2章 魔女登場 --- 1(ウワサ)
「・・・ウフフ。
あの子 面白い力を持っているわね。
この先どうなるのでしょうね。
楽しみだわ」
と 白井久美子こと 魔女と
ウワサされている 女子がいた。
その女子は この北高校の中で 魔術を使うと
ウワサされていて 実際に不思議な力を
使っているところを 何人もの生徒たちに
見られていた。
そんな白井久美子が こう続けた。
「あの子 確か黒井美理という
名前でしたわね。
私の力と あの子の力 どちらが
強いのかしらね。
必ず対決するときが 来ると思うわ。
そのときが 本当に楽しみだわ。
私を 退屈させないのであれば
いいのですけど・・・」
と ひとり遠くを ぼんやり見つめながら
そう 言っていた。
ウワサが ウワサを呼び 今では白井久美子が
魔術を使う魔女と 本当に思っている生徒が
大多数を 占めるようになっていた。
白井久美子の クラスは3年4組で
そのクラスメイトたちは 全員が白井久美子の
しもべだとも ウワサされていた。
3年生のあいだでは 白井久美子のことを
恐れたり 怯えの目で見る生徒が
ほとんどだった。
それが この北高校の魔女伝説の
ウワサだった。