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薗八



フロリアと楽しく会話をしたあと

取り残された俺がこれからどうしたものかと困っていると


「それでは食堂に行きますよ」

とリアが言ってくれたので俺はその後をのこのことついていくことにした

だが何故かリアは頗る不機嫌である

というか怒りのオーラが見えそうなくらいである


(何で怒ってるのかなぁ……さっぱりわからん。あっ、さっき放置されていたからか!…とりあえず聞いてみるかな)

と思いさっそく恐る恐る聞いてみた


「あの〜、どうして先ほどからおこっていらっしゃるのでしょうか…?」

と俺にしては珍しく敬語で尋ねる

するとリアさんはこちらを振り返り睨みつけてきた


(もしかして火に油注いじゃった?アボーン!)


「・・・はぁ…、すいません。私が怒っているのはあなたに対してではなく自分自身に対してなんです」

とリアは言う


(あれ?違ったみたい。セーフセーフ)

と俺は思いながら更に聞いてみる


「それってどういうことなんです?」


「王女様…いえフロリア様は生まれた時からほとんどこの城を出ることは出来ていません。何故ならフロリア様が生まれる少し前に種族間の争いが再発しはじめたからです」


「再発というと前はそんなに争ってなかったんですか?」


「そうです。前に1度だけ3種族間での大きな戦争があり、その被害はどの国も大きなものとなったそうです。なのでその時に停戦協定が結ばれてしばらくの間は争いは起きませんでした。ですが20年ほど前に突然再び種族間での争いが起きるようになったのです。そのせいでこの国も防衛を強化せざるえなくなり王族に何かあってはいけないと王都から、いえ王城から出ることはほぼできなくなりました。3年程まえのジァルゼ侵略開始もそれに拍車をかけましたね」


(なるほど、王族なんかが敵の捕虜なんかになったりしたら負けも同然だもんな。なんだかんだいって王族を見捨てることなんて難しいだろうし。それにしてもこちらの世界も歴史を繰り返すのか…)


「それによりフロリア様は現在まで同年代の話し相手もたまに来る貴族の数人しかおらず、勉学や魔法の訓練ばかりをして過ごしてきました」


「それで何故あんたは自分に怒っているんですか?」


「私はフロリア様が生まれてからずっと侍女としてお使えしてきました。ですがこの17年間1度も先ほどのようなお笑いになる姿を見ることが出来なかった……私はもっとフロリア様に楽しいことをして笑って欲しいのです。それにフロリア様は基本的に大人びていてお淑やかであまり自分からお話しにはなりません。ですが先程は年頃の女の子のように笑い、あなたとの会話を楽しんでるようでした。そのようなことを今まで出来なかった自身に腹が立っているだけですよ」


(ほへ〜、色々苦労してんだね〜。てかフロリアは生まれて17年ってことは16歳だったのか。てっきりあの見た目だから年下かと思ってたけど同い年だったのね)


「ですから呂阿様、どうかフロリア様と仲良くしていただきたいとお願い致します。そしていつかその外の世界を見させてあげてください」

と真剣な表情で言われたので流石の俺も巫山戯ずに答える


「俺なんかで良ければ任せてください。話し相手になるくらい余裕ありますから。難しいですけど何とかできるよう頑張ってみますよ」

そう俺が言ったらリアは前を向くと再び歩き始めた

そんなリアの目の下あたりで何がが光ったのはきっと気のせいではないだろう

結論から言うとまた1つ俺が働かないといけない理由が増えてしまったようだ




そのあと俺が食堂につくともうほとんどのクラスメイトは食べ終わったらしく数人いる程度だった

希暗も見当たらなかったので適当に座り食事を取っていると目当ての人物に声をかけられた


「呂阿、今ひとり?」


「よっ、瑠奈。一人に決まってんだろ?分かってて聞くんじゃありません」


「ならちょっと待ってて、私も今から食べる」


「今までずっとなにしてたんだ?」


「書庫でずっと本を読んでた」


「そういやお前研究者だっけ」

とりあえず瑠奈のステータスを確認してみる




名前 旦椋あさくら瑠奈るな

種族 人間

役職 研究者

体力 D

筋力 D

魔力 C

物防 D(-)

魔法 D(-)

俊敏 D

知力 A

運 B

技能・・・調合Lv2、錬金術Lv2、道具作成Lv2、鑑定Lv2、看破Lv2

固有技能・・・言語翻訳


と以上のように完全に非戦闘職のステータスだ

なお固有技能は俺達異世界人の中でも持っているのが少数でありほとんどが戦闘職のため瑠奈は持っていない


「そう、だからとりあえず適当に色々本を読んでる」


「それ以外には主にどんなことするんだ?」


「多分色々な事を調べて他の人と話し合ったり、薬や道具をつくったりする感じ」


「完全サポート型だな。期待してるぜ」


「任せて。チートアイテム頑張って作る」


「やりすぎんなよ…。そうそう、そういや話があったんだ」


「はなし?」


「ここじゃなんだから後で俺の部屋来れる?部屋の場所は端っこだから多分すぐ分かる」


「分かった。じゃあ後で行く」


「了解。それじゃあまた後で」

そういい俺は食堂を出て部屋に戻ることにした

ちなみに今夜のメニューはパスタらしきものとポタージュのようなスープで味はどちらも普通に美味しかった

そうして部屋に戻り、今日教えてもらった生活魔法・洗浄ウォッシュを自分に使いさっぱりさせていると希暗が戻ってきたので俺は声をかける


「希暗、後でこの部屋に瑠奈がくるからな」


「僕も玲奈と白月さん呼んでおいたからたぶん後で来ると思うよ」


「なら5人揃ったら話し合ってみるか。てか桜前と白月は俺のこと大丈夫なのか?」


「大丈夫じゃないかな?……というか多分白月さんは喜ぶと思う(ボソッ)」


「ん?まぁいいか。大丈夫なら、とりあえず3人が来るの待っていようぜ」

そんな感じで色々と話をしながら俺と希暗は他の奴らが来るのをのんびりと待つことにした






……To be continued →

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