表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一撃必殺!パイルバンカー!~スキルがなくて追放された俺はパイルバンカーで天下を取ってざまぁする~  作者: 喰寝丸太


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

50/53

第50話 峰撃ちパイルバンカー

Side:スルース


 テストだ!

 筆記試験だ!

 こんなものパイルバンカーのへその胡麻ほども役に立たない。


 適当に鉛筆を転がして解答。

 六角形の鉛筆はリリアンヌにアイデアを言って作らせた。

 ペンに慣れてないんだよ。

 それに鉛筆はなぜかパイルに似てる。

 親近感だな。


 ペンは槍だ。

 槍とパイルは違うのだよ。

 似て非なる物。


「スルース君、君は補習だ。残りなさい」


 試験が終わり、教室で待つように言われたから、待っていた。

 そうしたら、先生から告げられたんだが、なんて採点が速いんだ。

 1時間も経ってないぞ。


「スールスのあの顔見て見ろよ。驚いてるぜ」

「笑えるな。劣等生の癖して、合格点が取れるでも思ってたのか」

「こりゃ、全科目が補習で地獄の1週間補習だな」

「学園の伝説としては知ってたが、実物を見れるとはついてるぜ」

「わはは、ざまぁみろ」


 参ったな。

 道場でパイルバンカーの練習をしたいのに。

 ふふふっ、パイルバンカーは無敵なんだよ。

 撃ち抜けない装甲など存在しない。


「補習を始める」


 生徒は出て行き、俺だけがポツンと残された。

 先生の教卓にはうず高く積まれた練習問題。


「【アラーム、シャープエッジ、バインド、バリヤー、ロール、ウインド、スチーム、パヒューム】、空気パイルバンカー!」


 空気の杭が練習問題を吹き飛ばす。

 これで良いんだよ。


「スルース、貴様! 退学したいのか!」

「マネーパイルバンカー! 金貨1万枚! 皆で分けたまえ! ボーナスだ! わはははっ!」

「えっ? 私は買収などされない!」


 そう言いながら先生は床に散らばった練習問題に解答を書き始めた。


「そうですよね。騎士学園の教師は買収などされない。大人しく勉強します」


 そう言って教室を後にした。

 廊下でウンクラと出会ったら、ウンクラが驚愕。

 どこに驚く要素があるんだよ。


「スールス、お前、補修は?!」

「パイルバンカーで吹き飛ばした」


「くそ、わけわからんことを言いやがって」


 その時、試験結果が廊下に張り出された。

 俺の順位は1位。

 しかも、あとから1位に上に貼った感じだ。

 俺の名前だけが、紙から、はみ出てる。

 そこまで、するつもりはなかったのにな。


「はははっ」

「補習のこいつが何で1位?! どんな詐欺を使った!」


「カルシウムでも食えよ。じゃな」

「待てよ。極斬撃」


 魔力の刃が俺に打ち込まれた。

 魔力パイルバンカー!

 魔力の刃は霧散した。


「きゃあ! 学園内でスキルを使って攻撃した! 誰か先生を呼んで!」

「いや、ちょっとふざけただけだ」

「いいえ、私も見てた。あれは殺す気だった」


 そう言ってウンクラを責めるのは見知った顔。

 ファンクラブの女の子。


 先生が来て、ウンクラを問い詰める。


「なんでだ! なんでこんな詐欺師が! 極斬撃! 極斬撃! 極斬撃! みんな死ね!」


 ウンクラがスキルで作った刃を振り回す。

 魔力パイルバンカー。

 スキルを霧散させて。


 俺は木の杭を腰から外した。


「【バリヤー、ウインド】、ジェット加速。そして【アラーム、シャープエッジ、バインド、バリヤー、ロール、ウインド、スチーム、パヒューム】、峰撃ちパイルバンカー」


 峰打ちではなくて、峰撃ち。

 ここは譲れない。

 ウンクラの額に木の杭が撃ち込まれる。


「ひぎゃあ……」


 ウンクラは何回もバウンドして、そして気絶した。

 そして、大いびきをかき始める。

 これはやばい。

 脳挫傷だ。

 すまん威力を間違えた。

 パイルバンカーで峰撃ちが間違っていたようだ。

 最強なんだよ、許せ。


「おい、ウンクラ!」

「起きろ!」


 取り巻きがウンクラを揺さぶるが起きない。


「これは不味い。医療班を呼べ!」


 先生が慌て始めた。

 そして、ウンクラは死んだ。

 しょうがないよな。

 あの場でやらなかったら、被害が出てた。


「訴えるなら好きにしろ」

「スルース君、やむを得ないと証言するよ」

「そうだな。完全に乱心してた。これは悲しい事故だ」

「使ったのは木の杭だからね。真剣ならともかく、これは仕方ない」

「ここにいる生徒達も良いね!」


 先生達がそう言って、生徒がみな頷く。


Side:ガセイン


 ウンクラがスルースに殺された。

 なんて、巧妙なやり方だ。

 俺もそのうち殺されるかも知れない。


 やり方が上手過ぎる。

 敵う気がしない。


 酒場で考え事をしていたら、向かいの席に男が座った。


「ガゼイン様ですよね」

「ああ、お前は誰だ」


「実は正義を愛する秘密結社なのです。お兄様と確執がおありのようですが、我々が解決してさしあげます」

「目的は何だ?」


「我々はあなたとエローラ嬢に注目してまして、お見知りおきになりたいと思いまして」

「それだけか」


「これは手土産です」


 袋をテーブルに置かれた。

 音から察するに硬貨だな。

 男が立ち去ったので中を見ると、金貨だった。

 50枚ほどあるな。


 何も約束してない。

 くれるなら、貰っておこう。

 俺と、エローラの何に注目したかは知らないが、スルースを始末すれば、俺は貴族の当主。

 エローラと俺が結婚するとでも思ったのか。


 どうせ、御用商人になりたいとかいう輩だろう。

 支援してくれるなら、利用してやるさ。


 金貨の1枚でエローラに何かプレゼントして、機嫌を取っておこう。

 エローラの肉体にも飽きてきたな。

 何かあれば、エローラは切り捨てる。

 エローラも上手く利用してやるさ。


 エローラにスルースを誘惑させようか。

 上手く行けば、エローラを切る理由にもなる。

 浮気したと言えば良い。


 誘惑させて、油断したところを始末だな。

 そういう筋書きでやってみるか。


 金貨の1枚のプレゼントをするつもりだったから、一石二鳥。

 俺はなんて賢いんだ。


 この計画は上手く行く。

 そんな気がする。

 女に言い寄られて、拒絶する男などいない。

 特に若い男は。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ