さくらシフトガールズ・ディメンション
東京、桜花カフェ。夕陽が窓から差し込み、ピンクのエプロンを着たハナがカウンターでミルクフォーマーを振り回す。泡が顔に飛び散り、彼女はニッコリ笑う。
「本日のスペシャル! ブロッサム特製ストロベリー・ダイナマイト・ケーキ!」
客席の女子高生が笑う。「ハナちゃん、爆発しないよね?」
「愛の爆発なら大歓迎よ!」ハナがケーキを宙に投げ、客が拍手。
カウンター奥、車椅子のユキがタブレットを叩き、毒舌を吐く。「ハナ、火薬混ぜたら次元ごと消滅よ。」
「ユキちゃん、冷たーい! 爆発はスパイス!」ハナが唇を尖らせ、ケーキをキャッチ。
突然、カウンター裏の隠しパネルがピピッと光る。ミオが無言で現れ、鋭い目でモニターを睨む。「…ミッション。」
ハナが目をキラキラ。「ゾンビ? 宇宙人? 恋愛次元?」
ユキが鼻で笑う。「恋愛次元なら、あんたの脳みそ即死。」
モニターには司令官サクラコ。グラマラスだが声は冷たい。「ネオ・トーキョー。時間軸崩壊中のパラレルワールド。敵は『エクリプス』。時間兵器『クロノ・コア』奪取。失敗は全次元の終わり。」
ハナが拳を握る。「行くぜ! ブロッサム、フロスト、シェイド、出撃!」
ユキが車椅子のパネルを操作。床が光り、次元移動装置「シフトコア」がうなる。「ハナ、設定ミスったら水着よ。」
「ビキニ作戦、敵もノックアウト!」ハナの叫びが響く中、光の渦が3人を飲み込む。
着地した先はネオ・トーキョーのスラム。ネオンと崩れたビルが混在するカオス。…3人全員、ビキニ姿。
「ハナァァ! あんたのせい!」ユキが顔を真っ赤に叫ぶ。車椅子のタイヤが泥に埋まり、ギギッと軋む。
ハナは悪びれず。「セクシーで最強じゃん!」
ミオがスナイパーライフルを構え、監視ドローンを一撃で撃墜。金属の破片が地面に散る。「…静かに。」
赤い空の下、クロノタワーがそびえる。ハナがニヤリ。「ショータイム!」
スラムの路地。ハナが二丁拳銃をクルクル回し、鼻歌。「敵さん、どこー? ケーキで釣っちゃう?」
ユキがドローンを飛ばす。「哨戒部隊、500メートル先。…水着で隠密性ゼロだけど。」
「愛と勇気で突撃!」ハナが手榴弾を投げ、ゴミ箱が爆発。黒煙の中、サイボーグ兵が現れる。赤い義眼、機械の腕がガシャンと動く。
「ターゲット確認。排除!」女兵士がガトリングガンを乱射。
ハナが跳び、ビルの残骸を盾に弾を避ける。汗が額を流れ、ビキニの紐が揺れる。「かっこいいけど怖っ!」
ユキが電磁パルスでサイボーグを半数ダウン。車椅子のバッテリーが警告音。「ハナ、時間稼ぎ!」
「ケーキトラップ!」ハナがケーキを投げる。クリームがサイボーグの義眼にべったり。
「視界不良!?」敵が混乱。ミオが屋上から狙撃、動力炉を撃ち抜き、爆発がスラムを照らす。「…次。」
ハナが笑う。「ミオ、クール! ケーキ、勿体なかったかな?」
ユキが毒舌。「勿体ないのはあんたの脳みそ。」
クロノタワーへの道が開くが、ユキのシフトコアが不穏な振動。「時間軸、乱れてる。急ぐわよ。」
クロノタワーの地下通路。ネオンが点滅、湿った空気が肌にまとわりつく。ハナが拳銃を構え、足音を忍ばせる。「映画のラスボス感やばいね!」
ユキの車椅子が瓦礫に引っかかり、ガリッと音。「ハナ、静かに。敵のセンサー、近い。」
ミオが後方を警戒。目が鋭い。「…何か、変。」
天井から黒い影。エクリプスの暗殺者、リリス。サイボーグ装甲、刃の鞭がうなる。
「SAKURAの小娘、時間切れ。」リリスが鞭を振る。ハナの腕をかすめ、血が滴る。ビキニの肩紐が切れる。
「痛っ! でもセクシー度アップ?」ハナが笑うが、声が震える。
ユキのドローンがハックされ、逆に襲う。「シフトコアの干渉…!」
ミオがスナイパーライフルを捨て、ナイフでリリスに飛びかかる。刃が火花を散らし、金属の軋みが響く。
ハナが援護射撃。リリスが笑う。「お前たちのリーダー、知ってるよ。ハナの家族を殺した女…レイラだ。」
ハナの目が揺れる。「…何?」
リリスが鞭を振り、ミオを弾き飛ばす。壁に叩きつけられ、ミオが血を吐く。「ミオ!」
ユキが車椅子の隠し武器、電撃ガンを発射。リリスが一瞬怯む隙に、ハナが手榴弾を投げる。爆発で通路が崩れ、3人は奥へ逃げる。
ハナが息を切らす。「レイラ…家族…何だよ、それ…」
ミオが無言で立ち上がる。彼女の目が、どこか暗い。
通路の奥、クロノ・コアの保管庫。巨大な水晶のような装置が光を放つ。だが、そこにレイラが立つ。ハナと瓜二つの顔。冷たい微笑。
「ようやく会えた、ブロッサム。私…お前の『もう一人の自分』よ。」
ハナが拳銃を構えるが、手が震える。「家族を…お前が?」
レイラが笑う。「3年前、SAKURAのミッション。お前が次元を壊した。あの時、私が生まれた。家族は…私が殺した。」
ハナの目から涙。「嘘…私が…?」
ユキが叫ぶ。「ハナ、惑わされないで! シフトコアのデータ、レイラが時間軸を操ってる!」
ミオが無言で銃を構える。だが、その銃口は…ハナに向く。
「ミオ!?」ハナが叫ぶ。
ミオの声は静か。「…ごめん。レイラのスパイだった。」
ユキがタブレットを叩く。「ミオ、データ改ざん! あんたの記憶、レイラに弄られてる!」
レイラが手を振る。保管庫の壁が開き、サイボーグ兵が雪崩れ込む。「終わりよ、SAKURA。」
ハナが叫ぶ。「ミオ、信じてる! お前は仲間だ!」
戦闘が始まる。ハナが二丁拳銃で突っ込み、弾丸が壁に火花を散らす。汗と血が混じり、彼女の動きが鈍る。
ユキの車椅子が弾丸をかすめ、タイヤが軋む。彼女がシフトコアを限界稼働。「時間軸、逆行させる…!」
ミオがハナに銃を向けたまま、涙を流す。「ハナ…ごめん…」
レイラが笑う。「撃て、シェイド。仲間を殺せ。」
その瞬間、ミオが銃口をレイラに転じる。一発。レイラの肩を撃ち抜く。
「…私は、SAKURAだ。」ミオが呟く。
レイラが血を吐き、笑う。「遅いよ。」クロノ・コアが暴走。光が3人を飲み込む。
目を開けると、桜花カフェ。夕陽が差し込む。ハナがカウンターに突っ伏してる。「…夢?」
ユキがタブレットを叩く。「ハナ、寝ぼけるな。シフトコア、時間逆行した。ネオ・トーキョーのミッション、リセットされた。」
ミオが無言でコーヒーを淹れる。彼女の手に、かすかな傷。
ハナが笑う。「よーし、リベンジ! 今度はケーキ爆弾でレイラをノックアウト!」
ユキが毒舌。「脳みそ爆弾の間違いでしょ。」
ミオが小さく笑う。「…仲間、ありがとう。」
カウンター裏のモニターが、またピピッと光る。
END