるなどをしていきました

しばらくして宝物庫の中身を一通り、アイテムボックスに突っ込んでいくと、あたりには武器やら宝石といったもの何もかもがなくなっていた。

そうして最初に入ってきた扉に全員が集まったので、手に入ったものの品評という名の

成績確認を始めようとしたが、まずは風の大精霊についての事情を説明することにした。


拓人:「この人は……風の大精霊。訳あってこの宝玉に封じられていたんだけど、解放したら僕と契約することになったんだ」

優奈:「……風の大精霊って、あの伝承に出てくるような存在、だよね?」

拓人:「うん。俺も最初は驚いたけど、話を聞いて……放っておけなかったんだ」

優奈:「……そっか。びっくりしたけど、拓人がそう判断したなら、私も信じるよ」

黒雨:「キュ〜」

スズ:「ワン!」(しっぽを振って近づく)


大精霊:「ふふ……皆さん、ありがとうございます。これから、どうぞよろしくお願いいたしますね」

拓人:「……あ、そうだ」

拓人はふと、目の前の女性を見つめながら首をかしげた。

拓人:「そういえば……君、名前は?」

大精霊:「あら……」

彼女は少し驚いたように目を見開き、すぐに微笑んだ。


大精霊:「そういえば、まだ名乗っておりませんでしたわね。

正確には……私には、今のところ“名前”というものが存在しておりませんの」

優奈:「えっ、ないの?」

大精霊:「ええ。私たち精霊は、本来“風”や“流れ”のような存在。

名前は、契約者様からいただくことで初めて“個”としての形を持つのです」

拓人:「……なるほど。じゃあ、俺が名前をつけるってことか」

大精霊:「はい。もしよろしければ、拓人さん――あなたのお言葉で、私に名を与えていただけませんか?」

拓人:「うーん、名前をつけるのはいいけど……その喋り方、なんかすごく丁寧だよね?」

エメ:「ふふ、精霊としての礼儀ですの。契約者様には敬意をもってお仕えいたしますわ」

拓人:「……その口調、変える気は?」

エメ:「ありませんわ♪」

拓人:「……そっか、じゃあ、まあいいか。優奈、何かいい名前思いつく?」

優奈:「風とか髪の色から考えると……あ、宝石の“エメラルド”から“エメ”ってのはどうかな?」

拓人:「うん、良さそうだけど……どう?」

エメ:「“エメ”……。ええ、とても素敵なお名前ですわ。ありがたく頂戴いたします。これからは皆さま、どうぞ“エメ”とお呼びくださいませ」

拓人:「よし、名前も決まったし……この宝物庫にあったものを見ていこうか」

優奈:「うん、いいと思うよ」

エメ:「ええ。いざという時にすぐ取り出せるよう、確認しておいた方がよろしいかと存じますわ」


では武器から見ていくかまずは比較的な普通の武器からかな

出てきたのは水色っぽい銀の剣をだした


拓人:「これは……ミスリルの長剣か。見た目よりずっと軽いな」

(剣を軽く振ってみると、風を切る音が鋭く響いた)

エメ:「ミスリルは魔力の通りが良く、付与魔法との相性も抜群ですの。

それに、杖の代わりとしても使えるのですよ」

優奈:「えっ、杖の代わりにも!? それ、私が使ってもいいかな?」

拓人:「もちろん。優奈なら使いこなせると思う」



拓人が次に取り出したのは、重厚な件と同じく水色っぽい銀の盾だった。

拓人:「ミスリルの盾か……見た目より軽いな。魔力を込めると、攻撃を軽減する効果があるみたいだ」

エメ:「ええ。この盾は、魔力を流すことで周囲に魔力の膜を張り、受けるダメージを軽減する仕組みですの。

特に魔法攻撃に対しては、非常に高い耐性を発揮しますわ」

優奈:「それって、魔法使いの護衛にも使えるってこと?」

エメ:「その通りですわ。ミスリルは魔力との親和性が高く、壊れにくいのも特徴ですの」

拓人:「……よし、これは俺が持っておく。前に出るのは俺の役目だしな」

スズ:「ワン!」(盾の裏に鼻をくっつけて興味津々)

優奈:「拓人が持ってくれるなら、安心できるね」


他にも斧や槍、短剣、ガントレットなどといったミスリル製の武具が大体200セットほどあることがわかった

(アイテムボックスの欄を見てわかった)


そして、次は他のと明らかに違ったタイプの武器3種だ

まずは出てきたのは弓であった


優奈:「わあ……この弓、すごく綺麗……」

弓身は淡く光り、手に取ると魔力の脈動が指先に伝わってくる。

エメ:「“魔弓”ですね。魔力で矢を生成し、放った矢は標的を追尾しますの。

使用者によっては、さらなる力を引き出すこともあると伝えられています」

優奈:「魔力で矢が出るってことは……矢の補充いらない!? 最高じゃん!」

拓人:「それ、優奈にぴったりだな。魔法と弓、両方いけるし」

優奈:「うん、でも私はこの杖があるからいいかな、拓人が使ったらいろんな武器を使うんだったらいいものだと思うんだけど」


拓人:「ならひとまずは俺が使っておくよ、みんなもいいかな?」

と拓人は主に使うかもしれないエメに聞いてみると

エメ:「私はどちらかというと弓はそこまで使ったことがないからあなたが使った方がいいと思うわ、だからあなたが使ってでも私が欲しい物があったら優先的に使わしてもらえる?」

拓人:「もちろん、でもそれまで何かつなぎになる物を貸そうか?」

エメ:「じゃあ、後で短剣を2丁いただけるかしら、それさえあればなんとかできると思うわ」

そうしてひとまず先ほど出てきた中のミスリル製の短剣をエメに渡して、

最初の分配が終わり次の武器が出すことにした


次に出てきたのは短剣だった

一度確認のためインベントリからだし、机の上に置くと

スズ:「ワン!」(短剣をくわえて持ってくる)

拓人:「お、気に入ったのか? “ハヤブサの短剣”ってやつだな」

エメ:「風の魔力を込めることで、さらに速度が増しますわ。

軽量で扱いやすく、素早い動きに特化した武器ですの」

スズ:「ワンワン!」(しっぽをぶんぶん振って、くるくる回る)

優奈:「スズ、似合ってるよ〜。それ、あげちゃおうよ」

拓人:「だな。スズのスピードなら、活かせるはずだ」

優奈:「これからもよろしくね、スズ!」

「ワン」(元気よく肯定の意を記した)


次にインベントリから出てきたのは今まで見てきた杖とは一風変わった杖だった   


拓人:「これは……杖か。木製だけど、ただの木じゃないな」

手にした瞬間、杖の表面に刻まれた蔦と花の模様が淡く光り、

周囲の空気がふわりと揺れたような感覚を感じた。

エメ:「……まあ、“精霊樹の杖”ですわね」

優奈:「精霊が好むって感じのものってことでいいのかな?」

エメ:「ええ。精霊術との相性が良く、私のような存在と共鳴しやすい杖ですの」

拓人:「エメ、使ってみるか?」

エメはそっと杖に触れ、目を閉じて魔力を流してみた。

エメ:「……ふふ、懐かしい感触ですわ。でも――」

彼女は腰に差した二本の短剣に視線を落とす。

エメ:「私はすでに、こちらの方がしっくりきておりますの。

風と共に舞うには、やはり軽やかな刃の方が性に合っているようですわ」

優奈:「うん、エメさんの動きって、さっき初めて見たけど……本当に風みたいだった」

拓人:「じゃあ、この杖はひとまず保管しておくか。誰かが使うかもしれないし」

エメ:「ええ。必要なときが来たら、きっと役に立ちますわ」

優奈:「それにしても……エメさんってそんなに強いなら、あの宝玉から自力で出られたんじゃないの?」

拓人:「確かにな。あの封印、そんなに強力だったのか?」

エメ:「ふふ、良い質問ですわね。

まず、私がすぐに逃げ出せなかったのは――村の人々を守るために力を使い果たしていたからですの。それに、あの場所……この宝物庫には、かつて魔法の発動を妨げる結界が張られておりましたの」

優奈:「えっ、そんなのあったんだ……」

エメ:「ええ。ただ、長い年月の中で結界の力も薄れ、最近になってようやく魔力を蓄えられるようになったところで――あなたたちが現れたのですわ」

拓人:「なるほどな……タイミングが良かったってわけか」

エメ:「ええ。まるで風が導いたように、ですわね」


最後に出てきたのはこれまで出た武器とは圧倒的に違った剣であった


拓人がアイテムボックスの奥から、ひときわ異質な存在感を放つ剣を取り出した。

その瞬間、空気が張りつめ、宝物庫の空間が静寂に包まれる。

まるで、世界が息を潜めたかのようだった。

拓人:「これは……なんだ、この剣……」

鞘に収められた剣身は、深い銀色に淡く金の光を帯びており、

握った手からは、冷たさでも熱でもない、ただ確かな“存在”の重みが伝わってくる。

ゆっくりと鞘を引き抜くと、刃が静かに現れた。

その輝きはまばゆいというより、どこか穏やかで、

光と影の狭間にそっと佇むような、静謐な美しさを湛えていた。

優奈:「……空気が変わった……。でも、なんだろう……不思議と怖くない」

エメは剣を見つめ、しばし沈黙したのち、静かに口を開いた。

エメ:「……“聖剣”。かつて異世界から召喚された勇者が手にしていた、伝説の剣ですわ。

オリハルコンで鍛えられ、すべての魔法と力に静かなる加護を与えると伝えられています」

拓人:「……加護、ね」

エメ:「ええ。ただし、その真の力を引き出せるのは、“選ばれし者”のみ。

けれど……その“選ばれし者”が、必ずしも表に立つ者とは限らないのです」

優奈:「えっ……どういうこと?」

エメ:「伝承は時に、真実を隠しますの。

真に選ばれるのは、名を求めず、誰かの背を守る者――

静かに風を読む者こそが、剣に見初められることもあるのですわ」

拓人は剣を見つめた。

握る手に伝わる鼓動のような感覚は、まるで剣が彼の内面を覗き込んでいるかのようだった。

拓人:「……選ばれたかどうかは、わからない。

でも……必要なときが来たら、使えるようにしておきたい」

エメ:「ふふ……その剣があなたを選ぶのか、あなたが剣を選ぶのか――

答えがわかるのは、きっとその時ですわね」





ちなみに全ての武具の鑑定の結果ではこんな感じで記されていた


ミスリルの長剣

品質:B

概要:ミスリル鉱石で鍛え上げられた長剣。

   魔法触媒として使うことができ、杖の代わりとして使うこともできる

   付与の魔法にも適した剣でもある


ミスリルの盾

品質:B

   

概要:ミスリルによって鍛え上げられた盾。ミスリルは魔法に対して耐性があるため壊れにくく、魔法防御性においても適したものである。魔力を込めればある程度(攻撃に対し、30%軽減できる)の攻撃にも耐えることができる


魔弓アルミナ

品質:A+

概要:大いなる魔法の力が込められた弓。この弓で打ったものは必ず当たるまで追尾を行い貫通能力も高い

   そして矢を魔力で作ることもできる。工夫によっていろいろな矢を生成できる

   使用者によって新たな力が目覚めることがあるかもしれない


ハヤブサの短剣

品質:Aー

概要:速さを求めて作られたミスリルの短剣。風の魔法をこめることでより速く動くことも可能にする


精霊樹の杖

品質:A+

概要:精霊の好む精霊樹を用いた杖。精霊術を使う際により効果を高めることができる


聖剣?

品質:S+

概要:かつての勇者が使っていたオリハルコンで鍛え上げられた光と影を併せ持つ聖剣。

   この剣の所有者と認められることができれば絶大な力を得ることが約束されている

   使用者が認めた人物であれば他者でもある程度はこの剣を扱うことはできるが

   多少能力が制限され、十分な力は発揮できない

   聖剣には全ての魔法や力に補正を与え、強化することもできる。

   所有者に合わせて、今後も進化していく可能性がある


こうして見るとかなりすごいものが出てきたな

ミスリルは出てくるのは覚悟してはいたがまさかファンタジーの定番のオリハルコンで作られた聖剣まで出てくるとはほんとここどんな場所だよ

こんだけ武器だけでもすごいのにまだ魔道具や骨董品だけでも

4桁超えるぐらいの数あるけど

流石に多すぎないかまあー今すぐ必要なものないし、後は軽く確認だけでいいかな


そうして流石にこの数を見るのも時間がかかりすぎるのでその後は今役に立つものだけ見ておき、他はひとまず死蔵して置くことにした。流石に秘薬とかもどっかにありそうだし、

少し怖くて見れていない部分もあるし。まあ必要になったら、その時にこの中から探せば大抵なものは見つかるだろうし、大丈夫だろう

拓人:「じゃあ、帰るかあの洞窟に」

優奈:「そろそろ一回休みたいと思っていたところだったから良かったよ」

エメ:「そういえば、ゴブリンの集落を倒してこの奥に来たのよね、よくそんな気力もあったものね。すごいわね」

拓人:「まあ気合と好奇心で頑張ってたからね」

優奈:「確かに、なんか目の前に怪しいものがあったら気になっちゃうみたいな感じだったから仕方なかったみたいなもんだね」


と2人が理由を話しながら会話が盛り上がってる中、エメは

エメ:「…改めてあなた達が少しおかしいと実感しましたわ。ねえお二人とも」


「きゅ?」「ワフ?」2匹は何かわからず首を傾けていた

となんかひどい言い草を受けたようだが拓人達は気にせず色々と周りを探っていくのだった


その後、一通りの確認を終え、拓人たちはひとまず宝物庫を出ていったのであった



次回は一度原点に戻って、優奈視点での話を想定しています

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