その十戸
身体が透けていたヨデル爺さんも消えて、再び俺はこの場に一人きりとなってしまった
正確にはずっと一人きりだったが
ヨデルから貰った知識にはアーッと驚くべきことやこれから確かめていかねばならないと思えるような事柄が多くあり、これからのんびり旅をしている余裕もあまり無さそうなほど大事なものだ
ぶっちゃけ俺が当初予定していたのんびりと各国を旅して満喫していこう作戦はとうてい実行出来そうにもない
(さてさてここからどんな予定でいきますかね)
そんな事を考えながらとりあえず100層にあるらしいこの部屋を見て回ったが、この部屋にあったのは殆ど武器類であったため高性能なもの数点以外は放置してから後は大量にあった白金貨や金貨、加えて宝石類やポーション類などを自作魔法・空間収納に収納していく
(アイテムボックスは異世界必須だし作れて良かった。武器全部持っていってもいいけど多分倉庫の肥やしになるしな。でももしかしたら某金ピカ英雄の真似できるのでは!?……やっぱ置いていくか。普通に自分で作った方がはやい)
そんなふうにかなり広い最下層を隅々まで探索し一通り回収を終え、やることがなくなった俺はまた座り込みこれからの予定を考える
(さてと、なんとなく100層まできてみたら重大な情報も手に入れたことだしな。最初に獣人の国イグノアに行くとするか。そのためにはまずスイリアとイグノアの国境近くの街のミセラに行かないとな。まっ道に関しては大体この国の地図は頭に入ってるから大丈夫だろ。その前にこのダンジョンから抜け出さないいけないのか。ダンジョンの逆走はめんどくさいなぁ……あっ!そうだ)
そう考えた俺は生活魔法・遠視を使用する
魔法を使用してしばらくしてからミセラの方へと続く街道らしきものを見つけることが出来たので転移しても問題無さそうな場所を探すことにする
この魔法・遠視はかなりの魔力と集中力を使うことによってある程度知っている場所であるならかなり遠くまで見ることができる魔法だ
俺の場合だと込めれる魔力量が可笑しいのでめちゃくちゃ遠くまで見れる便利な魔法
ちなみに覗き等に使うと犯罪らしい
その後無事に転移出来つつミセラへ数時間で歩いて行けるような場所をみつけると特殊魔法・転移を使用して俺はダンジョン最下層から脱出することにした
ダンジョン最下層から無事脱出し外に出た俺はまずのんびりとミセラに歩いていきながら与えられた情報の整理やこれから旅をするにあたってのするべきことをしていくことにする
まず身分証明書の名前と能力値の変更だ
これをしておかないとミセラについてから新しく冒険者登録をすることが出来ない
そうなると冒険者の依頼がうけることができない
もし今のままで受けようとしたならば本当の名前で既に登録してしまっているため、俺が生きてるという情報が王都につたわる可能性があるのである
ぶっちゃけ指名手配的なことされたらめんどくさいからだ
ちなみに冒険者の依頼を受ける以外にも冒険者に登録しておくと身分証明にもなるため色々と便利だったりする
とまぁとりあえずこんな感じにしておいた
名前 ロア・ガリス
種族 人間
役職 農民
体力 D
筋力 D
魔力 D(-)
物防 D
魔防 E
俊敏 D(-)
知力 D(+)
運 C
技能・・・・剣術Lv1、採取Lv1、農耕Lv1、風魔法Lv1
のような感じで以前城下町で聞いたことがある冒険者になりたての新人くらいのステータスにしておいた
だが俺がこのステータスが全く初心者の冒険者出ないというのを知り少るのは少しあとのことである
先ほどの闘いでもわかったとおり恐らく俺はほぼ完璧に自分の力を隠蔽出来ているためよっぽどヘマをしない限り気づかれないだろう
ばれたらばれたで力技で誤魔化せばいいだけだが
例えば洗脳とか記憶消去とか存在抹消とか……act
自分より強い存在のことは今は考えない
次に持ち物の確認である
ダンジョンに入る前に持っていたのが
低級回復ポーション×5
低級魔力回復ポーション×5
携帯食料×3
銀貨×2
銅貨×8
フロリアから借りた本
の以上で
次にダンジョンで回収したのが
エリクサー×200
高級回復ポーション×150
高級魔力回復ポーション×100
白金貨×250
金貨×400
宝石類×100程度
魔剣・聖剣 《アスト》・大太刀《白雪卍》・神剣
である
この世界の貨幣は全ての国で共通のようで
白金貨、金貨、銀貨、銅貨、鉄貨の5種類であり
鉄貨×10で銅貨
銅貨×10で銀貨
銀貨×10で金貨
金貨×100で白金貨となっている
つまりぶっちゃけもうほとんど困らないレベルで金持ちになってしまったわけだ
とりあえず獣人と魔人の国向かうためにそれぞれの種族の奴隷が必要であったがこれならどちらともすぐに買うことが出来るであろう
回収した武器の方も凄まじい性能で、まだ自分では作れないレベルのものだけをえらんでおり自作魔法・武器召喚によっていつでも手元に出せるようにしておいたあと空間収納でしまっておく
ついでに言っておくとどれもこれも只ならぬ雰囲気を醸し出していた
なので持ち歩いてしまうと多少実力がある奴には見抜かれてしまい面倒事なると思ったからだ
この後、殆どの持ち物は空間収納に入れておき現在のステータスにあう持ち物と装備をすることにする
その結果、魔法の袋も一応は高価なものらしく持っていると狙われるかもしれないとでスキルを使い荷袋・鉄剣・胸当て等を適当に作り出すと荷袋の中に
低級回復ポーション×5
携帯食料×1
を入れておく
そして防具は革製の胸当ておして腰に一般的な長さの鉄製の剣をさげることにした
そんなことをしている間にどうやらミセラの街らしきものが見えてくる
(とりあえずヨデルから貰った知識を使ってこの世界をサクッと救う手助けでもしていくとするか。まず街に入ったらまず冒険者登録をしておこう、多分色々と必要になるしな。それが終わったら奴隷商館を探して獣人の国を案内することが出来そうなやつを鑑定で見極めつつ買うことにするか)
と色々思考しながら俺はミセラの街へ走っていった
俺の旅はここからだ!!!
とか打ち切り風な感じを醸し出してるけど別にここで終わりじゃないからね?
……To be continued→