ツンデレはバッドステータス?
オリュンポス・オンラインには、「覚醒スキル」というものがある。
どういうものかと言うと、
・全てのプレイヤーが習得可能。
・一定の条件を満たすと習得出来る。
・一人だけ、プレイヤーに継承可能。
というのが公式情報だ。
ネットの掲示板で、様々な考察が行われたにだが、
「一定の条件」の「条件」が判明しておらず、覚醒スキルを手にしたプレイヤーの半数が、有名な上位プレイヤーだ。
そして、なぜそんなに情報が少ないかと言うと、
「スキルを習得しているプレイヤーの半数が、最大ギルド、星輝連合<スターリィー・ユニオン>に加入しているから」である。
スターリィー・ユニオンは、強力なプレイヤーを増やさないようにするため、覚醒スキルの条件を隠蔽している。
オリュンポス・オンライン最大ギルド星輝連合<スターリィー・ユニオン>はレベル50以上のプレイヤーが、約3000人加入しており、一番、権力を所持している。
星輝連合には、クラス分けがあり、
Aクラス…ギルドマスター、覚醒スキル習得済みプレイヤー、種族対抗PVP主戦力プレイヤー。
などが所属している。
Bクラス
レベル60以上のプレイヤー、初心者プレイヤー育成
計画班、アイテム管理班、事務班、等のプレイヤーが所属している。
Cクラス
加入したて、不定期ログインのプレイヤーが所属している。
割合としては、Aクラス2割、Bクラス3割、Cクラス5割となっている。
_____________________________________________________
俺の名前は、千鳥 笑眞<ちどり えま>。今春からロール・プレイング・スクールに入学した小学4年生。
性格は、皆から<ツンデレ>と言われているが、<ツンデレ>と呼ばれるよりかは、<感情性豊か>だとか、<感情の表しが苦手>と、言われた方が嬉しい。
職業は多道術師<ノーブル>なのだが、ご信用として販売されている拳銃を両手に持ち、まぁいわゆる
<二丁拳銃>という戦法を使っている。
この戦法は、何年もプレイしている学先生でも、初めてだと言っていた。
昔にも、二丁拳銃を使っていたプレイヤーが居たらしいのだが、上手に戦えず、諦めてしまったらしい。
俺の場合は感覚で戦っていると、体も付いてきて、
自然と使いこなせるようになった。
昔からfps系のゲームが好きで、やり込んでいたからエイム力が高いのかもしれない。
将来、美容師に成りたかったのだが、rpsへの勧誘が来てからrpsに親の命令で入ってしまい、美容師に成りたいという夢は冷めてしまった。
その分、友達と過ごす日々は楽しくて、「家族ではない誰かと毎日を過ごす」というのは、どこか特別な感覚があって楽しかった。
今はギルドハウスの庭で的に銃弾をあてて、練習をしている。
愛銃の<コルト・パイソン>と、<IMIデザートイーグル>は、初めて手にした1日目で、かなり使いなれた
驚くのは、システムによる反動の少なさだ。
通常、二丁拳銃なんて、小学4年生の身体では絶対的不可能なのだが、「ゲームだから」という理由でそれを可能にしてしまった。
種族は猫人族<ケットシー>で、一番視力が高く、身のこなしが軽いものを選んだ。
どうしても、猫耳とふさふさした毛が嫌なのだが……
「チド!時間も時間だし、ログアウトして風呂行こうぜ!」
そう言って伊吹、正矢、海鈴が駆け寄ってきた。
皆は俺のことを名字が「千鳥」だから愛嬌をこめて
「チド」と呼ぶ。友達が付けてくれた初めてのあだ名だから、かなり気に入っている。
でも、心の底から喜べない。皆と心の全てをさらけ出して関わりたいのにそれが出来ない。
全部……俺の血筋が悪い。
後書き
2章ファントム・ハウル編をお読みくださりありがとうございます。
<雑談コーナー>
この物語に出てくる銃などは、全て実在するものを使用しています。
昔から次元○介とか、リザ・ホーク○イなどの、拳銃で戦うキャラが好きなので、僕の作品にもぜひ出したかったんですよね~(笑)。
もうすぐ、戦闘に入りますので、気長にお待ち下さい。
ご愛読ありがとうございました。