04 ~約束~
おまたせしました。
04 ~約束~です。
今回は新キャラを二人出しました。
また、一人称視点もありますのでご容赦ください。
それでは、ごゆっくりどうぞ。
―――ソレディンキュー・関所前―――
この町の名前はソレディンキュー。
町の規模はいたって普通ではある、しかし他の町と違うことは、町という単位に鍛冶、冒険者、商業ギルドが
すべて揃っていることである。
このようなところは他には、各国の首都もしくは人口が1000万人を越す都市のほんの一部ぐらいしかない。
何故この場所で3大ギルドが揃っているのか?
その理由は、特殊な地理条件にある、近年までは四方向全てが荒野で本当に町の中継点としてしか機能できなかったが、
とある国から追放された、学者がこの近辺をふとした拍子に調査したところ、
かなり希少な鉱物がとれ、かつ希少種の薬草などが存在していることが発見されて、
その発見を受けて王国が、道を整備したので商業に良く、鍛冶にもするのにも最適であることから
元からあった冒険者ギルドに加えて3大ギルドが揃うことになった、
冒険者ギルドは基本どのような国にも設置されている機関で
冒険者ギルドが設置されてないところは、よほど小さな村か、
戦争が絶えず起きて冒険者ですら近寄りがたいという条件がある、小さな国しかない。
…ちなみにエキドナ村は前者に当てはまっていた。
そして、この場所に新たに冒険者になろうと、夕日を背にして勢い込んでいる少年の姿があった。
「やっと着いたーーー!」
少年は今自分がこのソレディンキューに着いているという事が奇跡のように感じている。
なんせこの少年、つい数時間前までモンスターとほぼ素手同然で戦って
なんとか、モンスター相手に乏しい装備で必死で逃げようとする衝動を抑えながら懸命に戦い、
―――あの時背中を向けていたら、どうなったか分からないが、―――
これを見事に撃退することに成功できた。
そして緊張と戦争の疲れで重たい体を引きずりながら、やっとの思いでソレディンキューの門の前について今に至る。
「あー疲れた、とりあえずご飯とかよりもゆっくりと休みたいな」
憔悴しきった顔でスコールはそう呟き、睡眠の欲求に耐えながらも、関所の入り口まで歩いていった。
―――ソレディンキュー・関所―――
「よし、通行を許可する。次のもの! 前へ」
(…やっと僕の順番か)
あれから関所の前についてみると、かなり、とはいかないまでも結構な人が並んでいて
加えてこのソレディンキューは先にも述べた通り三大ギルドが揃っているので
悪いことを考えるやつが後を絶たない。
そのため、警備は否応なしに厳重になり、その結果スコールが検閲を受けるのに実に1時間も待たされたのだった…
その間にスコールは、眠気のほかに空腹も襲ってきて大変な状態だが
(これを乗り切れば…)
と自分を励まして、検閲に望んだ。
「まず、荷物検査を…っと
荷物はその腰から下げている袋のみか…一応中身をみせてくれ」
検閲をしているのは外見こそ冴えないオヤジ顔ではあるが、
行動の節々に現れる厳粛な力が素人でもはっきりと分かる。
(この人の前で嘘をつくなんて……あり得ない!!)
もし下手な嘘をつくと…等と悪い想像をしている間に荷物の検査は終わったらしい。
検査官に荷物―旅の袋のみ―を返してもらうと、
「この町で何をする予定なんだ?
冒険者や商人になるのか?」
「はい!この町には、冒険者になろうと思って来ました!!」
町に来た目的を聞かれたので、正直に自分が冒険者になりたい旨を告げた。
「…分かった、しかし、冒険者は誰にでも脚光が浴びれる夢の職業ではない
…それどころか、何の成果も出せないほうが、圧倒的に多いんだぞ、…それでもまだやるのかい?」
男は、どこか探るような目線でスコールの瞳をじっと見ていた。
その視線に微塵もひるまずに、スコールは
「…無論、承知しています。
しかし、僕には父や親友との約束がありますから…
だから!だから僕は絶対に高ランクの冒険者になって見せます!」
強い意志をともした瞳で男を見据えた。
「……そうか…その心意気は認めてやる。
少なくとも冒険者になる資格はあるようだ。
…いいだろう、お前がこの先偉大な冒険者になれるように祈ってはいる。
通行を許可する!」
そういって男は次の相手の検閲に移っていった。
「…ありがとうございます!」
スコールは男に礼をしてから、その場をさって、宿屋を目指し始めた。
―――数時間後―――
検閲官SIDE
「ふう…」
やっと終わったか、目の前で閉じられていく門を見ながら今日の仕事の終わりを実感する。
そうやって今日の一日のことを振り返っていると、後ろから足音が聞こえた。
振りかえらずとも、その足音が誰なのかは分かった。
「お疲れ様じゃな、ストック=リーヴル」
「いえ、ギルド長こそ聞きましたよ、今日の会議、大変だったらしいじゃないですか」
「ほっほっほ、なーに、まだまだ若いもんには負けんよ、ワシは」
「ならいいんですがね」
この一見するとただの老人にしか見えない、このじいさんこそソレディンキューの冒険者ギルドの長の
ガノフ=リーライズその人だ。
…ちなみに俺の名前はストック=リーヴルこれでもしがない冒険者だ。
「しがない、とはのう。
世の冒険者が聞いたら泣くぞ、SSランク冒険者なのに」
「…さらっと人の心を読まないでください」
「ふむ、まあの癖じゃからのう」
「…はあ」
「そうじゃ、今日の報告を聞こうか」
「分かりました。今日の冒険者希望者は約40人でした。」
「相変わらず一獲千金を狙っておるようじゃな」
そういってガノフは重苦しいため息を吐いた。
「…で、お主が有望と見るものはいたかの?」
長は俺にそう聞いてくる、取りあえず今日来た中で有望そうなやつをあげていくが…
「俺の目には留まらなかったですね…まあこれからに期待ですよ。
どう変化するのかは、誰にも分かりませんから」
「そう…か、今日も即戦力はなしか」
言葉とは裏腹にそれほど落ち込んでいない長であるが、
ふと、脳裏に浮かんだのは最後の少年、
あの瞳に宿った意志を今後も保ち続けれるならばあるいわ…
…とそこまで考えて止めた。なぜなら
「では、そろそろ時間じゃ、ストック」
「分かりました」
これからは観察者ではなく冒険者の時間に切り替えるからである。
いま考えていたことを頭の隅に追いやり、俺はギルドへの道を長といっしょに歩いていった。
ようやく次回で冒険者登録…かと思いきや、恐らくギルドのランク説明などの
説明回になると思います。
もしかしたら退屈になるかもしれませんが努力しますので、待っていてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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