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怪物ストマの話

作者: 切舌 F魅

食事は誰もが毎日欠かさず行っているものです。

しかしその量は全員が全員同じというわけではありません。

あるものは皿にちいさな豆だけ

またあるものは皿の上に山のように乗せて

今や世界中には溢れるほど食べ物があります。

しかし、本当にそれは食べきれるのでしょうか?

僕の名前はストマ食べるのが大好き

みんなからは底なしストマって呼ばれてる

僕も自分が他の人より食べていることを分かってる

だからこのあだ名は結構気にいってるんだ

今日もいっぱい食べた

ミートソーススパゲティにいろんなものが乗ったピザ、ラーメンにギョーザにチャーハンにシューマイ、オニギリにソーセージと卵焼き、シチューにパン、ハンバーグにフライドポテトとベークドポテト、ポテトサラダにフルーツサラダ、リンゴ、オレンジ、梨、パイナップル、鳥に牛に豚に野菜、その他にも色々

とにかくいっぱい食べたでもお腹はペコペコどれだけ食べてもお腹がいっぱいにならないそんな僕を街の人は怖い顔で見るだから僕はあんまり食べないように気をつける

でもお腹が空くからこっそり食べる

見つからないようにこっそりと夜中に起きて野菜や豚さん牛さんもそのまま食べた

何回もしてるうちに僕は見つかったとっても怒られた僕はすごく怖くって

何度も謝った、ごめんなさい、もう食べません。って

そしたら街で1番偉い人が僕をお城の牢屋に入れた

今日からこの牢屋が僕の家になったそこは広いけれど暗くて何も無い所だった

僕はつまらなくって地面に座った

しばらく座っているとお腹が鳴った僕はとっても悲しくなって立ち上がって辺りを探したけれど何もなかった

ひもじくって僕は自分の爪を食べた不味かったけれど少しだけ空腹がまぎれた全部の爪が無くなると僕は自分の皮を食べた

さっきより美味しいけどちっともお腹はいっぱいにならない食べていると血が出た僕は慌ててそれを舐めるそれは爪より皮より美味しくって僕は夢中で舐めた

でもだんだん元気が無くなってきた体がだるくなって僕は横になった、

意識が遠のく、死んじゃうんだと思った僕の頭にはこれまで食べた美味しいものが浮かんだ

最後に食べたかったな甘い甘いクリームの乗ったケーキや舌が焼けそうになるほど熱いシチュー、新鮮でさっきまで動いていた牛さんのステーキ。

僕はそんな事を思いながら目を瞑った。

次に目が覚めたのは臭いがしたからだったそれはさっきまで嗅いでいた鉄のような匂いで僕はその匂いの元へふらつく足取りで向かった。

そこは暗くて気がつかなかったけれど一箇所だけ変わった壁の形をしていてその壁は滑り台のような形をしていたその下にお肉が転がっていた。

そのお肉はまだ新鮮で血が流れていた僕はそれを掴むと口に含んだ

それは今まで食べたどんなモノより美味しかった僕はそれを夢中で貪る肉を食いちぎり骨を砕く噛むと口の中の血の味が広がるそれを飲み込むと乾いた喉が潤う

僕はそれをガツガツと食べる不思議なことにそれは食べても食べても無くならなかった

正確には食べている間にその滑り台から落ちてくるのだ

僕はそれを食べ続けたいくらでも食べられるさっきまで地獄のように思っていたこの場所が天国に思えるまだまだ落ちてくるそれをしばらく食べているとひときわ大きな塊が落ちてくる僕がそれに飛びつき歯を突き立てると今までの肉とは違いそれは悲鳴をあげる僕は驚いてそれを離すとそのお肉は話し出した

「お前ストマだよな?」

お肉が僕の事を知っていた僕がうん、そうだよって応えるとまたお肉は話す

「お前は死んだと思ってたここにお前が連れて来られてからもう半年経ってるどうやって生き残ってたんだ?」

僕は半年もここにいたことに少し驚いた僕は分からなくて眠っていたと応えると

「眠っていた?半年もずっと?大食漢のお前がそんなに眠っていられるわけ無いだろだって腹が減ったら目を覚ましちまうそういう奴じゃ無いか」

彼が言っていることがよく分からなかった。お腹が空くと起きるそう確かに僕はお腹が空くと何かを食べるために起きていただから夜中に牛や豚を食べていたのだ。

僕は食べる手を止めて考えるあの時爪と皮を食べた後そこから記憶は無い、つまり僕は眠りながら何かを食べていた僕はこの暗い牢屋で何かを食べていた食べ物はここから落ちて来るものだけ。

つまり僕はここでモノを食べていた。ずっと昔から。

僕が黙って考えていることがわかると彼は話してくれた

「実を言うとなお前がここに入ってからある噂が立ったんだ城の中に化け物がいるってそいつは何でも食っちまう奴でしばらくは街から出たゴミとか入れてたんだ。

そいつはそういうのも全部平らげちまうだから領主がごみ捨て場にここを開けたんだ。ただ二月前に領主が無くなって息子が後を継いでから変わった彼は法律を一新したその結果処刑される人が後をたたなくなった死体の処分に困った新領主はここに死体を放り込んだんだ。俺はその役だった手違いでここに落ちてきたんだ。だから…」

彼が言い終わる前に僕は彼の口を手で塞いだ

つまり僕は怪物になったのだ。暗い牢屋でゴミを無意識に食べておさまらない空腹を抱えて意識が戻ったのは偶然だったのかわからないけれどとにかく僕は何でも飲み込んでしまう怪物に成り果てたのだ。

手の中にある獲物を見る今までで1番大きなお肉、他と違うのはうるさいだけ僕は彼の首に噛み付くと大きな音を立てながら噛みちぎった抑えている手に強い振動と息が当たる。

僕は今口に含んだものをゆっくりと嚙みしめるとニヤリとしながら彼に行った

「わぁ生きてる奴の方が美味しいんだね」

そう言うと二口、三口と彼の口を着けるビクビクと動いていた彼はしだいに動かなくなった。


落ちた奴が戻ってこないんだって?

ああ、聞くところによると近くにいた奴が悲鳴を聞いたんだってさ

そんじゃあの噂は本当だったんだな

領主の地下牢に怪物がいるって話だろ

おっかねえくわばらくわばら

でもよその怪物ってどんな奴なんだ?

お前知らねえのか?あいつだよあいつ

あいつって誰?

ほらいつも飯をメチャクチャ食ってたあの…

ああ、名前は何だっけ?。

確か、底なし…。

参考資料

鋼の錬金術師

ソニービーン一家事件資料

世界の食事

ミノスの迷宮

(game)

ゼノギアス

汝は人狼なりや?


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