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arc-en-ciel(アルコンスィエル)#8

arc-en-ciel#8

―HIROMI―


さー…どうしようか…大口を叩いたものの…2人を連れ出す?…どこに?


考えながらリビングへ戻る。

「海美ぃ、デザートのアイス買うの忘れてたぁ」


それや!!!!!!!!!!!


カチャっ

ちょうど陽もリビングに入ってきた。

「陽と穂稀ちゃん、珠莉とアイス買いに行くから、お菓子も買いたいしついてきてー」


「はーい。海美さん、お財布とって来てもいいですか?」

「姉ちゃん、俺もカバンとって来る。」

「先に珠莉と車乗ってるわー」


私の車で近くのショッピングセンターへ

すると、フリマ&縁日のイベントがやってる!ナイス!

「陽と穂稀ちゃん、私、珠莉と買い物して来るから、2人でフリマ&縁日見てきなよ。買い物終わったら連絡するからさー」

そういうと、陽は真っ赤な顔で穂稀ちゃんと一緒にフリマへ向かった。


私は真っ先に食品コーナーに向かおうとする珠莉に、花火買って、夜に花火しない?って提案した。

めちゃくちゃ大きい花火売り場があって、花火を珠莉と2人で厳選して買い込んで、私は時間稼ぎに珠莉とお茶する事にした。


「海美、疲れちゃった??」

「へ?なんで??」

「人待たすの嫌いなのに、穂稀ちゃんと陽君待ってるこの時に、陽君と穂稀ちゃん呼ばずにゆっくりお茶してるから。本来の目的のデザートもまだ見に行ってないよぉ??朝から運転して疲れたのかな?って」


「全然疲れてないよ。ちょっとドキドキはしてるかもやけど……」

「ドキドキ???」

「珠莉みたいな可愛い子とお茶してるからねw」


「海美かっこいいー。惚れちゃうよー」

「惚れてもええんやでw」

「キャーっw37歳珠莉、口説かれてる?」

「口説いたら落ちてくれるの?」


落ちてくれるならとっくに本気で口説いてるよねー


「///っもう///ちゃんと理由教えて///」

「ちょっと赤くなって、本当に可愛いなぁ。実はさ……」


事の経緯を説明した。


「めっちゃ運命!え?え?2人すごくない?」

「本当にドラマみたいやなって思った」

「絶対に好き同士なのにモヤモヤしてたから、やっと感はあるけどねぇ」

「で、姉ちゃんが弟に助けの大舟を出したんよ」

「お姉ちゃんかっこいいー!大舟!タイタニック!」

「沈むやないかーいw」

「あwwwあの2人は絶対大丈夫だよぉ」

「うんうん」


あっという間に1時間たったから、食品コーナーでアイスを買って、2人と合流する事にした。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

―HIKARU―


姉ちゃんの車でショッピングセンターに着いた。

ハウスからずっと緊張し過ぎて記憶がない。


心臓が暴れてる……動悸…息切れ…気つけ……K心ください……違うか……


う……あぁ!覚悟決めるか。。。


「穂稀、俺、見て回る前に喉乾いたから一緒に何か飲まない?奢るよ。座ってて」

「やったー」


自販機で、穂稀の好きなロイヤルミルクティーとコーヒーを買って、ベンチに座って穂稀にロイヤルミルクティーを渡す。

「さすが陽!わかってくれてる!」


ニコニコ可愛い穂稀の笑顔を見て、コーヒーを一口飲んで気合いを入れる。


「穂稀、さっきハウスで、姉ちゃんと話してたやろ?」

「ん?ネッ友の話ししてたよー」

「うん。プリンでしょ?」

「え…陽にハンドルネーム教えた事あったっけ?」

「穂稀、携帯出して」

俺は穂稀の目の前で、プリン宛に〝キャロルセブンです〟ってDMを送って送信済のDM画面を穂稀に見せた。


「キャロル…セブン……君……が…陽???」

「うん。恥ずかしいけど、もう俺の気持ち伝えちゃってたみたい」


「え?え?!処理が…追いつかないんやけど……」


「俺は声が出なくて、こんなめんどくさい奴やから、穂稀みたいに素敵な子に気持ちを伝えられないって思ってたんやけど、初めてこんな俺と仲良くなりたいって言ってくれて、嫌がらずに会話してくれて、手話を手の声であって、口でする会話と変わらないって言ってくれて、毎日笑顔が可愛くて、人柄が素敵で、毎日素敵な言葉で、俺に幸せな気持ちと笑顔をくれる穂稀が好きです」


「陽はすごく純粋で、優しくてずっと話してたいって思ってるけど、カッコよすぎて、私じゃ釣り合わないよ……」

「穂稀はめちゃくちゃ可愛い、可愛くて仕方ない。もし、穂稀が、こんな俺でもしんどくなければ、彼女になってくれませんか?」

「私でいいの?」

「穂稀がいい」

「ありがとう。私も陽が大好きです」

「本当に俺でもいいの?これからも俺なんかと一緒に居てくれるの?」

「なんかじゃないから!陽こそ、私なんかで本当にいいの?」

「穂稀こそ、なんかじゃないから。俺は、この瞬間を世界中に自慢して回りたいくらい、穂稀が好き」

俺は我慢できなくて穂稀を抱きしめた。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

―HOMARE―

まさかの陽が唯一のネッ友で、私を好きで居てくれて、今、抱きしめてくれてる…私史上最も幸せな誕生日です。

そして、陽と手を繋いで歩き出す。。。すっごい幸せです///


そして、買い物が終わった海美さんと珠莉さんと合流した、海美さんと珠莉さんに陽と報告したら、海美さんに抱きしめられた。

「穂稀ちゃん、改めてよろしくね」

「は…はい///こちらこそです。」

「姉ちゃん、俺のやからとらないでくれる?」

次の瞬間背中から陽の腕に収まった//////

「陽君。独占欲強い系男子なんやねぇ」

「あ、珠莉、穂稀ちゃん、リアルに私の妹になっちゃったわ」

「あ!ずるぅい!」


ハウスに帰って、BBQ。たくさん笑って、たくさん食べて、珠莉さんと海美さんからはカバンを誕生日プレゼントで頂いて、七瀬さんからはプレゼントって浴衣を着付けて頂いた。

海美さんと珠莉さんが花火を取りに行ってくれて、七瀬さんがバケツを取りに行った。

すると、陽からプレゼントにすごく綺麗な琉球ガラスのネックレスをもらった。陽と色違いですごく嬉しい。

月明かりに琉球ガラスを当てて見ていたら、背中から陽に抱きしめられて、陽がネックレスを着けてくれた。お互いの首元に色違いのネックレス。私達は月のあかりの中で初めて口づけを交わした。

その後、みんなでした花火は今まで見たことないくらい綺麗な花火やった。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

―JYURI―

花火が終わって、お風呂に入って、海美の部屋のベランダに海美と2人並んで座って、ビールを飲む。

陽君の幸せを本当に嬉しがってる海美。

そんな海美を見て、私も嬉しくなる。


「好きな人と想いが通じ合うって素敵やねぇ。いいなぁ」

「本当に、私も羨ましいわ」

「海美、海美は好きな人居るの?」

「いるよって……珠莉どうしたん?」


私は涙を流してしまっていた。

遂にこの時がきてしまったんかなぁ……


「あ、ううん。目にゴミ入ったかな。。。私は海美の幸せをずっと願うよ。。」


「珠莉は?」

「へ?」

「珠莉は可愛いからさ」


「叶わない恋ならしてるよ。。ひ…海美の好きな人ってどんな人?」


「んー⋯笑顔が可愛くて、出会ってから今まで、私にずっと、元気をくれる人。珠莉はなんで叶わないって決めつけてるの?」


「だって…私は私のセクシャルが問題で…海美、ひくよね?」

「へ?ひかないし、私が想い続けてる子は同性やで?」

「そうなんだ。海美に想われてるなんて羨ましいな…私は、初めて大阪に引越してきた時に一目惚れした相手を想い続けてて、それをカミングアウトして実家を出たから……その相手は気持ち知ってるの?」

「私が気持ちを封印したのは中学生の時…やからなー」

「それって…もしかして……可能性あったりするの……かな?」

私の唇に海美の人差し指があてられる…

「私がずっと好きなのは、中1の時転校してきて、1人で居た私に屋上で話しかけてくれて、ずっと一緒に居た沖縄の方言混じりなのが可愛い子なんやけど…わかるかな?」

「私、中1で引越してきて、学校初日に隣のお席の子に一目惚れして、どんどん好きになっちゃって…ずっと仲良しで居られるなら伝えないで居ようと思ってた…海美、私、海美が好き」

「珠莉、私にこれからも1番近くで、珠莉と過ごす権利をくれませんか?」

「そんな私の隣の権利。。なんて。。。」

「珠莉…嫌なら突き放して。。。」

海美に抱きしめられた。

「現実だよねぇ?」

海美の唇が私の唇に重なる

「現実やで?」

海美の腕の中…あったかい…

「絶対、一生通じ合う事ないと思ってた」

「珠莉…愛してる」

「私も愛してるのは海美だけ」


私達は何度も、溢れ繋がった想いを確認する様に唇を重ねて、私はその日、海美の腕の中で眠りについた。


翌朝


目を覚ますと、海美の視線がまっすぐこっちを見てた。

「海美おはよう///」

なんだか照れくさくて海美の胸に顔を埋める。

「あ…珠莉の顔見たい、顔上げて」

海美の綺麗な指が私の顎に触れ、海美と視線が交わって、海美の唇がおでこに触れた。

「夢じゃないんだねぇ…」

「夢は困るな。さ、日勤やし起きようか」

「海美、まだ私、ちゃんと言ってない」

「ん?」

私は、海美のほっぺにキスして、「おはよう」って言ったら海美が唇にキスをくれた。


こんな幸せな日がくるなんて思わなかったなぁ


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

―HOMARE―


朝起きて、着替えて洗面台で顔を洗って、顔を上げると同時に背中から抱きしめられた///

「陽///びっくりした///」

「穂稀おはよう」

 鏡越しに手話で挨拶する。

「もう準備出来る?」

「うん。あと髪の毛だけ結んじゃうね」

「先にリビング行ってる。紅茶でいい?」

「うん。ありがとう///」


「朝から見せつけてくれるやんw」

首元に色違いのネックレスをした陽がほっぺにキスしてくれて離れたら海美さんが///

「海美さん///」

全然気づかなかった///

「姉ちゃんおはよう///」

「ほぅ。ま、君たちがそういうスタイルなら、私も私のスタイルでいくけどねw」


髪の毛を結んでリビングに行くと、陽が紅茶を入れてくれていて、七瀬さんがトーストとサラダを出してくれて、珠莉さんと海美さんも揃ってみんなで朝食を摂ってると…


「で、陽君と穂稀ちゃん、この空気は?…報告ないんですけど?」


七瀬さんから言われて、隣に居た陽に肩を抱き寄せられた///


「はい///実ってしまいました」

「おめでとう。勝手に母気分で嬉しいわ。……で、その流れでロミジュリもくっついたと?」


え?!


「美華ちゃんばれた?」

「そうなのぉ」

「いやいや君達ロミジュリは時間の問題を続け過ぎた2人。びっくりもないわw」

「ロミジュリってw」

「まさに運命の2人、ロミジュリでしょwみんな春しちゃって…みんなの母親気分で嬉しいわよ」


海美さんと珠莉さんも通じ合えたんや!

「陽、だから海美さんさっきあんな事を…」

「うん。そうみたい」


ここに居るみんなが素敵な春風に包まれて素敵な顔をしている。本当に嬉しい。幸せな空間やなぁ。


#9へつづく

 
















 



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