朝と風
扇風機をつけない日がないほど暑い日が続いてますね。
クマの抱き枕やぬいぐるみを持っている方いますか。
今日はちょっとファンタジーな短編です。
扇風機が心地よい風を運んでくる、夏の朝。
優の家にはクーラーというものがない。
なので、部屋に一つずつ扇風機がある。
彼女は寝る前それをつけて起きてから電源を消す。
今日も同じことをした。
彼女はクマの抱き枕と共に寝ている。
朝起きると決まってクマは風の当たらないところにある。
ふしぎに思ったがほっといた。
ある夜のこと。
さむい~、扇風機消してよ~と言う声が聞こえ目が覚める。
起きるとクマがぶるぶる震えていた。
夢だな、と思った彼女はでも暑いんだもん仕方ないじゃんと返す。
クマは立ち上がり、扇風機の所まで歩いていく。
次の行動は予想通りだった。
扇風機を電源を消したのだ。
彼女はリモコンでまたつけた。
クマは恨めしそうに彼女を見てまた消す。
これを一晩中繰り返し気がついたら朝だった。
クマはすねたようにベットの端で寝ている。
寝息が聞こえる。
クマとは十年来のつきあいだ。
これって付喪神ってやつだろうか?
十年来ならもしかしたら付喪神宿ってるかもよ?
読んでくれてありがとうございます。
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