プロローグ
はじめましてジョン介と申します。初めての投稿で文章がつたなく、わかりづらいかもしれません。あと、多少のエロ・グロを混ぜていきますので、ご了承して、お読みください。
世界に神様がいるなら、何故世界には悲劇が多いのだろう。何故喜劇が多いのだろう。何故嘘だらけなのだろう。
10月1日 マルクス学園2-3教室 阿東 桐句
「おい、阿東!阿東桐句!!」
寝ている俺の名前を誰かが呼んだ。
「うーん・・・。あ、先生じゃないですか。おはようございます」
俺は寝ている体勢を起こし、先生に挨拶する。どうやら俺を呼んでいたのは担任の先生の青木らしい。
「あ、おはよう・・・ではない!今、何時間目だと思う!?」
不思議なことを聞く。先生は授業別に変わるから、これは一時間目の前、つまり始まりのHRの時間だろう。俺は学校に来て、すぐに寝た。それから起きた記憶もない。学校が始まれば俺は起きる。つまり学校はまだ始まったばかりだ。簡単なことだ。
「うーん、HRの時間でしょう?」
「その通り。ちなみに今何時だと思う?」
この先生、馬鹿にしているのだろう。
「一時間目の前だから、8時半ぐらいだろう?馬鹿にしてんのかい?」
するとみんながクスクスと笑っている。何かおかしいことでも言ったのか?いや、俺の推理は当たっているはずだ。
「・・・お前が馬鹿にしているだろ」
何やら先生の様子がおかしい。
「大丈夫ですか?保健室なら、教室を出て、階段を下りて」「そんなことはわかっておる!!」
急に怒鳴る先生。どうした?血圧が上がるぞ?
「今は4時!もうHRも終わってもう解散するところだ!なんでお前はずっと寝れるんだ!?一週間前もそれだけ寝てたじゃないか!!私を馬鹿にするのもいいかげんにしろ!!」
そうだったのか。
「うーん、怒らせる気はなかったんですけど、すいませんでした」
「何回その言葉を聞けば気が済むんだ!!」
先生の怒鳴り声。そして生徒の笑い声。もうパニックだ。学級崩壊だ。いや、待て・・・。そういえば今日は・・・。
「あ!4時半までに帰らないといけないんだった!!先生、すいません。僕は行かなくてはいけないところがあるので」
そう言って俺は走って教室を出た。何か声が聞こえたような気がしたが、気にしなかった。
4時30分 桐句の部屋 桐句
「ふう・・・」
俺は制服のブレザーを脱いでベットに投げる。そしてパソコンを起動させた。
「・・・よし、間に合った」
俺は大佐と呼んでいる師匠がいる。何の師匠かという疑問は置いといて、その大佐からメールで指示がくる。もし、指示されたメールが時間通りの時間に見れなかった場合、どういう原理か知らないが、大佐のゲンコツがとんでくる。
「・・・なるほど。今回も楽しませてくれそうな内容だな」
俺は任務を把握し、スーツに着替える。そしてメールを消して、そのまま家を出る。
「・・・いってきます」
誰もいない家に俺はそう言った。
同時刻 マルクス学園グラウンド 済ヶ原 孝介
「おーい、済ヶ原!そこのボールとってくれ!」
俺の数m先に野球ボールが転がっていた。
「ああ、いいぞ!」
俺は走ってボールを回収した。が、勢いをつけすぎたみたいだ。
「うお!」
俺はさらに十数m先のフェンスに顔をうずめていた。
「いててて・・・」
うずくまっていると、野球部の沢村がこちらに走ってきた。
「さ、済ヶ原・・・大丈夫か?」
「あ、ああ・・・。かなり痛いけどな・・・」
「そりゃ、焼肉みてぇな顔になってるからな」
「マジか!?俺いつ焼かれた!?」
「いやいや、そうじゃねぇよ!」
くだらない会話をしばらく続け、沢村と別れた。
「くそー。痕が残ってなきゃいいけど・・・」
「あ、孝介くん!」
俺を呼ぶ美少女の声。見ると黒髪が美しく、整った顔立ちの美少女がいるではないか。
「おお、真菜か。ひさしぶりだな。桐句は元気か?」
「うん。相変わらず居眠りばかりしてるけどね」
やはり真菜の笑顔は可愛い。こんな美少女が俺の唯一の親友の阿東桐句に惚れているとはとても思いたくないな。
「なるほど、桐句らしい。でもお前、また桐句のことばかり見てたのか」
「え!?いや・・・その・・・」
「まぁ否定しなくてもいい。でも、あの朴念仁の何がいいのか・・・」
「確かに桐句は馬鹿だし、鈍感だけど・・・優しくてカッコイイから・・・」
「嘘付け。それはお前の友達の話だろ。真菜の気持ちはそんなありきたりな気持ちで好きになったわけじゃないはずだ」
「・・・」
「とにかく、早く告っちゃえよ。俺も応援してるからさ」
「・・・うん。ありがと」
「気にすんな。じゃあ、また明日な」
「うん。また明日!」
俺は学校を出て、家に向かった。
午後5時 マルクス学園図書室 伊藤 真菜
私は孝介と別れた後、委員の仕事で図書室にいた。
「伊藤さん、この本ってこの棚じゃないよね?」
「そうね・・・。・・・あ、その本は2階の資料室に持っていかないといけない本よ」
「わかった。いってきまーす」
同じ委員の染乃さんが図書室を出る。ということは、私しかこの図書室にはいないということね。他の委員の人はほとんどサボって、なかなか来ないから。
「うーんっしょ!」
私は3冊の本を机に置いて、少し休憩することにした。それにしても広すぎるのよ、この図書室。利用する人は少ないのに、3万冊も本が置いてるなんて・・・。
「・・・はぁ・・・」
思わずため息がでる。
―ガラガラガラ
ドアが開く音が聞こえた。おそらく染乃さんが戻ってきたんだ。
「やぁ、真菜くん。しっかり仕事はしているかな?」
そこにいたのは生徒会長のマイク・マルクスくん。理事長のマルクスさんの孫らしい。どうやら、染乃が帰ってきたんじゃなかったみたい。
「いま休憩中ですー!」
「ははは、なるほどね。まぁ休憩するのも大切だし、人数も少ないしね。僕も手伝うよ」
「いえいえ、大丈夫ですよ。マルクスくんは忙しいんじゃないの?」
「いや、今日は特に仕事がなくてね。暇だから、手伝いに来たのさ」
「そうなんですか。じゃあお言葉に甘えちゃおうかな」
「そうしてくれるとありがたい」
「ふふ、ありがとうございます」
―10分後―
マルクスくんのおかげで大変だった力仕事が楽になって、仕事が早く終わった。
「ありがとうございます。かなり楽になりました」
「いやいや、それより染乃くん。今日は暇かな?」
「あ、はい。暇です」
「なら、これから生徒会室に来てくれ。頼みたいことがあってね」
「わかりましたー」
「じゃあ、待ってるよ。あ、真菜くん、また明日。気をつけて帰るんだよ」
「ありがとうございます。また明日」
私が返事をしてすぐにマルクスくんは図書室を出た。
「じゃあ、私も今すぐ生徒会室にいってきまーす」
「あ、わかった。じゃあバイバイ」
「うん、バイバイ」
染乃さんも図書室を出た。私も早く帰らないと・・・。それよりも、あの二人、どんな話をしてるんだろう・・・?
午後6時 マルクス学園正門 桐句
俺は学園に戻っていた。理由は、任務の場所が偶然ここだったからだ。まったく・・・。学業が嫌いな俺への嫌がらせにしか思えない。
「はぁ・・・。えーっと任務の内容はっと・・・」
俺は任務のメールをコピーした紙を取り出して、任務を確認する。任務は『兵器密売の現場を取り押さえ、拘束する』か。注意事項には『生死問わず』と書いてある。つまり、殺して捕えても、お咎めはなしってことか。
「楽しくなってきやがった」
俺は密売予定地に向かった。
しかし、これが長い物語の始まりになるなんて思わなかった。
大佐の記録日記
私は今までたくさんの人間を不幸にし、殺してきた。おそらくこれからもそういう生き方になるだろう。しかし私は、今まで自分が不幸だと思ったことはない。それほどまでに壊れてしまったのだ。ただ…私に光をくれた彼女には申し訳ないと思い、彼女も私のことを申し訳ないと言っていた。私は彼女を不幸にし、彼女は私を幸福にする。お互い、そのような人生を送ると思っていた。
プロローグは終わりです。わかりづらい、理解しづらい文章があれば、感想に書いて頂けると助かります。
読んでいただきありがとうございます。ではまた、一話で会いましょう。