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学園と入学試験

どうも、『君の名は』の続きが気になるていんです。


ロンド「ていんがその映画を見た時には、まだ俺はいなかったよな」


うん、『四天王と勇者、共に歩む。』を書いてたね。


ロンド「でも当時ほど君の名はに夢中になってはないな、当時は画像見たり他の作者が書いてたその後の小説を見まくってたらしいな」


うんうん、見れば見るほど凄い話だったね。今でもまだあるけどあの時は「大事な人、忘れたくない人、忘れたくなかった人、忘れちゃダメな人」あの台詞を聞く度に胸が締め付けられる思いになってたよ。


ロンド「ああ、ドキドキ胸を押さえてたらしいな」


だってあれは悲しいよ!!


ロンド「まだ見てない人もいるかもだから、ネタバレはやめなさい」


何!?見てない人がいるだと!?あの映画は是が非でも見るべき!!


ロンド「うるさい、さっさと始めろ」


失礼しました。


では今回もどうぞ!!

sideトレイル学園


朝早くにまた一つ推薦状が届く。金髪の美少女の様な姿をしたトレイル学園の学園長、リンダ・ペテロイドはその例の推薦状を受け取った。


リンダ「さてさて、今度は何処の貴族なのかねぇ、こんなに遅く来るなんて、何か事情があるのか舐めているのか、えっと差出人は?」


『ミュリア・アセスト』


リンダ「は?」


リンダは一度推薦状から目を離してから目を擦る。そしてもう一度推薦状の差出人の名前を見る。


『ミュリア・アセスト』


リンダ「嘘でしょ?」


ミュリア・アセスト、その名を知らない者はよっぽどの田舎者、いや田舎者でも知っている。この世界で知らない者など存在しないほど有名な人物、今現代で生きている最後の英雄、そして英雄王の一番弟子、その人だ。


リンダ「い、一体、あのお方がどんな人物を、送って、くださるのだ!!??」


ややパニック状態のリンダは推薦状に目を通し始める。


リンダ「推薦者は・・・『ロンド・アセスト』、アセスト!?」


家名がアセスト、それはつまり・・・。


リンダ「ミュリア・アセスト様の御子息!?」


そんな話初めて聞いた、子供がいたならそれこそ大事件だ。噂は一気に広がる筈、なのに知られていない。それは誰にも知られる事なく育てた秘蔵の子、そんな子を我が学園に預かれるなど光栄以外の何者でもない。


だが一つ気になった部分がある。


『我が息子は規格外な力を持つ為、能力制限をかけた魔法道具の使用を許可していただきたい。』


この部分だ。我々としてはその子供の実力を知りたい為、能力を上昇させる為の魔法道具の使用を禁じている。だが能力を制限させる魔法道具の事は考えていなかった。まさか望んで能力を下げに来るなど考えた事がなかった。


勿論拒む理由がない。相手は英雄の息子、規格外な能力で校舎を破壊されても困る。これは要件を飲むことにする。早速それを認可する等の書類を送る事にした。


リンダ「まさか、英雄の息子が、我が学園に入る事になろうとは・・・なんと言うか、役目を果たせられるか、この重役を勤められるか、不安になって胃が・・・」


今後は胃薬が必要になるだろうか?


sideロンド


さて、魔法の復習だ。この世には魔法の属性がいくつもある。火、水、土、風、雷、闇、光、龍、無などだ。俺がよく使う重力魔法は無属性に入る。一応俺は全属性を使える様だ。火、水、土、風はその名の通り、闇は状態異常を引き起こす魔法やその名の通り闇を扱ったりする魔法、光では回復が主で以下同様。龍属性は強力な高火力の攻撃魔法だ、この龍属性はドラグルでも限られた人物しか使えない。無属性は様々だ、用途が多すぎて言い切れない、その中には転移魔法も入っている。そして無属性は殆ど知られていない属性で、使える者も本当に少ない。


魔法は通常詠唱を使う。勿論魔力操作を練習すれば魔法の名前を言わなくても発動が可能になる。で、魔力量は才能によって変わると言われがちだが、実際はこの世界に存在する魔力をどのぐらい体内に貯められるかで魔力量が決まる。要は俺達の体内が器という事だ。器が大きければ大きな魔力を体内に注ぐ事が出来る。器が小さいのに大きな魔力を体内に貯めようとすれば、そもそも貯まらないしやり過ぎると器が壊れかねない。この器の最初の大きさは生まれつきで決まるが、その後は人間の努力次第で変わる。努力をすれば器は大きく頑丈になるし、怠ければ器は小さく脆くなる。才能がどうとか言う奴は努力をせず逃げているだけの奴だ。逆に威張る奴は段々弱くなっていくだろう。努力は報われるという言葉が大いに意味を出す世界とも言えるだろう。


俺は努力を続けている。きっと英雄達はみんなこの道を通って行ったのだろう。俺もそれに倣っていく。強くなる為に。


◇◆◇◆◇◆◇


さて、一通りの復習は完了。いつも通り魔力操作の練習だ。これは俺流だが、まず足を肩幅に開いて、手は合掌でこの体制を長い時間保てるようにする。


次に魔力を俺の体を覆う膜にして形を俺の体に合わせる。但し膜は俺の体に当たらないように保つ。それを何重に作り出してそのままの体制を保つ。


そうすると魔力の層によって光が遮断され、周りが見えなくなる。そしてほぼ目隠しのこの状態で更に魔力の玉を四つ作って俺の周りを縦横無尽に動かす。


これを何年も続けてきた。今では大抵どんな魔法でも無詠唱で出来るようになった。これからもやめるつもりはない。


あ、誰か来た。


ミュリア「・・・さすがロンギヌス様の生まれ変わり、魔力操作の練習も似たような事をしてるね」

ロンド「爺さんもこうだったのか?」


それに対し頷くミュリア、成る程、これで合っていたんだな。


とにかく俺はこれを試験日まで続ける。


◇◆◇◆◇◆◇


一週間後、試験日、俺は試験会場であるトレイル学園に来ていた。まず受付に向かう。


ロンド「試験を受けに来ました」

「受験票を出してください」


俺はミュリアから渡された書類の中から受験票を取り出して渡す。


「えーっと、あ、え!貴方がミュリア様の!?」

ロンド「しーっ!あまり騒がないで!」

「す、すみません」


その後俺はこの教室に向かうようにと受験票と一緒に地図を渡された。この学園は本当に広い、地図がないと本当に迷いそうだ。


◇◆◇◆◇◆◇


あ、この教室だな、俺はゆっくりと扉を開ける。中には沢山の受験生がいた。男女それぞれ半数か、俺の席は・・・あ、あれだな。


俺が席に座ろうとすると隣の男が話しかけてくる。


「おう!あんたもこの試験に受かるのか?」

ロンド「ああ、そうだ」

「そうか!お互い頑張ろうな!あ、そうだ緊張してないか?そんな時は甘い物を食べた方がいい、チョコいるかい?」


ほう?この世界にもチョコはあるのか、というか大抵元の世界と同じ物ばかりらしいけど。


ロンド「ありがたくいただくよ」


俺はこいつから毒入りチョコを受け取る。これはライバル潰しのつもりか?チョコに解毒の魔法をかけてから口に含んだ、あっちの世界と同じ、甘いチョコの味が口に広がる。


ロンド「甘いな、もう少しビターでもよかったが、サンキューな」

「・・・え?あ、ああ」


これ、毒というより下剤か、即効性らしいけど、既に消したから問題ないな。


◇◆◇◆◇◆◇


しばらく待っていると教員が教室に入ってきた。


「受験生の諸君、おはよう」


教卓の前に立つとその教員が話し始めた。


「今日の受験内容だが、午前に筆記試験、午後に実技試験とする、時間については資料を配るからそれを参考に行動してくれ、あとこの中にロンドという生徒がいるだろう、前に来てくれ」

ロンド「はい」


俺は言われた通りに教員の元に行く。


「魔法道具の確認をしたいのだが、今魔法道具は持っているか?」

ロンド「身につけています、この腕輪と中の肌着です」


すると教員が俺の腕輪と服に解析魔法をかけ始める。長い詠唱だな。


「こ、これほどの負荷をつけて君は動けるのか!?」

ロンド「常日頃から装着してますから」


教員は驚きを隠せないようだ。因みにこれのこの重力魔法がかかった服、地面に落としたら地面が割れるほど重い、だがそれを着た俺がその辺を歩いても地面には傷一つつかない、それは俺の体でその衝撃を吸収してるからだ。これがなかなかに難しい。


ロンド「よろしいでしょうか?」

「あ、ああ、席に戻ってなさい」


俺は指示通りに席に座った。


「あー、それでは試験開始までトイレ休憩を挟む、その後は直ぐに筆記試験を始めるため、早めに席に戻っておくように」


そういうと教員は教室を出た。さて、ゆっくりしてますか。


◇◆◇◆◇◆◇


しばらくしてまた教員が資料、恐らく試験用紙を持って来た。


「それじゃあ試験を始める、無いとは思うが、もしカンニングをしようものなら今直ぐに叩き出すからそのつもりで」


試験用紙が配られ一斉に試験開始となった。


簡単な問題がズラリと並ぶ、俺はただ淡々と答えを書き記していった。常識レベルの問題しかない。周りからは問題がわからないのか唸るような声も聞こえる。ちょっと待てそんなに難しいか?


・・・最後の問題、恐らく絶対にわからないような難題を出して来ている。相当考え込まれた問題だ。ふむ、だが出来ない問題じゃない。計算式をずらっと書き並べて答えを導き出す・・・。ん?これ、あ!この問題大きな抜け穴があるぞ!大した計算も要らないじゃないか、俺は答えを用紙に書いて試験を終えた。


◇◆◇◆◇◆◇


試験が終わると、半分ぐらいの生徒が頭を抱えていた。おいおい、こんなんで大丈夫なのか?


「午後から実技試験をする、昼食は早めに済ませておくこと、それでは解散」


俺はその席に座ったまま、俺の手作り弁当を取り出した。もう既に仲間のグループが出来ているのか、数人で集まって昼食を食べていた。べ、別にボッチじゃねえし、まだ学校始まってないんだから友達作る必要もまだないし。


そんな負け惜しみを心の中で囁きながら弁当を胃の中に押し込んだ。


◇◆◇◆◇◆◇


「これから実技試験を行う、実技試験は大きく分けて二つ、魔術と武術その両方で見て行く、それぞれ得意な科目はあると思うが、その平均点数で実技点が決まる、試験会場は体育館だ、ついて来てくれ」


あ、こっちでも体育館なんだ。


さて、ここからは別れて試験だな。まず俺は武術の試験だという、一人ずつ入って試験をする方式、中は見られない。試験内容を探ることは出来なさそうだ。


さて、俺の番が回って来た。中に入ると教員が一人立っている。それなりには強そうな雰囲気だ、もう少し封印を強めればいい試合になるかもな。勿論しないがな。


「君が噂のミュリア様の息子かい?」

ロンド「そうですね」

「あの人に子供がいたなんて聞いた事はない・・・どうやって取り入ったのかは知らないが、あまり英雄の名声を乱用するのは感心せんな」


なんだこいつ、何を言ってるんだ?


ロンド「先生、なんか勘違いしてるみたいですね、俺はミュリアの養子ですよ、俺の爺さんに頼まれたみたいで」

「そうか?まあそういう事にしておこう、例えミュリア様の養子だとしても、実力が足りなかったら突き落とすからな」

ロンド「そうですか、ところで試験内容はなんでしょう?」


試験は先生相手に戦って五分間生き残る事だと言う。先生が指差した方向に様々な種類の練習用武器がある。


ロンド「・・・いりませんよ」

「そうか?後悔するなよ?」


相手は俺を試すように突っ込んでくる。鋭い突きが俺の顔に向けて飛んでくる。


普通なら避けてカウンター、だがそれは相手が同等の力を持ってる場合だ、俺と相手では力差が大きい。なんせその拳がゆっくりに見えているからな。俺はその拳を掴んで引っ張る、顔を逸らして避ける、引っ張られた相手はバランスを崩す、俺は引っ張った勢いで、もう片一方の拳を相手の鳩尾に入れる。


「ぐっ、げ、ゲホッ」


大丈夫、入れるとは言ったけど、体にダメージは入れていない、だが触れた瞬間に相手の魔力に波を作った。それにより相手の魔力は不安定に、そして少しの間動けなくなる。


ロンド「俺の勝ち、ですね」

「く、こ、ここまで、の事が、出来る、とはな」

ロンド「俺の力、認めてもらえましたでしょうか?」

「あ、ああ、文句のない、合格だ、見た所、武術に、関しては俺程度では、計り知れない、所にまで到達してそうだ」


俺は教員の肩に触れて魔力の波を整えてやる、すると教員は直ぐに立ち上がれた。


「・・・とんでもない存在が現れたな」

ロンド「ミュリアの養子は伊達ではありませんよ」


そういえば俺のステータスを言ってなかった。


ロンド・アセスト

レベル:251

種族:ヒューマ

職業:ルーンナイト

力:A++(SS)

守り:SS

速さ:A++(SS)

魔力:A++(SS)

称号

『英雄王の生まれ変わり』『英雄王の意志を継ぐ者』『新しき英雄』『剣の申し子』『知られざる剣聖』『貪欲な賢者』『ウェポンマスター』『マジックマスター』


これが俺のステータスだ。()の中は俺が重力服や腕輪を外した時のステータス。その内上位職に上げるか。


試験は終わり、次の場所へと進む。


◇◆◇◆◇◆◇


次は魔術の試験、この試験は詠唱がどのぐらい早く出来るか、威力はどうか、それらを評価し、点数とする。


さて、俺にまで順番が回って来たわけだが・・・。


「貴方がミュリア様の御子息様ですね!!握手してください!!」


この教員・・・ミュリアのファンらしい。ミュリアに関しては根掘り葉掘り質問される事になる。


ロンド「だからって勝手に合格にはしないでいただきたい、正式に、平等な評価をお願いします」

「わ、わかりました!!」


よし、これで入学後に変な因縁つけられる事はないだろう。


「それではあの訓練用の案山子に攻撃魔法を放ってください、属性はどのようなものでも構いません、それではどうぞ」


どんなものでも、か。なら・・・。


「え!?ちょっ!!」


それならいくつかの属性を使ってもいいよな?


ロンド「『エレメントサークル』」


火、水、土、風、雷の下級魔法を同時発動、これ自体に魔法の名前はない、だが名前は言っておかないと怪しまれるだろう。


案山子は跡形もなく消え去る。よし、魔力も抑えられたし、言うことなしだ。


「さ、流石はミュリア様の御子息様・・・問題無く合格です」


ありゃりゃ、簡単に合格を出されちゃった。後は筆記の結果だが・・・今日中に結果は出るから休憩所で待てとさ。まだ色々と試験が終わってないようだし、気長に待つか。

ロンド君のステータスが出ましたね。


ロンド「まだまだミュリアには勝てそうにない」


ステータスもそうだけどスキルもね。


ロンド「ああ、さすが英雄の一番弟子、その上何年も修行し続けてきた人だ、その力はとんでもない」


でもステータスは近いうちに帰ると思うよ。問題は戦闘技術の方だね。


ロンド「手合わせして一度も背後を取った事がない、てかロンギヌスより強いんじゃないか?」


それはどうかな?当時ミュリアにとってロンギヌスは超えられない壁で生涯の目標でもあった。でも何百年も経った今ではどうだかわからないね。


ロンド「なら俺の目標はリタとミュリアに一本取る事だな」


君の人生はハードだね。


ロンド「地球での生涯の方がハードだろ?」


それは、違いないね。


今回もありがとうございました。次回もお楽しみに!!

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