3章 −−4(戦い始まる)
安倍勇が 手の中の人型の紙を
白井久美子に 向けて
「来い 白虎」
と 言って 人型の紙をほおり投げた。
そして 半透明の白い虎が現れ
白井久美子向かって 襲いかかっていった。
その刹那 白井久美子は目の前に
片手を伸ばし 手のひらを広げ
「たかが 式神一匹 呼んだだけで」
と 言って
「ムダよ」
とも 付け加えて言った。
「ムッ」
と 安倍勇が思わず 言ってしまった。
安倍勇が召喚した 式神の白虎が苦しげに
もだえ出したのだった。
「クソっ これならどうだ!!
行け青龍」
と もうひとつ人型の紙を 白井久美子に向かって
ほうった。
その人型の紙は 瞬時に青い龍に形を変え
白井久美子に 向かって襲いかかろうとした。
白井久美子は その青龍を 見ても
なんの動揺もせず 今度は 両手を突き出して
「あなたの力不足の陰陽術で 呼び出した
式神なんて ゴミ以下よ」
そう言い放った。
白井久美子は そう言ったあとに
「ハッ」
と力を込めて 広げた手のひらを ギュッと閉じて
「消えなさい」
と 言って 哀れみの顔を浮かべたのだった。
そして白井久美子が その手を閉じた
次の瞬間 式神の白虎と青龍は
あっという間に かき消されて
その姿を 消したのだった。
「なに そんなバカな」
と そうあせりの声を出して
安倍勇は 半歩思わず 後ずさりしていた。
「ま 魔女の力は こんなにも凄まじいのか。
ならば 来い玄武 そして朱雀」
そう言って 今度は二枚 同時に
人型の紙をほうった。
みるみるうちに 二枚の人型の紙は
形をどう猛な ケモノの姿に変えていった。
その二枚の式神に向かって 安倍勇が
「今度こそ」
と 言って 白井久美子に向かって
襲いかからせていった。
そんな光景を見ても 白井久美子は
「ウフフ ムダよ。
全部ムダなのよ。こんなゴミ虫なんかで
私がどうにかなるなんて 思ってるの?
ウフフ 消えなさい」
そう言うと 両腕を一回 上にバンザイをする様に
上げて 思い切り 両腕を上から下に向かって
振った。
その瞬間 二体の式神は 重力がかかったように
押しつぶされてしまい パーンという音とともに
消え去ってしまったのだった。
全四体の式神を 倒されてしまった
安倍勇は あぜんとして その場所で
ひざをついてしまった。




