3章 ---6(陰陽師と黒)
あまりの恐怖に 逃げ出して 北高校の廊下を
必死で 走っていた。
そして 北高校の昇降口で 安倍勇は
誰かとぶつかって 尻もちをついて
ヘナヘナと 倒れてしまった。
安倍勇が ぶつかった誰かは
「キャッ」
と 言って その誰かも 倒れかけたが
何とか手を壁にかけて 倒れるのを
逃れたのだった。
その誰かとは 霊能者の
黒井美理であった。
ぶつかった方も ぶつかられた方も
突然のことに ビックリしてしまっていた。
安倍勇の方は いくら動揺が激しくても
気配を消す結界は まだ生きているのにと思って
ありえないことが起きて
「お前は誰だ?
何者なんだ」
と 口走っていた。
安倍勇に そんなことを突然
言われた 黒井美理は
「えっ 何?
突然ぶつかって来て どうしてそんなこと
言われなきゃならないの?
あなたこそ誰」
と 黒井美理は ちょっとだけ感情を出して
そう言っていた。
安倍勇は もしかしてこいつには
結界越しでも この自分が見える能力を
持っているとしか 考えられなかったので
こう言った。
「お前 オレが見えるのか?
お前 能力者なのか?
何者なんだ お前」
と 黒井美理は 安倍勇に能力者と
見抜かれてしまっていた。
黒井美理は 質問したのに 能力者と見抜かれ
お前呼ばれしてきた 安倍勇に
この人なんて 失礼な人なのと 思って
こう言った。
「私は黒井美理。
お前呼ばれしたないでください。
私の能力に気付くなんて あなたこそ
何者なの」
そう言われた 安倍勇は 我に返って
しまった なんか失礼なこと言ってしまったと
気付いて
「これは すまないことをした。
オレは 安倍勇。
あの陰陽師 安倍晴明の
子孫なんだ。
今 あのおぞましい魔女と 戦って
負けてしまって ウッ」
と 言って そのまま気を失ってしまったのだった。
黒井美理は 魔女? 陰陽師?
と 思いながらも 気を失った 安倍勇を
ほおって置くほど 非常ではなかったので
近くの人たちに 助けを借りて
保健室に 連れて行ったのだった。
黒井美理は その安倍勇と あまり
関わりたくなかったので 安倍勇を
保健室に連れては行ったが
あまり 事情を告げずに 保健室を
あとにした。
そうしないと 余計なことを 聞かれるのが
怖かったのだった。
その日も その後は 平穏に過ごそうと
努力する 黒井美理がいた。




