俺は全くタイプじゃない女から、料理で胃袋を掴まれて逃げられなくなってしまった!
“俺は全くタイプじゃない女から、料理で胃袋を掴まれて逃げられ
なくなってしまった!”
・・・たまたま仲が良い友達に宅飲みで友人の家で飲まないかと誘われた。
俺が友達の家に行った時には? 既に前もって呼んでいたのか?
数人の男女が既に宅飲みをはじめていた!
【ピーポーン】
『おーう! 遅いよ~早く入れよ~! もうみんな飲んでるぞ!』
『マジかよ、誰が来てんの?』
『“いつものメンバーと、一人新メンバーが居るけど、その子が料理上手でさ!
今、料理作ってもらってんだよな。”』
『えぇ!? そうなの、俺! なんも食べて来てないから腹減った~』
『じゃあーその子に何か作ってもらえば?』
『いいのかな? 知らない子でしょ!』
『大丈夫! 性格は凄く良い子そうだから。』
『ふーん。』
・・・俺は早速! その新メンバーの女の子に軽く挨拶をして、
何か料理を作ってもらうことにした。
待ってる間は、皆でリビングでテレビを見ながらお酒を飲む事に!
まあ~ここの住人は、“昔から飲んべいで、家の中にはあらゆるお酒が
置かれているんだ。”
部屋にあるお酒なら、どれを飲んでもコイツは怒らない!
例え? 高額なお酒であっても気にもならないみたいなんだ。
元々、金持のボンボンだから、お金で困った事が一度もない奴なんだよ。
だから俺はこの家で宅飲みと言われ、誘われたら? 気にせずどんな酒でも
勝手に飲み始めるんだ!
『出来たよ~』
『ありがとう。』
『“口に合うか分からないけど。”』
『大丈夫! 俺、大概のものは何でも食べるから!』
『良かった、でも口に合わなかったら残していいから。』
『そんな、せっかく作ってくれたんだから全部食べるよ。』
『“井手君って、イイ人なんだね!”』
『そんな事ないよ、俺の為に作ってくれたのに残すなんてあり得ないでしょ!』
『じゃあ、どうぞ!』
『美味しそ~』
・・・俺は彼女が作った料理を一口食べて、“完全に虜になってしまった!”
俺好みの好きな味。
“俺の母親でもここまで、俺好みの料理を作ってもらった事がない!”
完全に俺は彼女に胃袋を掴まれてしまった。
ただ俺は彼女はタイプではない!
絶対に俺が好きになる女性のタイプではないのだ。
でも不思議と? “胃袋を掴まれると?” 見た目や性格もどうでも良くなった!
恋愛感情なんてもうどうでもいい。
俺は彼女の作る料理をこれからもずっと食べ続けていきたいとそう思ったんだ!
仕事が終わって俺が家に帰ると? “彼女が作った料理がテーブルに並べられて
俺はその料理を黙々と食べる。”
そんな事をふと考えてしまった!
*
・・・それから俺は、宅飲みに誘ってくれた友達に彼女の連絡先を
教えてもらい、俺から彼女に連絡をした。
【プルルルル プルルルル プルルルル】
『・・・あぁ、はい、』
『良飛の家でつい最近会った井手だけど? 俺の事、憶えてる?』
『勿論! 良飛君から井手君から近いうち連絡あると思うからって、
聞いてたよ。』
『そう、それなら良かった。』
『・・・でも? どうして私に?』
『“料理! 凄く美味しかったからまた作ってほしいなって。”』
『別にいいけど? 私の家に食べにくる?』
『行ってもいいの!』
『別にいいよ、井手君ならなんか安心な気がするし。』
『ありがとう、じゃあー後で住所教えて!』
『うん。』
それから俺は、“全くタイプでもない彼女と付き合はじめた!”
恋愛は見た目でも性格でもない!
“胃袋を掴める料理なのだ!”
完全に俺は、彼女の作る料理に胃袋を掴まれ離れなくなってしまった。
彼女以外の作る料理は、もう食べられない。
彼女も俺と初めてあったあの宅飲みで、俺に“一目惚れ”したと付き合って
から聞いたんだ。
まあ、そんな恋愛もアリだよな!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。