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夏生詩集2

ゆるさない

作者: 夏生

見えないだけで

在るのです

見えないだけで

有るのです


あなたの心から

生まれた

言葉が相手の中に

入りこみました


あなたは気楽に

あるいは意地悪になって

生まれた言葉を

相手の心めがけて

強く投げました


痛みの声が

かえってきても

あなたは笑っていた


笑いながら

もっと強く投げた


悲鳴が聞こえた

あなたは投げることを

やめなかった


言葉には

相手の流した涙が

叫びがこびりついた


あなたは

咎められた

あなたは

有る意味許された


許されても

ゆるされたわけじゃない


見えないだけで

在るものを

研いで尖らせ


相手に向けて何度も

強く投げたあなたの

手が心が

あなたをゆるさない


あなたがあなた自身を

ゆるせなくなるのです








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― 新着の感想 ―
[一言] リズムよく展開される詩ですね。 許されてもゆるされない…奥深い印象を持ちました。 投げつけられた形とは一体どのような形でしょうか……想像してみます。
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