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arc-en-ciel(アルコンスィエル)#7

arc-en-ciel#7

―HOMARE―


私がハウスに入居して早1年。

本当に楽しくてあたたかい、本当に家族みたいで、私はハウスが大好き。


陽とは相変わらず学校では一緒に授業を受けて、休日はほとんど一緒に出かけたりもする。ショッピングや散歩、私のバイト先のカフェにお茶を飲みに来て、終わるのを待ってくれて一緒に帰ったり、映画を見て、映画の後はファミレスで観た映画の事を語ったり、七瀬さんの誕生日に、珠莉さんと海美さんが夕飯を作って、私と陽でケーキを作ってみたり、陽はすごい優しくて、本当にたくさん心配してくれて、過保護なんやけどw一緒に居てすごい落ち着く。陽の笑顔が大好きで、一緒に居たいけど、絶対釣り合わないし、陽との関係性を変えたくないし、陽のそばで居れて、ただただ幸せって思ってる。。。


ネッ友のキャロちゃんは毎晩、DMで好きなお友達の事が可愛い可愛い言ってて、もうすぐお友達のお誕生日らしくて、プレゼントの相談を受けた。キャロちゃんがお気に入りの琉球ガラスのネックレスをプレゼントしたいみたいでどの色が綺麗かとか、自分とおそろいの物をプレゼントしても良いものかとか…

そろそろ告っちゃえばいいのに。


私も来週誕生日。。。キャロちゃんの好きなお友達と誕生日近いんやなー……


私の通う高齢者介護学科は3年の秋に1週間の現場実習がある。


今は夕飯を食べ終わって実習先の希望を提出する為、施設一覧の冊子をソファーで見ている。


「穂稀ちゃん。何みてるのぉ?」

「珠莉さん、もうすぐ現場実習があるんですけど、実習先の希望出さないといけなくて……」

「そっかぁ。実習があるのかぁ」

「あ、椿ホーム!!!!!!!」

「穂稀ちゃん、椿ホームおいでよぉ。実習生の担当は今は私と海美なんよぉ」

「陽も誘おうかな…陽も海美さんと珠莉さんが居たら安心出来るやろうし、私も陽と一緒に実習で、珠莉さんと海美さんに教えて頂けるなら嬉しいです!」

「穂稀ちゃん、陽君大好きでしょ?」

「え///いきなり……え?///」

「すっごいわかりやすく2人とも、好き同士なのにもやもやするんだよぉ。告られ待ち?」

「いやいや//////」

「じゃあ告っちゃえば?」

「え?!///いやいや、陽みたいな美形さんに釣り合わないですし、陽と授業受けたり、お出かけしたりの今の関係壊れたら後悔するし……///」

「陽君の事本当に大好きなんだねぇ」


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

―HIKARU―


今日は大学で実習先の希望のプリントを渡された。

先生に実習は必須で、実習を受けないと卒業時に国家資格が貰えない事を説明された。

先生は、手話通訳のボランティアを探してみようか?と言うが、1週間・毎日8時間も通訳ボランティアしてくれる人なんているんだろうか?


ハウスに帰り、部屋に居ると、穂稀が来た。


「陽、実習なんやけど、私と一緒に椿ホーム行かない?」

「椿ホームって姉ちゃんと珠莉さんの?」

「うん!選択施設一覧にあったの!海美さんも珠莉さんも居るし、私も陽と一緒に実習受けれたら嬉しいなって」


そんなニコニコと……俺も穂稀と一緒なら嬉しい……けど……


「穂稀に実習まで迷惑かけれないよ」


 ムニっ……穂稀にほっぺを抓まれる


「迷惑って何??私は陽と一緒なのは嬉しいんですけど!」

「穂稀、俺と居たら手話までしないといけなくて疲れるやろ?」

「ねぇ、手話は手の声でしょ。口で話してるのと同じやで?何が疲れるの??私は陽と居て、疲れるなんて思った事ないわ!嫌なら、初めから陽と仲良くなりたいなんて言わない!そんなしょうもない事気にしないで!陽は私と一緒に行動するの嫌?」


「そんなわけない!俺、声出ないから、自信もないし、穂稀と一緒に授業受けるのも、出かけるのも本当に嬉しいのに、穂稀に負担かけすぎて申し訳無いってずっと思ってて」

「私に負担なんて1ミクロンも無い!」

「ありがとう」


危ない……穂稀を抱きしめたくなった……本当に穂稀は人として魅力があり過ぎる。手話での会話を口で会話するのと同じやなんて……負担あるはずやのに、1ミクロンも無いって……穂稀に出会わせて貰えた事、神に感謝してる。


俺は、穂稀が本当に好き。。。でも、穂稀に想いを伝えてしまったら、穂稀が離れていくかもしれない。いや、離れていくやろ。そんなの……言えない…絶対に言えない。


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

1週間後

―HOMARE―


今日は私の誕生日。

皆さんがハウスの庭でBBQパーティーをしてくれる事になった。

めっちゃ嬉しいし、楽しみ過ぎる!

 海美さんと珠莉さんが買い出しに行ってくださってて、私はリビングで七瀬さんのお手伝いしてます。


「美華ちゃん、美味しい野菜を道の駅で買ってきたよー」

「海美・珠莉、ありがとう。まぁ、美味しそうな新鮮なお野菜ね」

「このトマト、和歌山ので、私と陽が大好きな品種なんやけど、めっちゃ甘いんよ。見つけたから大人買いしてきた」


海美さんの持つ箱には〝キャロルセブン〟……

「キャロルセブン?!?!?!」

「ん?穂稀ちゃん知ってるん??」

「いえ。実は、私、結構ずっとSNSのDMでやり取りしてる、同じ歳の男の子が居て、その子のハンドルネームが、キャロルセブン君なんです!」

「その子トマトすきなんかな??」

「ねー。」

「ネッ友かー会ったりするん?」

「会ったことは無いですよ」

「共通の話題を語り合うみたいな?」

「初めてSNS始めた時に好きなテレビアニメの感想呟いてて、だから私のハンドルネームは好きなテレビアニメのキャラクターの名前で、プリンなんですけど、それにいいねくれて、いいねし合ってフォローし合って、4年くらい前からDMして、最初はテレビアニメで始まりましたけど、今は普通に色々相談したり、顔も知らない、同じ歳の男の子やからこそなんでも話せたりして、キャロルセブン君もここ1年くらいは、学校で仲良くなったお友達を好きになったみたいで渡すプレゼントの相談受けたり、毎日可愛い可愛い言ってるからもう告っちゃえばいいのにって思うんですけどねw」

「何、少年なん?可愛いw私はそう言ってる穂稀ちゃんも、告っちゃえばいいのにって思うけどねーw」

「な///」

「姉は、相手が穂稀ちゃんなら大歓迎やで」

「海美さん//////」

「私、トイレ行ってくるー」

。。。。。。。。。。。。。。。。。。

―HIKARU―

今日は穂稀の誕生日会BBQ。

部屋に穂稀へのプレゼントを用意してきて、リビングの扉に手をかけたら、七瀬さんと穂稀と姉ちゃんの声が聞こえてきた。


「キャロルセブン?!?!?!」


?!?!?!……?!?!?!

「ん?穂稀ちゃん知ってるの??」

「いえ。実は、私、結構ずっとSNSのDMでやり取りしてる、同じ歳の男の子が居て、その子のハンドルネームが、キャロルセブン君なんです!」


ん?ま、まぁ同じハンドルネームは居るよな?

 

「その子トマトすきなんかな??」

「ねー。」

「ネッ友かー会ったりするん?」

「会ったことは無いですよ」

「共通の話題を語り合うみたいな?」

「初めてSNS始めた時に好きなテレビアニメの感想呟いてて、だから私のハンドルネームは好きなテレビアニメのキャラクターの名前でプリンなんですけど、それにいいねくれて、いいねし合ってフォローし合って、4年くらい前からDMして、最初はテレビアニメで始まりましたけど、今は普通に色々相談したり、顔も知らない、同じ歳の男の子やからこそなんでも話せたりして、キャロルセブン君もここ1年くらいは、学校で仲良くなったお友達を好きになったみたいで渡すプレゼントの相談受けたり、毎日可愛い可愛い言ってるからもう告っちゃえばいいのにって思うんですけどねw」

プリンって穂稀??

ちょっと待て、俺は毎日毎日、本人に相談してたのか?

知らなかったとはいえ恥ずかし過ぎないか??


扉に手をかけたのに入れない…どうしたらいい??

カチャっ

その時、姉ちゃんが出てきて横の壁にはりついた。心臓は……動いてるな…


「陽どうしたん?入ったらいいのに。扉前にちょっと前から居たやろ?w」


気づいてたんかい!!!!!


「俺、これまでに経験した事ないくらい混乱してる」

「は?」

「俺、友達は居なかったけど、メールだけで良いから話がつづけられてるネッ友が1人居たんよ」

「ほぉ…」

「毎日、DMで話してて、相手プリンっていう名前の子で……」

俺はSNSの自分のプロフィール画面を出して、姉ちゃんに見せた。


「キャロルセブン?!?!?!穂稀ちゃんのネッ友って、あんた……陽?!?!?!」

「俺、本人にプレゼントの相談とかしてたらしい…どうしたらいいんや…しかも本人に可愛い言うてたし…顔合わせられへん」

「陽……協力したるから、もう告白しなさい。」

「穂稀が離れたら……告白なんてした事ないし……」

「大丈夫。今から私トイレ行くから、顔でも洗って普通にリビングおいで。覚悟決め!姉ちゃんがついてるから」


俺は洗面所で冷たい水で顔を洗った……


緊張で吐きそう……


#8へつづく





 



 

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